2000年の台風
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2000年の台風
軌跡の地図
最初の台風発生5月7日
最後の台風消滅2001年1月4日
最も強かった
台風台風10号 ? 920 hPa,
110 kt
熱帯低気圧の総数39
台風の総数23
総死亡者数624
総被害額62.7 億ドル (2000 USD)
年別台風
1998, 1999, 2000, 2001, 2002

2000年台風(2000ねんのたいふう、太平洋北西部で発生した熱帯低気圧)のデータ。

この年から世界気象機関熱帯低気圧プログラムの台風委員会への参加国が提案して採択された「台風のアジア名」が用いられるようになった[1][2]。また、前年の玄倉川水難事故を受けて熱帯低気圧や台風の「弱い」「並の強さ」「中型」などの規模の表現を6月1日以降廃止している[3]

最初の台風は5月に発生。7月から9月の3ヶ月間で16個が発生し、7月の台風3号は関東地方から北海道の太平洋側に大雨を降らせて家屋の浸水5,600棟余のほか、全国で強風被害も発生。また、9月の14号東海地方を中心に豪雨をもたらした(東海豪雨)。12月30日9時に発生した台風23号は統計が残る1951年昭和26年)以降でもっとも発生日時が遅く[4]、さらに年越し台風となった。

なお、8月にハワイの北西で発生した熱帯低気圧16Wは東進して日付変更線を越えたのちトロピカルストームの勢力になったため、中部太平洋ハリケーンセンター(CPHC)によってWeneという名称が付けられている[5]
各熱帯低気圧の活動時期
「台風」に分類されている熱帯低気圧
台風1号(ダムレイ)

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)



発生期間5月7日 ? 5月12日
ピーク時の強さ90 kt (10分間平均) 
930 hPa

5月3日にパラオ近海で形成が始まり、5日には熱帯低気圧に成長したため、合同台風警報センター(JTWC)は熱帯低気圧番号01Wを与えた。6日にはフィリピンの監視エリアに達し、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はフィリピン名アシアン(Asiang)を命名[6]。01Wは7日9時(協定世界時7日0時)に北緯13度2分、東経131度6分で台風となり[7]、アジア名ダムレイ(Damrey)と命名された。

当初、北西に進んでいた台風は8日に進路を北東へと変えて日本列島南方の太平洋上を進み、9日には中心気圧930ヘクトパスカルまで成長したがその後は勢力を弱めて12日21時(協定世界時12日12時)に北緯28度4分、東経149度5分で温帯低気圧となり、17日に消滅した[7][8]
台風2号(ロンワン)

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)



発生期間5月19日 ? 5月20日
ピーク時の強さ45 kt (10分間平均) 
990 hPa

5月15日にフィリピン北西で形成が始まった低圧部が17日頃から北東に進路を変えて熱帯低気圧に成長。合同台風警報センター(JTWC)は熱帯低気圧番号02Wを与えた。02Wは19日9時(協定世界時19日0時)に北緯21度1分、東経125度5分で台風となり[9]、アジア名ロンワン(Longwang)と命名された。

台風は20日15時(協定世界時20日6時)に北緯28度2分、東経139度で温帯低気圧となったが[9][10]、その後も北東に進み続けて24日に東経180度を越えて気象庁の監視から外れた[9][10]。なお、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)によってフィリピン名ビリン(Biring)と命名されている。
台風3号(キロギー)

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)



発生期間7月3日 ? 7月9日
ピーク時の強さ85 kt (10分間平均) 
940 hPa

6月30日にフィリピンの東の海上で形成が始まり、7月2日には熱帯低気圧に成長。合同台風警報センター(JTWC)は熱帯低気圧番号05Wを与えた。05Wは7月3日15時(協定世界時3日6時)に北緯16度2分、東経131度8分で台風となり[11]、アジア名キロギー(Kirogi)と命名された。

台風は3日から5日にかけての48時間で中心気圧が50ヘクトパスカル低下し[12]、その後も強い勢力を維持したまま日本列島に接近。7日から8日にかけて関東地方に最も近づき、北海道から関東地方までの広範囲に大雨などの被害をもたらした[13]伊豆諸島大島では24時間降水量412ミリ、期間の総雨量416ミリを観測している[14]

台風は9日6時(協定世界時8日21時)に北緯42度1分、東経145度7分で温帯低気圧となり、7月10日に消滅した[11][15]。なお、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)によってフィリピン名ディタン(Ditang)と命名されている。
台風4号(カイタク)

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)



発生期間7月6日 ? 7月10日
ピーク時の強さ75 kt (10分間平均) 
960 hPa

7月2日にフィリピン北西で形成が始まった熱帯低気圧に合同台風警報センター(JTWC)は熱帯低気圧番号06Wを与えた。06Wは6日3時(協定世界時5日18時)に北緯19度3分、東経120度で台風となり[16]、アジア名カイタク(Kai-Tak)と命名された。なお、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)によってフィリピン名エデン(Edeng)と命名されている。

台風は6日には西進したが、7日に停滞したのち8日から北東に進路を変えて次第に速度を上げ、9日に台湾本島へ上陸[16]。台湾本島を縦断した台風は東シナ海を北上して、10日未明に浙江省台州市付近に再上陸したのち[16]、11日3時(協定世界時10日18時)に北緯36度9分、東経122度9分の黄海で温帯低気圧となったが[16][17]、その後も北上した温帯低気圧は遼東半島丹東市付近に再々上陸したのち進路を東へと変え、12日に消滅した[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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