ジェラルド・フォードの大統領就任式ウォーレン・E・バーガー最高裁判所長官に就任宣誓をするジェラルド・フォード大統領。
日付1974年8月9日 (49年前) (1974-08-09)
場所ワシントンD.C.
ホワイトハウス イーストルーム
1974年8月9日金曜、ウォーターゲート事件によるリチャード・ニクソンの辞職に伴い第38代アメリカ合衆国大統領のジェラルド・フォードの就任式がワシントンD.C.のホワイトハウス内のイーストルーム(英語版)で行われた[1]。これは20世紀最後、そして2024年5月15日現在で最新の臨時の就任式であり、ジェラルド・フォードの唯一の大統領任期(7000200000000000000?2年164日)の始まりであった。就任宣誓は最高裁判所長官のウォーレン・E・バーガー(英語版)により執り行われた。フォードが宣誓した聖書は妻のベティ・フォードが持ち、箴言3章5-6節が開かれていた[2]。フォードは史上9人目となる副大統領任期途中での大統領昇格者である。
1789年の大統領制導入以降9例目となる臨時の就任式であるが、これまでの8例は前任者の任期途中の死によるものであり、前任者の辞職による昇格は史上初めてであった。フォードはこのわずか8ヶ月前にスピロ・アグニューがボルチモア群郡長(英語版)およびメリーランド州知事時代の収賄事件で辞職したことを受けて副大統領に就任したばかりであった。フォードは史上初めて憲法修正第25条に基づいて副大統領に任命された人物である。また2024年5月15日時点で大統領選挙で勝利することなく副大統領と大統領を務めた唯一の人物である[3][4]。
ニクソンの辞任「リチャード・ニクソンの辞任演説(英語版)」も参照1974年8月9日、就任宣誓前にホワイトハウスのサウスローンからアーミーワンに向かうニクソン夫妻をエスコートするフォード夫妻。辞職後にVサインをしながらホワイトハウスを去るニクソン。
1974年8月8日、ウォーターゲート事件とその隠蔽工作[2]への関与を理由に弾劾手続き(英語版)を受けていたリチャード・ニクソン大統領(英語版)は、テレビ中継される大統領執務室での演説の中で「私は明日(8月9日)の正午をもって大統領職を辞任する」と国民に宣言した[5]。翌朝9時、ニクソンはイーストルーム(英語版)でホワイトハウスのスタッフや閣僚、フォード副大統領などの要人を集めて別れの演説を行った。その後、フォード夫妻によってニクソンとその妻は陸軍のヘリコプターに案内され、ニクソンは「Vサイン」を見せた後にエアフォースワンに乗り込み、カリフォルニア州の「亡命先」へと出発した。核のコードはフォードに預けられた。 ニクソンの辞任は午前11時35分にヘンリー・キッシンジャー国務長官に伝えられた。その瞬間にフォードは第38代大統領に就任したが、正式な宣誓は午後12時5分に行われた。ニクソン元大統領(この時点からは私人)が退去するとホワイトハウスのスタッフはフォードの就任式の準備を始め、退任の際よりも遙かに多い招待客のために追加の椅子が用意された。就任宣誓はホワイトハウスのイーストルーム
フォードの就任宣誓