ナショナル・モールリンカーン記念館での1月18日の就任祝賀コンサートは、“We Are One”と名付けられた。コンサートは一般市民に無料で公開され、またHBOが番組の配信を行ったため、ケーブルテレビのある家庭ではどこでも見ることができた[15][16]。40万人以上がコンサートに参加したと推定されている[17]。ワシントンメトロは、この日1日で61万6324人という記録的な乗客数で、1999年7月4日(アメリカ独立記念日)の54万0945人という日曜の乗客数の記録を塗り替えた[17]。 就任式の前日である1月19日は、キング牧師の誕生日を記念した連邦の休日、キング牧師記念日に当たる。オバマは、国全体でこの日を奉仕の1日とすることを呼びかけ[18]、キング牧師記念日を奉仕の日とするしきたりは自然なことだとして、「この伝統は我々の誇りであるから、この日はただ立ち止まり、内省するためだけの日ではない。行動する日である。」と述べた[6]。 オバマとバイデンは、この奉仕の日に地域奉仕活動に参加し、大統領就任式委員会も、そのウェブサイトで、地域奉仕活動を主催するにはどうすればよいかや、幅広い奉仕団体についての情報を提供した[18][19]。1万1000を超える地域奉仕行事が、この日、全国で行われた[20]。 1月19日、大統領を乗せた車列が、東部時間午前8時33分、ブレアハウスを出発してウォルター・リード軍事医療センター
キング牧師記念日
ウォルター・リード軍事医療センターを訪問した後、オバマは、マーティン・ルーサー・キング3世とともに、ワシントンD.C.の10代の少年を保護しているサーシャ・ブルース・ハウスのホームレス・シェルターへ向かった[5][6]。一方、バイデンの妻ジル、娘アシュリー、オバマの妻ミシェルと2人の娘マリア、サーシャは、数百人のボランティアとともに、午前中、ロバート・F・ケネディ・メモリアル・スタジアムで海外の米軍部隊に送られる6万個から8万5000個の援助物資を詰める作業を手伝った[5][6][20]。午前中の奉仕活動を終えた後、オバマ一家とバイデン一家はワシントンD.C.北西地区の公立高校であるクーリッジ・ハイスクールで昼食をとった[5][6]。その後、バイデンは北東地区で、国際NPOハビタット・フォー・ヒューマニティー (HFHI) の建てる家で壁を取り付ける作業を行った[21]。その他のメンバーも、その日1日、D.C.市内で数多くの奉仕活動を行った[6]。