1992年の日本シリーズ
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ヤ:古田1号 (6回1点・渡辺久)、杉浦1号 (12回満塁サヨナラ・鹿取)

審判
[球審]小林毅
[塁審]藤本井野前川
[外審]寺本

開始:12時33分 有料入場者:34,767人

先発はヤクルトがエースの岡林洋一、西武は渡辺久信。西武が2回表にオレステス・デストラーデの1号ソロ本塁打で先制。デストラーデは3年連続日本シリーズ初打席で本塁打を記録する[6]。ヤクルトは3回裏、先頭の笘篠賢治が右前安打、一死から飯田哲也の適時二塁打で同点に追いつき、続く荒井幸雄の安打で走者の飯田が捕手伊東勤のタッチを巧妙に掻い潜るスライディングで生還し、2-1と逆転に成功した[7]。6回裏には古田敦也の1号ソロ本塁打で追加点。しかし西武は7回表にデストラーデのこの試合2本目となる2号ソロ本塁打で1点差に迫ると、9回表に一死から清原和博、デストラーデの連続安打で一死一・三塁とし、石毛宏典の右翼への犠牲フライで三塁ランナーの清原が古田を突き飛ばさんばかりのスライディングで生還し、3-3の同点に追いついた。試合は延長戦に入る。

西武は8回から潮崎哲也が登板して2イニングをゼロに抑え、延長10回裏からは鹿取義隆が登板。これに対し、ヤクルトは先発の岡林が延長戦突入後も続投した。

ヤクルトは12回裏、この回3イニング目となる鹿取を攻め、先頭の秦真司が二塁打で出塁し、続く笘篠の敬遠、岡林の代打角富士夫がバント失敗のあと飯田の遊撃内野安打で一死満塁の好機を作る。ここで野村監督は土橋勝征の打順で杉浦享代打に起用する。杉浦はツーストライクと追い込まれるが、続く鹿取の3球目を右翼席へ日本シリーズ史上初のサヨナラ満塁本塁打となる1号本塁打を放ち、ヤクルトが7-3で勝利した。岡林は161球を投げ、12回を完投。

なお、杉浦は、当初同年限りでの引退を決意していたが、シリーズ終了後に野村監督からの強い慰留を受け、引退を撤回し現役続行を決めた (杉浦は翌年、チーム15年ぶりの日本一を花道に引退)。

公式記録関係 (日本野球機構ページ)
第2戦

●ヤクルト 0-2 西武○ (明治神宮野球場)


 123456789
RHE
西武000002000280
ヤクルト000000000031

(ヤクルト1勝1敗)

西:○ (6回 1/3) - S潮崎 (2回 2/3)

ヤ:●荒木 (6回) - 伊東 (2回) - 金沢 (1回)

:郭 (1勝)  :荒木 (1敗)  S:潮崎 (1S)  

本塁打
西:清原1号 (6回2点・荒木)


審判
[球審]寺本
[塁審]谷・藤本・井野
[外審]友寄五十嵐

開始:12時33分 有料入場者:35,876人

先発はヤクルトが荒木大輔、西武は郭泰源。5回まで両投手による投手戦が展開された。均衡が破れたのは6回表、西武が一死から秋山幸二が中前安打の後、清原が荒木のカーブを左翼席最前列へ1号2点本塁打を放ち、西武が2-0と先行した。郭は完封ペースの投球を続けたが、7回裏に先頭のハウエルの打球を右手に当て降板[8]潮崎哲也がリリーフとして登板し二死一、二塁のピンチを招いたが、笘篠賢を三振に打ち取り無失点で切り抜けた。潮崎が最後まで投げヤクルト打線を0点に抑え、西武が2-0で完封勝利。

公式記録関係 (日本野球機構ページ)
第3戦

○西武 6-1 ヤクルト● (西武ライオンズ球場)


 123456789RHE
ヤクルト000000100150
西武00020004×6110

(西武2勝1敗)

ヤ:●石井一 (3回 1/3) - 金沢 (4回 1/3) - 伊東 (1/3回)

西:○石井丈 (9回)

:石井丈 (1勝)  :石井一 (1敗)  

本塁打
ヤ:広沢克1号 (7回1点・石井丈)


審判
[球審]友寄
[塁審]五十嵐・谷・藤本
[外審]小林毅・前川

開始:13時4分 有料入場者:31,370人

10月20日開催予定の第3戦は雨のため中止となり、翌21日に順延された。先発はヤクルトが石井一久。西武は石井丈裕。ヤクルトは指名打者に第1戦でサヨナラ満塁本塁打を打った杉浦を起用した。

西武は4回裏、先頭の秋山が中前安打、一死後からデストラーデ、石毛の連続適時二塁打で2点を先行し、石井一をマウンドから引き摺り下ろした。6回まで石井丈に2安打に抑えられていたヤクルトは7回表、広沢克己の1号ソロ本塁打で1点を返す。

西武は8回裏、石井一を救援して好投を続けてきた金沢次男を攻め先頭の平野謙が中前安打、秋山の犠打で清原の三塁内野安打で一死一・二塁とし、続くデストラーデが中前安打を放つも二塁走者の平野が中堅の飯田からの好返球で本塁で刺された[9]。ここでヤクルトは金沢から伊東昭光へ継投する。しかし石毛がその代わり端にストレートの四球で歩いて二死満塁と好機を広げると、続く大塚光二死球で押し出し、さらに伊東勤2点適時打、奈良原浩の適時打で勝負をこの回4点を挙げた[10]

石井丈は9回表、無死二塁のピンチを招くが後続を断ち、1失点で完投勝利。西武が6-1で勝利し、2勝1敗と先行した。ヤクルトは石井丈の前に5安打と打線が沈黙、特にハウエルは1試合4三振、第2戦の最終打席から通算で5打席連続三振の日本シリーズワースト記録を作ってしまった[11]


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