2ちゃんねる
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青木さやか長井秀和南野やじなどのお笑い芸人がネタとして用いたり[要出典]、品川庄司の品川が自身を「つまらない」と書かれた際「そんなことないよ、品川庄司おもしろいよ」と書き込んだら「コイツ品川っぽくね?」と書かれたことを「行列のできる法律相談所」で明かしたり[要出典]、爆笑問題が自身のアスキーアートを褒めたりするケースもある[注釈 13][要出典]。

すべてがそうではないが、芸能リポーターや夕刊紙、週刊誌が芸能ネタを探すのに利用していることもあり[要出典]、それを逆手に取って架空の交際ネタや交際写真を捏造しリポーターなどに掴ませ、笑い物にしている例もある[要出典]。特にアナウンサーがらみの交際ネタが多いとされ、アナウンサーの顔写真をポルノ画像に合成したアイコラ画像が2ちゃんねるから多く出回っており、そのことがテレビ局主催イベントでの過度の撮影規制の原因になっていると一部で言われている[要出典]。

論壇誌『諸君!』の「麹町電網(インターネット)測候所」は、ほぼ毎号2ちゃんねるを中心にした内容であり、2ちゃんねるの紹介を図っている[要出典]。後述する他のサイトなどの反応の政治系サイトと類似している。『週刊文春』は近い観点で批判することもあるため、新潮社と同様に関係は良好とされることがある[要出典]。

毎日新聞は2007年1月1日に特集連載「ネット君臨」の第1部「失われていくもの」で、2ちゃんねらーの囃し立てた「死ぬ死ぬ詐欺」を、「難病児募金をあざける『祭り』」と題して紹介した。赤報隊事件を賛美し時効を喜んだ書き込みなども取り上げたが、2ちゃんねる自体への批判ではなく、社会現象として取り上げた[要出典]。しかし、奈良小1女児殺害事件などに関する犯罪報道では、確たる証拠もなく2ちゃんねらーが犯人ではないかと疑わせる報道を行うこともあった[要出典]。

メディアが何気なしに報道したものが2ちゃんねる内で爆発的に定着したものもある。「ニート」などがその代表例で、フジテレビ系「情報プレゼンター とくダネ!」でニート特集をした際、映っていた人物の顔や発言が極めて特徴的かつ自然的だったので、その人物のアスキーアートが作られ、顔部分がほかのものに差し替えられた変造版も含めて、瞬く間に2ちゃんねる中に定着していった[要出典]。



2ちゃんねると冷笑主義―CHANカルチャーの世界展開詳細は「CHANカルチャー」および「虚偽報道#ニューエイジとオカルトから右派陰謀論、そしてポスト・トゥルースへ」を参照4chan/pol/(非ポリコレ板)は、QAnon陰謀論の発祥地である。2ちゃんねる管理人のジム・ワトキンスロン・ワトキンスが運営する匿名画像掲示板8chan(現・8kun)は、QAnon陰謀論を広める上で積極的な役割を果たした。英語圏最大の匿名掲示板4chan」管理人の西村博之。4chanはアノニマスリックロールカエルのペペSCP財団かたわ少女ルール34シケイダ3301などのインターネット・ミームだけでなく、アメリカの分断を招いたQAnonピザゲートなどの陰謀論までも生みだしてきた。また西村は2ちゃんねる開設者の「ひろゆき」として日本では広く知られている。日本で発祥した匿名掲示板サイトの系譜。西村博之(ひろゆき)が1999年に開設した2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)は、4chan8chan(現・8kun)を含む、他すべてのchanサイトの起源となった。

2ちゃんねるは、4chan8chanなど海外の匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の原初にもなった。このような日本発の匿名掲示板文化が日米で流行した理由について、アメリカ合衆国のニュースサイトは、90年代以降の低迷を続ける社会経済とオタク・コミュニティの台頭が背景にあるとして次のように総括した[96]。2ちゃんねるという名に何となく聞き覚えがあるとしたら、それは物議をかもすアメリカの画像掲示板4chan、そしてその精神を受け継いだ8chan(現在は8kunに改名)に名が似ているからだろう。〔……〕

東浩紀によれば、オタク・コミュニティの台頭は、インターネットが広く商業化された90年代日本特有の政治・経済状況の副産物だ。第二次大戦後の急激な再建と経済成長は「終わりなき資本主義の発展」という夢物語を生み出した。〔……〕この傲慢な楽観はバブル崩壊で消え去り、結果引き起こされた重度の不況と景気低迷による「失われた10年」(または20年)で実質賃金も低下する。失われた10年のあおりを一番食らったのは若者で、終身雇用モデルも破壊された。〔……〕

1995年にはオウム真理教による地下鉄サリン事件、そして巨大な阪神・淡路大震災の2大悲劇に襲われ、国民の士気がさらに低下した。オタクが占めるオンライン空間で繰り広げられるのは嫌みな皮肉と冷笑主義で、彼らは掲示板の持つ共同体としての側面に夢中になった。〔……〕終わりなき発展物語(引用者注:ジャン=フランソワ・リオタールが1979年に著した『ポストモダンの条件』において提唱した「大きな物語」のこと。戦後民主主義高度経済成長に支えられた、社会全体で共有される統一的な価値観を指す)の崩壊と開いた穴を埋めるため、フィクションやネット・ミーム、内輪ジョークで成り立つ空間へと避難したのだ。

2ちゃんねるの背景にある、現代日本のサブカルの特徴として、反リベラル主義が挙げられる。戦後、1960年代より兵器のプラモデルなど戦闘サブカルチャーが流行し、その系譜は『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』『新世紀エヴァンゲリオン』などへ脈々と受け継がれていく。また、日教組教職員への反発もあり、ナチス要素も取り入れるなど、戦争に関して戦後民主主義と違う価値観を描いていたサブカルチャーに若者は心酔した。さらに小林よしのり山野車輪など、反戦後民主主義を漫画表現で訴える者も現れ、それぞれヒットを飛ばすなど、サブカルチャーが右派と接近[97]。「アニオタ保守本流」として保守論壇で注目され、後に転向した古谷経衡架空戦記に熱中したことが保守論壇入りのきっかけだったという[98]

リベラルは彼らの世直しのエネルギーを回収することに失敗した[99]。対照的に、自民党麻生太郎は(彼がオタクであったかの真偽は疑問であるものの)メディア戦略により、2000年代に2ちゃんねらーをはじめとしてオタク層との関連付けに成功。2010年代を経て、サブカルチャーの右傾化は決定化し、ナショナリストの右翼雑誌『ジャパニズム』(青林堂)にアニメ絵が用いられたり、SNSで保守的発言をするオタク産業文化人が台頭するなど、秋葉原=右翼の街というような認識すら目立つようになった[97][100][101]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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