この項目「2007年-2008年の世界食料価格危機」は途中まで翻訳されたものです。(原文:en::2007?2008 world food price crisis
at 07:11, 22 July 2008 UTC)2007年から2008年にかけて、世界の食料価格は劇的に上昇し、国際的な危機の状態をもたらし、貧しい国や開発途上国において、政情不安、経済不安と治安悪化を引き起こした。
高騰し続ける世界的な食料価格の合理的な説明は議論の対象となっている。2006年の暮れから始まった食料価格の高騰の最初の原因は、穀物生産国における旱魃や原油価格の上昇だった。原油価格の上昇は、肥料、食料の輸送、工業化された農業に影響を与えた。他の原因は、先進国におけるバイオ燃料の利用、[1]アジアにおける中産階級の増大とそれによる食生活の多様化による需要(特に肉類)の増加[2][3]が可能性として挙げられる。これらの要素と世界の食料備蓄の減少が絡み合い、劇的な世界的食料価格の高騰に繋がった。[4]期間も議論の対象になっている。これらの要素には貿易や農業の構造的な変化、先進国における農産物価格の維持と農家への補助金の交付、食料の燃料への転用、商品作物への投機と気候変動も含まれる。 2006年の初めと比較して、世界のコメの価格は217%上昇し、小麦は136%、トウモロコシは125%、大豆は107%増加した。[5]2008年の4月、コメの価格は7ヶ月前の2倍に近い1ポンドあたり24セントに達した。[6] いくつかの理由が食料価格高騰の原因となっている。アナリストはパーフェクト・ストームによる世界各地での凶作、バイオ燃料の利用の増加、食糧備蓄の減少、連邦準備制度理事会が政策金利を引き下げたことにより、貨幣が長期間に渡って富を維持する手段ではなくなった(人々は需要の増大した食料に投資し、そのため価格が高騰した)こと、アジアにおける需要の増大、原油価格の上昇、グローバル資本主義への変化が原因であると考えている。[7]先進国における農家への補助金は世界食料価格高騰の積年の要因であった。[8] 食料価格高騰のある合理的な説明は穀物(特にトウモロコシ)をバイオ燃料に利用していることによるというものである。[9]毎年1億トンの穀物が食料から燃料に姿を変えていると予想されている[10](2007年の世界の穀物生産量は約20億トンである)。[11]農家が前の年に比べ燃料になる穀物を生産するのに熱心になるのに従い、食料が生産できる土地と資源はその分だけ減少した。このことは食費が非常に限定されている開発途上国及び後発開発途上国が購入可能な食料の減少を招いた。この危機は例えば普通の自動車の燃料タンクをバイオ燃料で満たすこととアフリカの人が1年間に食べるトウモロコシが同じ量であるということが示唆するように、ある意味において豊かな国と貧しい国を二分しているように見える。[4] 2007年の暮れ、トウモロコシがバイオ燃料へ利用されることが増加し、トウモロコシの価格はトレーダーによって原油価格と関連付けられ、結果としてトウモロコシの価格が上昇する「アグフレーション 米国に次ぐ世界第2位のエタノール生産国であるブラジルは、世界で初めて持続可能なバイオ燃料経済について考え始めた国であるが、[12][13]ブラジル政府はエタノール産業に基盤を置くブラジルのサトウキビは2008年の世界食料価格危機には何ら影響を及ぼしていないと主張している。[14] ドイツのアンゲラ・メルケル首相は食料価格の高騰は農業政策の拙さと開発途上国における食生活の変化が原因であり、一部の評論家が唱えているようなバイオ燃料によるものではないと述べた。[15]2008年4月29日、米国のジョージ・W・ブッシュ大統領は記者会見で「世界の食料危機の85%は気候変動と、需要増加、エネルギー価格のせいだ」と述べ、「残りの15%はエタノールのせいだ」と認めた。[16]2008年7月4日、ガーディアン紙はバイオ燃料によって食料価格が75%上昇しているという世界銀行の推測を報じた。[17] セルロース・エタノール
急激な価格上昇
要因
食料のバイオ燃料への転用
世界人口の増加食料生産の増加は人口の増加を上回っている。
一部の評論家はこの食料危機は前例のない人口の増加が主な原因であると主張しているが、[18][19] 他の者は世界の人口増加率は1980年代以降劇的に減少しており、[20][21] 一方、利用可能な穀物は人口の増加を上回るペースで増加していると指摘している。一人当たりの食料生産量は1960年代から上昇し、この傾向は2006年から2007年の収穫においても劇的な変化はない。1900年当時、16億人だった世界人口は現在66億人にまで膨れ上がっていると推定されている。 例えばメキシコの人口は1900年当時1360万人だったが、2007年には1億700万人にまで増加した。[22] 米国の人口は2004年7月1日から2005年の7月1日までの1年間に280万人増加した。[23]
世界で1年間に増えた人口は1980年代後半の8700万人から2002年には7500万人に減少し、そこでしばらく安定していたが、2007年は7700万人とまたゆっくりと増加し始めた。[24] 世界人口はこのままのペースで行くと2042年までに90億人に達するものと見られている。[25] 過去20年間、アジアにおいて中産階級の人口は増加した。アジアでは巨大な貧富の格差が依然として残っているが、この地域における中産階級は劇的に増加し、この傾向はまだ続くものと予想されている。中産階級は1990年の国の人口に占める割合とそれぞれ比較して、インドでは9.7倍、中国では8.6倍増加した。しかし、2008年の増加率はそれぞれ約30%と約70%となった。[4] 富裕層の増加に伴い、ライフスタイルと食生活の変化が起こり、より多くの種類の食物と肉類の需要が高まり[26] (ご飯に代わりハンバーガーが求められるようになった)、[27] より多くの農業資源への需要に繋がった。この需要は2003年以降の原油価格の上昇と共に劇的な食料価格高騰の原因になった。 2005年/1990年の1人当たりの消費量の比[28]インド中国ブラジルナイジェリア 国際食糧政策研究所
アジアの需要の増加
穀類1.00.81.21.0
肉類1.22.41.71.0
牛乳1.23.01.21.3
魚介類1.22.30.90.8
果物類1.33.50.81.1
野菜類1.32.91.31.3
国連食糧農業機関の2008年4月における分析では、世界の穀物消費は2006年以来1%上昇した。食糧の消費が増加したところでは主として食料に付加価値が加えられ、先進国や開発途上国で販売されている。[31] 2006年以降の世界全体の穀物消費の増加(3%の増加、2000年から2006年にかけては年間平均2%増)は非食品用途、特に飼料とバイオ燃料への利用が最も多かった。[32][33] 1kgの牛肉を得るには7kgの飼料が必要である。[34]それゆえ、これらの報告では質素な穀物を消費する貧困層の人口増加ではなく、工業や飼料への集中した食料の利用が食料価格高騰の原因となったと結論付けた。 原油価格の上昇は肥料のコストを押し上げた(いくつかの例では、2008年4月までの6ヶ月間に価格は倍増した[35])。 それらの多くは製造する際に石油や天然ガスを必要とする。[4] ハーバー・ボッシュ法を用いて水素を生成するためには化石燃料の中でも天然ガスを利用するのが主であるが、天然ガスも原油と似たような供給の問題を抱えている。なぜなら、天然ガスは石油の代替として利用されることもあるからである(例えば、液化天然ガスは火力発電に利用される)。こうして石油の価格の上昇は天然ガスの価格の上昇、ひいては肥料の価格上昇に繋がるのである。 肥料のコストには原油だけではなく、これまた需要増で価格が上昇している炭酸カリウムのような物質も含まれる。[36] このような原材料費の高騰のため、農産物の在庫価格が上昇しているのである。 原油は工業化された食料の生産や輸送における最も重要なエネルギー源でもある。[37] 液化石油燃料の高騰は、結果として一部の食料をエネルギーに転用することになるバイオ燃料の需要増をもたらした。 世界で最も貧しい人々の1人当たりの石油消費量はとても低いが、この大部分は、米国のような農業大国から輸入される、彼らの食料を生産するために用いられている燃料である。このため、原油価格が低いときにぎりぎりの生活をしていた人々は、原油価格が上昇すると非常に打撃を受けやすく、生きるために必要な栄養を毎日十分得ることができなくなるかもしれない。ある農家はトラクターのような農業機械にバイオ燃料を利用することによって工業化された農業における原油価格の影響を軽減している。 過去において、各国は相当量の食料を備蓄する傾向にあったが、最近は食料が高いペースで増産され、また、簡単にそれらを輸入することができるようになったため、高い備蓄量を保つことの必要性はあまり強調されなくなった。そのため、例えば2008年の2月には、米国の小麦の備蓄量は過去60年間で最も低い水準になっている。[4] 不安定要素の1つとして、金融機関の無差別な貸付と不動産への投機は、2008年1月の証券市場危機に繋がり、商品先物取引への投機にも影響を与えた。[4] 特に米国は景気後退に繋がりうる重大な経済危機に瀕している。[38][39][40]
原油価格の上昇の影響
世界の食糧備蓄の減少
金融投機
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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