2000年アメリカ合衆国大統領選挙
United States presidential election, 2000
投票率51.2%[1] 2.2%
候補者ジョージ・W・ブッシュアル・ゴア
政党共和党民主党
出身地域テキサス州テネシー州
副大統領候補者
ディック・チェイニー
ジョー・リーバーマン
獲得選挙人271266
勝利地域数3020 + DC
得票数50,456,00250,999,897
得票率47.9%48.4%
州別獲得選挙人分布図
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選挙前大統領
2000年アメリカ合衆国大統領選挙(にせんねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、英語: United States presidential election, 2000)は、2000年11月7日に行われたアメリカ合衆国大統領選挙(第54回)。民主党のビル・クリントン大統領の2期の任期満了後のアメリカ合衆国大統領を選ぶ選挙となり、共和党のジョージ・W・ブッシュが、民主党の現職副大統領アル・ゴアを破って当選した。 アメリカ合衆国史上で最も接戦となった選挙のうちの1つである。一般投票で敗北し、選挙人投票で勝利した候補が大統領となるのは、ベンジャミン・ハリソンが当選した1888年の大統領選挙以来112年ぶり4回目だが、現在の選挙制度(女性・非白人に選挙権がある、全50州の選挙人が選出する)の下では初めてのことであった(詳細はこちら
概要
開票においては、票の読み取りに問題があったフロリダ州の結果が判明するのに非常に長期間を要し、最終的には選挙結果をめぐり法廷闘争(ブッシュ対ゴア事件)が展開されるなど、混乱も生じた。最終的には、一般投票で過半数を獲得できなかったブッシュが接戦だったフロリダ州を制したことで大統領選挙人投票で271対266の僅差で勝利、次期大統領となることが決定された。 中道寄りの第三の道を掲げたクリントン政権は、就任後の中間選挙で両院とも共和党支配となった議会の激しい要求もあり、ベトナム戦争以後の「双子の赤字」を解消した。しかし共和党支配の議会は従来のアメリカでは久しくなかったほど党派的姿勢が強く、財政問題の対立で政府機関が一部閉鎖となったり、大統領夫人ヒラリー・クリントンの肝煎りである国民皆保険導入法案が議会で否決された他、大統領とモニカ・ルインスキーとの不倫問題における偽証について弾劾裁判が行われるなど、保守とリベラルの対立はむしろ高まりを見せていた。このクリントン大統領のセックススキャンダルは、民主党候補のゴアにとって、かなりの逆風となる。 共和党では、回心経験のあるクリスチャンであり、富裕層中心の減税実績がある一方で「思いやりのある保守」を掲げて弱者への支援もアピールしたテキサス州知事のジョージ・W・ブッシュが当初より本命視されていた。共和党主流から距離を置いていたジョン・マケイン上院議員が序盤に互角な戦いを展開したものの、ブッシュが振り切り指名を獲得した。 民主党では1992年大統領選から本命視されつつも、当時は息子の看護のため辞退したアル・ゴア副大統領が、クリントン政権時代の成果を強調しつつ中道寄りの政策を掲げて独走した。対立候補のビル・ブラッドリー元上院議員が、均衡財政から福祉増額に切り替えるなどの路線刷新を訴えたが、全州でゴアが勝利した。 この他、アメリカ合衆国改革党 ブッシュは父ジョージ・H・W・ブッシュの政権時代の国防長官であったディック・チェイニーに副大統領候補の推薦を依頼したが、チェイニーは自らを推薦し、副大統領候補となった。ブッシュは実務能力が弱いと見られていたため、実務補佐役としての位置づけであった。万一の場合に大統領に昇格する副大統領の候補に、心臓に持病があるチェイニーのような者がなることは稀であり、このことへの批判もあった。なお選挙人が自分と同じ州籍の正副大統領候補のみに投票することは憲法上禁止されているため、チェイニーはブッシュと同じテキサス州籍を故郷のワイオミング州籍に戻した。第二次世界大戦後のアメリカ政界では副大統領経験者が大統領選挙に出馬することが多いにもかかわらず、チェイニーは副大統領候補となった当初より一貫して将来の大統領選挙出馬を強く否定している。このように、多くの点で異色の副大統領候補であった。 ゴアは民主党内保守派のジョー・リーバーマン上院議員を副大統領候補に据えた。リーバーマンは二大政党指名候補として初のユダヤ教信徒である。
背景
予備選
本選挙
ゴアとブッシュのテレビ討論の際、ゴアはブッシュの発言中にわざとらしく大きな溜息を何度もついたり、終始小馬鹿にする表情をしてみせた。こうした態度は、視聴者のゴアに対する印象を大きく損ねる結果を招いたとされる。
両者は接戦のまま一般投票日を迎える。 e
結果