2006年の気象・地象・天象(2006ねんのきしょう・ちしょう・てんしょう)に関する出来事を記述する。
2005年の気象・地象・天象 - 2006年の気象・地象・天象 - 2007年の気象・地象・天象 前年に引き続いて北極振動の影響により、1月はヨーロッパ東部やロシアで低温と大雪、2月は日本で大雪となった。ラニーニャ現象が発生したため2月や5月にフィリピンを中心に大雨、9月以降はフィリピンやベトナムを台風が連続して通過したため大雨となり、地滑りや洪水の被害が相次いだ。 また、4月から8月には中国にも大雨や台風の上陸が相次ぎ、洪水の被害が出た。同じ時期となる7月には、朝鮮半島や日本でも低気圧や梅雨前線による大雨が相次ぎ、洪水や土砂崩れの被害が多かった。 ヨーロッパ中西部では6月から7月に、北アメリカ西部では7月、北アメリカ北東部では8月に熱波が襲い、記録的な高温となった。死者は合計で2,000人以上に達した。いずれも偏西風の蛇行によるものと見られている。 8月以降はエルニーニョ現象が発生し、8月や11月にアフリカ東部で大雨となり、合計1,000人以上が死亡した。一方オーストラリアでは東部の内陸部を中心に少雨となり、干ばつによって農業に大きな被害が出た。8月の降水量が観測史上最少となった地域もあった。 年平均気温は、シベリア内陸部やオーストラリア北部の沿岸部で低かったほかは全世界的に高くなり、特にインド東部から東北地方を除く中国東部、アラビア半島、西ヨーロッパからアフリカ北西部、北ヨーロッパやカナダの北極海沿岸、中米などで高かった。全世界の平均では、1971?2000年の平均に比べて+0.30℃高くなり、1891年以降で5番目に高い気温となった。 8月から10月を除き全国的に1年を通じて曇りや雨の日がやや多く日照時間がやや少なかった。1月は北日本と東日本で低温、西日本で平年並み、南西諸島で高温。2月は15日に静岡市で6月上旬並みの記録的高温を観測するなど全国的に平年より気温が高かったものの、日本海側では例年以上の積雪量を観測したため、降水量が多く、太平洋側では日照時間も少なかった。前年2005年12月?2月の冬は全国的に1996年以来9年振りの寒冬であった(平成18年豪雪)。 3月は北日本から東日本で平年並みで例年通りに推移したが、移動性高気圧に覆われ南から暖気が流れ込みやすくて暖かかった上旬に比べ、月中旬からは一転し寒気が南下しやすくなり西日本と南西諸島で前年2005年に続いて2年連続で低温となった。前年と同日に3月13日から14日にかけてはこの時期としては非常に強い冬型の気圧配置で日本海側で大雪、太平洋側でも雪が舞うなど真冬並みの寒さとなり、同月末には北海道を発達した低気圧が東進、それにより広く寒気が流れ込んだことから山陰地方を中心とした西日本では桜開花後または春分以降としては季節外れの降雪と冷たい雨を観測した。
概要
天候
世界
日本