東西統一ドイツ選手団が金メダルの場合、国旗掲揚が統一東西ドイツ旗で、国歌演奏でなく「曲演奏」と紹介され、交響曲第9番 (ベートーヴェン) が演奏された。
各国選手団の中で最初に日本に乗り込んできたのは韓国の馬術競技の選手団である。5月31日に釜山港からアリラン丸に乗り出航。6月3日に東京に到着した。その後世界各国の選手団が空路や海路で乗り込んできた。東京国際空港には各国の選手団を運んできた旅客機が並んだほか、競技用の道具や馬を運んできた貨物機も並んだ。
メダル東京オリンピックのメダル、造幣さいたま博物館にて展示。
東京オリンピックの入賞メダルは大蔵省造幣局の工芸官が原型を作成した。
デザインは金・銀・銅ともに、表面は「勝利者を肩車した男性の群像」、裏面は「勝利の女神」が浮き彫りにされ、「大会名、競技名」を記載してある欄があった。サイズは、金メダル・銀メダル・銅メダル共に直径6cm、厚さは3mm。重さは、金メダル90g、銀メダル82g、銅メダル69g。製造された数は、金メダル300個、銀メダル300個、銅メダル314個。価格は、金メダル12,500円、銀メダル7,500円、銅メダル6,000円。(全て昭和39年当時の価格)と発表されたが、この価格はあくまで造幣局が日本オリンピック委員会に請求した額であり、実際のメダルの製造では1枚のメダルを製作するのにプレス加工を合計25回も繰り返すなど手間のかかったものになっていた。大会後、製造したが余ったメダルは鋳つぶされている。
参加メダルは岡本太郎(表)と田中一光(裏)によるデザインだった[13]。
各国のメダル獲得数参加国一覧詳細は「1964年東京オリンピックのメダル受賞数一覧」を参照
順国・地域金銀銅計
1 アメリカ合衆国36262890
2 ソビエト連邦30313596
3 日本(開催国)165829
4 東西統一ドイツ10221850
5 イタリア1010727
6 ハンガリー107522
7 ポーランド761023
8 オーストラリア621018
9 チェコスロバキア56314
10 イギリス412218
主なメダリスト10,000メートルで優勝したミルズ(アメリカ)女子飛び込みで優勝したクレーマー(統一ドイツ)
1 金メダル
桜井孝雄(日本、ボクシングバンタム級)
三宅義信(日本、ウエイトリフティングフェザー級)
市口政光(日本、レスリンググレコローマンバンタム級)
花原勉(日本、レスリンググレコローマンフライ級)
上武洋次郎(日本、レスリングフリースタイルバンタム級)
渡辺長武(日本、レスリングフリースタイルフェザー級)
吉田義勝(日本、レスリングフリースタイルフライ級)
中谷雄英(日本、柔道軽量級)
猪熊功(日本、柔道重量級)
岡野功(日本、柔道中量級)
早田卓次(日本、体操男子つり輪)
山下治広(日本、体操男子跳馬)
遠藤幸雄(日本、体操男子平行棒、体操男子個人総合)
遠藤幸雄・小野喬・鶴見修治・早田卓次・三栗崇・山下治広(日本、体操男子団体総合)
磯辺サタ・河西昌枝・近藤雅子・佐々木節子・篠崎洋子・渋木綾乃・谷田絹子・半田百合子・藤本佑子・松村勝美・松村好子・宮本恵美子(日本、バレーボール女子)
ボブ・ヘイズ(アメリカ、陸上競技男子100m、4×100mリレー)
ピーター・スネル(ニュージーランド、陸上競技男子800m)
ピーター・スネル(ニュージーランド、陸上競技男子1500m)
ビリー・ミルズ(アメリカ、陸上競技男子10000m)
アベベ・ビキラ(エチオピア、陸上競技男子マラソン)
アル・オーター(アメリカ合衆国、陸上競技男子円盤投)
ベティ・カスバート(オーストラリア、陸上競技女子400m)
マリー・ランド(イギリス、陸上競技女子走幅跳)
ヨランダ・バラシュ(ルーマニア、陸上競技女子走高跳)
アメリカ(陸上競技男子4×100リレー)
ポーランド(陸上競技女子4×100リレー)
ドン・ショランダー(アメリカ、競泳男子100m自由形)
ドン・ショランダー(アメリカ、競泳男子400m自由形)
アメリカ(競泳男子4×100mリレー)
アメリカ(競泳男子4×200mリレー)
ドーン・フレーザー(オーストラリア、競泳女子100m自由形)
イングリッド・クレーマー(統一ドイツ、女子飛びこみ)
ヴァチェスラフ・イワーノフ(ソビエト連邦、ボート競技男子シングルスカル)
ボリス・シャハリン(ソビエト連邦、体操鉄棒)
ベラ・チャスラフスカ(チェコスロバキア、体操女子個人総合)