1992年のヤクルトスワローズ
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1992年のヤクルトスワローズ
成績
日本シリーズ敗退
日本S3勝4敗(対西武
セントラル・リーグ優勝
69勝61敗1分 勝率.531
本拠地
都市東京都新宿区
球場明治神宮野球場

球団組織
オーナー桑原潤
経営母体ヤクルト本社
監督野村克也
≪ 19911993 ≫

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1992年のヤクルトスワローズ(1992ねんのヤクルトスワローズ)では、1992年のヤクルトスワローズにおける動向をまとめる。

この年のヤクルトスワローズは、野村克也監督の3年目のシーズンであり、1978年以来14年ぶり2度目のリーグ優勝を果たしたシーズンである。
概要

前年11年ぶりにAクラス入りしたチームは、開幕前にはその強力な打線から優勝候補に挙げられていたが、一方で投手陣は、前年14勝を挙げた川崎憲次郎がキャンプ中に負傷し戦線を離脱し、先発投手が西村龍次岡林洋一だけという苦しい状況に陥った。

阪神との開幕2連戦を1勝1敗で終えて迎えた4月7日の対中日戦で、右肘の故障で長年離脱していた高野光が先発し、打線の援護もあり1076日ぶりに勝利投手となる。高野はローテーションに加わるが、先発が手薄な状況は解消できず、4月は10勝10敗の3位で終える。4月30日の夜に1978年の初優勝時の主力打者だった大杉勝男の訃報が伝えられ、半旗を掲げて臨んだ翌日からの巨人との3連戦は飯田哲也が攻守にわたり活躍、3日には大杉の背番号8を継いだ広沢克己の満塁本塁打で巨人を三タテし、その後も連勝を7まで伸ばし初めて首位に浮上。5月16日には右肩の故障で戦列を離れていた伊東昭光が1029日ぶりの勝利を完封で飾り復活。その後は広島や阪神との首位争いを続けていたが、7月に入ると、前月から調子を上げてきた巨人に三タテを喰らい、巨人に首位の座を明け渡し3位で前半を終える。

後半戦は首位巨人との3連戦から始まったが、前半戦で8本塁打と振るわなかった新外国人ジャック・ハウエルが2試合連続で本塁打を放ち巨人を三タテ、首位の座を奪い返したチームは8月には7連勝をマークし、最大で2位に4.5ゲーム差を付けて優勝が見え始めた。しかし投手陣が苦しいことに変わりはなく、9月2日の対巨人戦で中継ぎの小坂勝仁を先発させ、2回からベテラン新浦壽夫を投入する「奇策」が失敗し大敗するとそこから崩れ、岡林を抑えに回す苦心の策も実らず9月5日からチームは泥沼の9連敗。9月13日には広沢克の痛恨のトンネルで阪神にサヨナラ負けを喫し首位から陥落し、その後3位にまで転落する。

9月24日、右肘の故障や椎間板ヘルニアなどで4年以上も戦列を離れていた荒木大輔が一軍に復帰、その日の対広島戦で1541日ぶりに登板。荒木に勝ちは付かなかったものの、これに奮起した古田敦也が決勝本塁打を放ち、インタビューで「荒木さんが救世主なんだと信じて(打席に入った)」と発言するなど荒木の復帰はチームの士気を高めた。9月26日には再び首位に返り咲くが、その後岡林が広島相手に2度もサヨナラ本塁打を浴びるなど4連敗し、混戦から抜け出せない。

首位阪神と1ゲーム差で迎えた10月6日の首位攻防戦で、野村監督は岡林を1ヶ月ぶりに先発させる。岡林と仲田幸司の息詰まる投手戦が続き迎えた7回裏、不振が続いていた広沢克が仲田からバックスクリーンに一発を放ち、その1点を岡林が守って完封し、ヤクルトと阪神が同率で首位に並ぶ。翌7日は先発伊東が打たれ、9回表まで1-3と苦しい展開。しかしその裏、阪神の中込伸湯舟敏郎が崩れ同点に追いつくと、最後は荒井幸雄がサヨナラ打を放ち再び単独首位に立つ。9日の対広島戦をベテラン角富士夫の3ランで勝利し優勝に王手をかけ、敵地甲子園で迎えた10日の阪神との直接対決では、後半戦だけで30本塁打を打ったハウエルが2打席連発でリードを奪い、8回には広沢がトドメのソロ。投げては先発荒木が5回1失点と好投し、6回途中から登板の伊東が最後を締めくくり、阪神ファンの罵声の中で野村監督が宙に舞った。

14年ぶりに出場した日本シリーズは、シリーズ2連覇中の王者西武が相手だったが、第1戦で12回裏にベテラン杉浦享が代打サヨナラ満塁本塁打を放つ劇的なスタート。その後3連敗で王手をかけられるが、第5戦で池山隆寛が10回に決勝ソロ、第6戦でも秦真司が10回にサヨナラ本塁打を放ち逆王手をかける。投げては岡林が第1戦を12回完投勝利、第4戦は8回1失点も敗戦投手となり、最終第7戦では石井丈裕と投手戦を演じたが、延長10回に秋山幸二の犠飛で失点し力尽き、打線は石井を攻略できず敗れ、14年ぶりの日本一は惜しくも逃した。
荒木復帰からヤクルト優勝まで

順位9/24終9/25終9/26終9/27終9/29終9/30終10/1終10/2終10/3終10/4終10/6終10/7終10/9終10/10終
1位阪神--阪神--ヤク--阪神--阪神--阪神--阪神--阪神--阪神--阪神--ヤク--ヤク--ヤク--ヤク優勝
2位ヤク1.5ヤク0.5阪神0.5ヤク0.5ヤク1.0ヤク1.0巨人0.5巨人1.0ヤク1.5ヤク1.0阪神--阪神1.0阪神2.0巨人2.5
3位巨人1.5巨人0.5巨人1.0巨人1.5巨人1.5巨人1.5ヤク1.0ヤク1.5巨人2.0巨人2.0巨人1.5巨人1.5巨人2.0阪神3.0
試合結果ヤ5-4広ヤ9-5神
巨4-3中ヤ3-2神
中7-6巨神6-3ヤ
中5-2巨広4-3ヤ中4-3神
広4-3ヤ
洋8-2巨中2-1神
広8-7ヤ
巨6-3洋神3-2洋神6-0洋
広4-1巨
ヤ11-0中洋5-2神
広6-3巨ヤ1-0神ヤ4-3神
巨1-0洋ヤ7-2広
中1-0神ヤ5-2神

チーム成績
レギュラーシーズン

オーダー変遷開幕:4/45/16/27/18/19/1
1
飯田哲也中飯田哲也中飯田哲也中飯田哲也中飯田哲也中飯田哲也
2笘篠賢治城友博左城友博左城友博二パリデス左荒井幸雄
3レイ右秦真司二レイ捕古田敦也捕古田敦也捕古田敦也
4広沢克己一広沢克己一広沢克己一広沢克己一広沢克己一広沢克己


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