西側諸国の多くがボイコットした事で、大会は東側諸国のメダルラッシュとなった。キューバを含めた東側諸国の経済協力機構であるコメコン加盟国全体では161個と、全204個の金メダルのうち79%を占めた。
特にソ連は自国開催の強みを最大限に発揮し、元来の得意種目の重量挙げや射撃に加え、アメリカが不参加の競泳や陸上、日本が不参加の男子体操やバレーボールで順調に金メダルを獲得した。金メダル80個は、1984年ロサンゼルスオリンピックでのアメリカの83個に次いで一つの大会での2番目の獲得記録となっている。
ソ連と同じく「ステート・アマ」が選手のほとんどを占める東ドイツもボートで14種目中11個の金メダルを稼ぎ、47個と第2位の金メダルを獲得した。
一方で、東側諸国に押され気味の西側諸国の中ではイギリスが陸上男子のトラック競技で健闘し100mのウェルズ、800mのオヴェット、1500mのコーと3つの金メダルを獲得している。 ・現在のウクライナ、モルドバ、アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア、ベラルーシ、エストニア、ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギス、ラトビア、リトアニアに競技場が置かれた。
主な競技会場
グランド・アリーナ
マイナー・アリーナ
オリニピック・プール
スポーツパレス
ドルジバ・マルチプロセス・アリーナ
オリンピック・スタジアム (モスクワ)
CSKAモスクワ
ディナモ・スタジアム (モスクワ)
ディナモ・スタジアム (ミンスク)
リパブリカン・スタジアム(キエフ)
キーロフ・スタジアム
ピリタ川(タリン)
各国・地域のメダル獲得数詳細は「1980年モスクワオリンピックのメダル受賞数一覧」を参照
順国・地域金銀銅計
1 ソビエト連邦(開催国)806946195
2 東ドイツ473742126
3 ブルガリア8161741
4 キューバ87520
5 イタリア83415
6 ハンガリー7101532
7 ルーマニア661325
8 フランス65314
9 イギリス57921
10 ポーランド3141532
主な金メダリスト
アラン・ウェルズ(イギリス、陸上競技男子100m)
ピエトロ・メンネア(イタリア、陸上競技男子200m)
スティーブ・オベット(イギリス、陸上競技男子800m)