1990年の国際F3000選手権
前年:1989翌年:1991
1990年の国際F3000選手権は、1990年4月22日にドニントン・パークで開幕し、1990年10月7日にノガロで閉幕した国際F3000の第6回大会である。全11戦でタイトルが争われ、エリック・コマスがタイトルを獲得した。 開幕戦のドニントン・パークは雨天のレースとなった。2周目にアラン・マクニッシュとエマニュエル・ナスペッティがエッセスシケイン前のストレートで接触、マクニッシュの車はコンクリート壁を越えて、車から外れたエンジンが観客に当たり死亡するという事故が起きた。その後もレースは継続され、ポールシッターのアンドレア・モンテルミーニを含む何名かのドライバーはウェットコンディションの中スピン、リタイアした。レースはマクニッシュのチームメイト、エリック・コマスが制した。 第2戦シルバーストン・サーキットではデイモン・ヒルがDAMSの2台に追いついたが、チームメイトのゲイリー・ブラバムに起こったリアタイヤのトラブルが彼の車両にも生じ、苦しめられる。レースはマクニッシュが制し、ドニントンでの事故からちょうど1週間後に感情的な勝利を勝ち取った。 第3戦のポー・グランプリは、狭いストレートでの接触アクシデントのため2度の再スタートが行われた。マルコ・アピチェラはトップを走行したがスライドしてタイヤバリアに接触、エリック・ヴァン・デ・ポールが勝利した。第4戦のヘレスではエリック・コマスが2勝目を挙げ、アピチェラは2位に入った。コマスは続くモンツァでも勝利し、マールボロ・パシフィックのエディ・アーバインが2位に入った。 エンナ・ペルグーサでは埃だらけの路面がタイヤの摩耗で生じたマーブルによって非常に荒れた状態となった。多くのドライバーがスピンし、ジャンニ・モルビデリもスピンしたものの勝利を勝ち取った。アーバインはフロントウィングを破損し、少なくとも3度コースオフしたが4位に入った。アーバインは次のホッケンハイムリンクでアピチェラを抑えて勝利、このレースではデイモン・ヒルがポールを獲得したが、レース序盤でスピンアウトした。 シリーズはイギリスに戻り、ドライ路面のブランズ・ハッチでアラン・マクニッシュが勝利した。次戦のバーミンガム・スーパープリでヴァン・デ・ポールが2勝目を挙げたが、このレースではファブリツィオ・バルバッツァが大クラッシュから無傷で生還した。ル・マンではランキングトップのコマスが勝利したが、このレースでは前年仕様のローラを駆るフィリップ・ガッシェがリタイアするまで目覚ましいドライブを見せた。コマスはここでの勝利でタイトルを獲得した。最終戦(第12戦)に予定されていたディジョン・プレノワは中止が決まったため、11戦目のノガロが最終戦となり、ヴァン・デ・ポールがシーズン3勝目を挙げた。 チームオーナーシャシーエンジン車番ドライバー出走
シーズン概要
参戦チーム・ドライバー
エディ・ジョーダン・レーシング エディ・ジョーダンレイナード無限ホンダ1 エマニュエル・ナスペッティ1-3, 5-10
ヴィンセンツォ・ソスピリ4, 11
2 エディ・アーバイン全戦
3 ハインツ=ハラルド・フレンツェン全戦
ファースト・レーシングレイナード無限ホンダ4 ファブリツィオ・ジョヴァナルディ全戦
5 マルコ・アピチェラ全戦
6 ジャン=デニス・デレトラズ1-5
マルコ・グレコ10-11
GAモータースポーツ
9 ジョバンニ・アロイ
オットー・レンシング5
マルコ・グレコ6-8
ヴィットリオ・ゾボーリ
ラウンドレース名 [1]サーキット開催国開催日周回数距離タイムスピード優勝者ポールポジションファステストラップ
1Donington 200 Gold Cupドニントン・パーク イギリス4月22日504.023=201.150 km1'12:15.34167.03 km/hエリック・コマスアンドレア・モンテルミーニステファン・プロール