1/11_じゅういちぶんのいち
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1/11 じゅういちぶんのいち
ジャンル青春人間ドラマ
スポーツ漫画サッカー漫画
漫画
作者中村尚儁
出版社集英社
掲載誌ジャンプSQ.19
ジャンプSQ
レーベルジャンプ・コミックス
(JUMP COMICS SQ.)
発表期間SQ.19:2010年創刊号 - 2011年冬号
SQ:2012年2月号 - 2014年7月号
話数全9巻
ヴォイスコミック
原作中村尚儁
放送局テレビ東京VOMIC公式サイト
番組サキよみジャンBANG!
発表期間2012年1月6日 - 1月27日
話数全4話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『1/11 じゅういちぶんのいち』は、中村尚儁による日本青年向け漫画。一度はサッカーを諦めながら、ある出来事をきっかけに再びサッカーを始め進学校でプロを目指し、その後プロとなる主人公を中心に、周辺人物の人間模様を描く連作漫画。第一部は『ジャンプSQ.19』(集英社)にて、2010年創刊号から2011年冬号まで連載。その後本誌の『ジャンプスクエア』(同社刊)に掲載誌を移し2012年2月号から2012年12月号まで連載された。第二部は2013年5月号から2014年7月号まで連載された。

話数カウントは「#○」。サブタイトルはその回のメインキャラクターの名前。2013年12月時点で、累計発行部数は60万部[1]

スポーツライターの小宮良之と作者の対談が、スポーツ総合雑誌『Sportiva』(集英社)の公式サイト『web Sportiva』に掲載されている[2]

2013年12月に実写映画化が決定[3]、2014年4月より公開された。この映画公開に合わせて、作者による新作ノベライズ『小説版 1/11 じゅういちぶんのいち 行く春』が「ジャンプ ジェイ ブックス」レーベルで同年4月4日に発売された。
あらすじ

ここでは主人公である安藤ソラを軸に記述していく。
幼少期
中学時代

安藤ソラは自分の才能に限界を感じたことから、中学卒業と共にサッカーを辞め、高校は勉強に専念するつもりでいた。部の引退試合を控えていた彼の前に女子日本代表・若宮四季が突然現れる。彼女はソラにさまざまなアドバイスを残し、試合で躍動する彼の姿を見届け去っていく。引退試合からの帰宅後、四季の死と彼女の過去にまつわる衝撃の事実を知り、ソラはサッカーの再開を決意する。
高校時代

ソラは、進学先の進学校・修学院高校でサッカー部を設立し盛り上げようと奮闘。そして、そんなソラの姿勢が、周囲の人物にも影響を与えていく。校門でサッカー部への入部を呼びかけているソラの姿に心を動かされ、篠森仁菜がマネージャーとして、続いて越川凜哉がサッカー部に入部する。その後も様々な人物が集い、ゼロから始まった修学院サッカー部を県大会ベスト8というひとかどのチームまで成長させたソラは、横浜のスカウト2人に目をかけられ、卒業後のプロ入りが決まる。
プロ時代

横浜に入団したソラは着実に実績を重ね、日本代表にも選出、活躍を見せたことで海外からもオファーがかかるようになり、四季の夢を継ぐためにヨーロッパではなくアメリカのフィラデルフィア・ユナイテッドに移籍。選手として決して理想的とは言えない環境で、しかも負傷により1シーズンを棒に振ってしまうが、復帰後はクラブを栄光へと導く。その後、活躍に目をつけたロンドン・ランベスのオーナー、ジェイコブ・クレスウェルから打診を受けてランベスへ移籍。順調に評価を上げていくものの、2年目にクラブの強化方針を巡ってクレスウェルに楯突いたために完全に干されてしまうが、戦線離脱が相次いだクラブ事情が幸いしてチャンピオンズリーグ準決勝で久しぶりの出場機会を得た。その試合後に考えを改めたクレスウェルからドイツ・ブレーメンへの移籍を提案され、ブレーメンで念願のチャンピオンズリーグ決勝の舞台にも立ち、最終的に古巣の横浜に戻る。そのころにはアメリカ時代の古傷が悪化していたため、もっぱら交代要員としての出場となり、とあるシーズンの大一番の試合で奮闘を見せた後、引退を表明。引退試合には国内外を問わず多くの仲間たちが集った。
登場人物

の項はVOMIC版のもの。
主要人物
安藤 ソラ(あんどう ソラ)
声 -
日野聡(幼少期:沖佳苗[4] / 演 - 池岡亮介本作の主人公。部活での背番号は10。高校1年時のクラスは4組。視力が悪く、眼鏡とコンタクトレンズを併用している。ドリブルに自信を持つ。幼少時からサッカーが上手く、遊び仲間だった「ツヨシ」の「プロになれる」という一言を受け、サッカー少年団に入団。その後もツヨシの言葉を胸に主力として活躍していたが、中学であまり背が伸びず壁にぶつかる。さらに中学最後の大会で、日本代表候補を抱えるチームに大差で敗れたことで、「プロには選ばれた天才しかなれない」と考えサッカーを断念。勉強に専念することを決め、進学校への進学が決まっていた。中学卒業後サッカー部の引退試合を控えたある日、突然現れた四季に振り回されながらも、四季からチームプレーの精神を教わり成長。帰宅後「ツヨシ」と四季が同一人物であることを知り、これまでの考えを悔い改めサッカーの再開を決意する。サッカー再開後は、「チャンピオンズリーグで優勝し、世界で最強のチームの1/11になる」ことを最終目標としている。進学先の修学院高校でサッカー部を設立して熱意を注ぎ、周囲に影響を与えていく。高校卒業後はプロ入りし、スカウト部長・堂本の誘いにより1部リーグの横浜に入団。その後アメリカ、イングランド、ドイツとキャリアを重ねたのち、再び横浜に復帰し、その数年後に引退した。横浜時代に篠森仁菜と結婚し、海外時代に一児を儲けている。
若宮 四季(わかみや しき)
声 - 名塚佳織[4] / 演 - 竹富聖花本作のヒロイン。第15・16話の主人公。旧姓は「津吉(つよし)」。中学生で女子日本代表に選ばれ、「天才」としてテレビにしばしば取り上げられている。口数は少なく、母親曰く「感情表現が苦手」だったという。幼いころソラの遊び仲間で、サッカーが苦手だった。サッカーの上手いソラによく懐き「きっとプロになれる」という言葉をかける。ソラがサッカー少年団に入団し疎遠となった後、両親の離婚により改姓し引っ越した。引っ越し先では最初馴染めなかったが、休み時間のサッカーに加わったことで友達が増え、この経験から「サッカーは一人でやるものではない」という考えを持つ。その後努力を重ねてフィジカルは弱いが卓越したテクニックを持つ選手となり、遂には中学生で日本代表に選ばれ、アメリカリーグへの移籍も決定していた。しかし、アメリカへの渡航の際に航空機事故に巻き込まれ死去。事故直後突然ソラの元に現れ、彼にチームプレーの精神を教え、引退試合で躍動する彼の姿を見届けいなくなるが、最後まで自分の正体を切り出すことはなかった。生前のインタビューにおいて「サッカーを始めるきっかけとなった人物」としてソラを挙げ、「自分の正体が気付かれなくても一度でもいいからもう一度彼のプレーを見たい」と語っていた。作者曰く「苗字は旧若宮町から拝借し、名は若宮町の四季の美しさが由来になっています」とのこと[5]
修学院高校

ソラの進学先の高校。進学校で部活は活発ではない。11話での足立の台詞から、関東圏にないことが判明している。
サッカー部
越川 凜哉(こしかわ りんや)
演 -
工藤阿須加第3話の主人公。ソラより1学年上。サッカー部での背番号は7。勉強も運動も苦手と自覚しているが、努力を惜しまない。ソラに「心の優しい人」と褒められている。中学生のころは野球部の補欠部員で、背が低くニキビ肌で丸刈りだったためほとんどモテなかった。千夜子にたまたま話しかけた際、その姿勢に惹かれ、彼女を好きになる。その後千夜子が志望していると聞いた修学院高校に猛勉強の末、補欠合格する。卒業間際3年生の部員が全員出る予定となっていた引退試合に千夜子を誘うが、試合は雨天コールドゲームで出番が来ることなく終了。試合後は雨の中素振りをし、「中学時代の「何も取り柄が無かった自分」に決別するため、高校では勉強も部活も精一杯頑張る」と誓っていた。高校入学直後から背が伸び、肌質も改善して坊主から長髪(後に染める)に変えたころからモテ始め、愛莉(演:田辺桃子)という女子と付き合うが、クラスや校内でも人気の存在となるなかで卒業間際に抱いた目標を忘れかけていた。しかしその一方、容姿でしか評価してもらえないことによる鬱屈感を抱えており、久々に顔を合わせた千夜子に軽くあしらわれたことで鬱屈感は決定的なものとなる。その翌日、校門前でサッカー部の部員勧誘をしていたソラに自分と同じ鬱屈感を与えようと話しかけるが、彼の真っ直ぐ目標を語る姿を見て逆に打ちのめされてしまう。さらに友人から見せられた千夜子の作品「キラキラ」を見たことで号泣。中学時代の丸刈りに戻し、これまでの友人関係を清算した上でサッカー部に入部する。
野村 瞬(のむら しゅん)
演 - 阿久津愼太郎第7話のメイン人物。ソラと同級生。部内ではソラに次ぐ技術の持ち主で、フリーキックのキッカーを務めるなど周囲の信頼も厚い。元々地元にあるプロサッカーチームのファンで、そこの選手としてのプレーを夢見て下部組織に入っていたが、中学3年の進級時にコーチから「センスを感じない」と告げられたことからユース昇格を断念。その後勉強に励んで修学院高校に進学したが、その後打ち込めるものが見つからず悩んでいた時、新入生歓迎会での演劇部の出し物に感動して部に久々の男子部員として入部。演技は当初下手で声も小さかったが、猛練習の末に上達。周りの部員からも努力を認められ、入部半年ほどで公演の主役を演じることになる。公演を控えた矢先、サッカー経験を聞きつけたソラに助っ人として公演翌日の練習試合の助っ人を依頼され、快諾。その直後小田に過去を明かすも「サッカーに未練はない」と語った。その公演はサッカー部の手伝いの甲斐もあり大成功に終わる。翌日の練習試合では熱心にプレーするも見に来ていた小田をはじめとする演劇部員からまだサッカーへの未練があることを見抜かれ、一方的に退部を宣告される。直後の小田とソラの会話を立ち聞きしたことでサッカーへの未練を自覚し、演劇部員たちに感謝の意を述べてサッカー部に入部した。
篠森 仁菜(しのもり にな)
演 - 上野優華第2話の主人公。ソラの同級生。サッカー部マネージャー。後にソラの妻となる。そそっかしく天然ボケな部分もあるが、真摯な姿勢からソラを始めとする部員からも一目置かれている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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