007/消されたライセンス
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007/消されたライセンス
Licence to Kill

監督ジョン・グレン
脚本マイケル・G・ウィルソン
リチャード・メイボーム
原作イアン・フレミング
製作マイケル・G・ウィルソン
アルバート・R・ブロッコリ
出演者ティモシー・ダルトン
キャリー・ローウェル
ロバート・デヴィ
タリサ・ソト
ベニチオ・デル・トロ
アンソニー・ザーブ
エヴェレット・マッギル
フランク・マクレー
デヴィッド・ヘディソン
ロバート・ブラウン(英語版)
デスモンド・リュウェリン
キャロライン・ブリス
音楽マイケル・ケイメン
主題歌「消されたライセンス
グラディス・ナイト
撮影アレック・ミルズ
編集ジョン・グローヴァー
製作会社イーオン・プロダクションズ
ダンジャック
メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
ユナイテッド・アーティスツ
配給 MGM/UA Communications Co.
UIP
公開 1989年6月13日
1989年9月30日
上映時間133分
製作国 イギリス
アメリカ合衆国
言語英語
製作費$42,000,000[1]
興行収入 $156,167,015[1]
$11,933
$34,667,015
配給収入 7億円[2]
前作007/リビング・デイライツ
次作ゴールデンアイ
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グラディス・ナイト(1981年撮影)パティ・ラベル(2003年撮影)

『007/消されたライセンス』(ダブルオーセブン けされたライセンス、原題: Licence to Kill)は、ジョン・グレン監督の1989年スパイアクション映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズ第16作。ティモシー・ダルトンジェームズ・ボンドを演じた2作目にして最後の作品である。暴力的な場面が多く、アメリカではシリーズ初めてPG-13指定を受けた。オリジナルストーリーであるが、イアン・フレミングの短編集『007号の冒険』のうちの一編「珍魚ヒルデブラント」から登場人物(クレスト)を用いている。

シリーズの分岐点となる作品である。本作を最後に、ボンド、M、マニーペニーと、Q以外のMI6のメンバーを演じた俳優は全て交代する。5作連続で監督をつとめたジョン・グレンもシリーズから離れた。第1作からの脚本を手がけてきたリチャード・メイボーム、メイン・タイトルをデザインしてきたモーリス・ビンダーがともに他界したためガンバレル・シークエンスも次回作からショーン・コネリー時代から受け継がれたビジュアルが大幅に変更された。また、冷戦構造を背景としたストーリも本作が最後の作品となった。これに伴い、次作からはボンドの所属組織本部もユニバーサル貿易から実際のMI6本部になる。
ストーリー

ボンド(ティモシー・ダルトン)は親友であるCIAのフェリックス・ライター(デヴィッド・ヘディソン)の結婚式に参列するため、ライターと彼の友人でボートのチャーター業を営むシャーキー(フランク・マクレー)とともに会場へ向かっていた。その途上、「サンチェスが小型機で現れた」とDEA(Drug Enforcement Administration=麻薬取締局)から連絡を受け、ボンドとライターはシャーキーだけを会場へ向かわせ、沿岸警備隊のヘリに乗り換えて現場へ向かう。サンチェス(ロバート・デヴィ)はDEAが長年追っている麻薬王だったが、自身の人脈で固めて大統領(ペドロ・アルメンダリス・Jr)さえ意のままにする南米某国の地元を離れてアメリカ領内に姿を見せたということは、二度とない捕獲のチャンスだった。

サンチェスが現れた理由は、妻のルぺ(タリサ・ソト)が愛人と会っている現場を急襲し、彼女を連れ帰ることであった。愛人は殺され、サンチェスはルぺを鞭打つ。飛行場に着いたボンドたちはサンチェスたちと銃撃戦になり、サンチェスは部下やルぺを残してセスナ機に乗って離陸する。彼をヘリで追ったボンドはセスナ機をワイヤーで釣り上げて捕らえ、サンチェスとともにスカイダイビングで花嫁デラ(プリシラ・バーンズ)が待つ教会に降り立った。皆から祝福を受ける中、ライターとデラは結婚祝いのライターをボンドに手渡す。

しかし、サンチェスは買収したDEA捜査官キリファー(エヴェレット・マッギル)の手助けで護送車から逃亡し、手下であるクレスト(アンソニー・ザーブ)が営む海洋生物研究所に身を隠す。クレストはサンチェスのコカインをアメリカ国内に流し、売上金をサンチェスに渡す役割を担っていた。サンチェスは新婚初夜のライター夫妻を襲いデラを殺したうえ、ライターを拉致して、研究所で飼われているサメに片足を食いちぎらせてしまった。

帰国しようとしていたボンドは、空港でサンチェスの逃亡を知りライター宅に急ぐも、そこで無残なライター夫妻の姿を発見する。ライターは一命を取り止めたが、復讐を誓ったボンドは、シャーキーとともに調査を始めてクレストの研究所に目星をつけ、忍び込むと隠されたコカインを発見する。そして200万ドルの報酬を持って逃亡しようとしていたキリファーからサンチェスの取引情報を聞き出した後に、サメの餌にして落とし前をつける。しかし、ボンドの任務を逸脱した行為に対してM(ロバート・ブラウン)が自ら訪米、当初予定されていた任務を遂行するよう指示する。ボンドは復讐心と忠誠心との間で苦悩するものの、その場で辞意を示し逃走。Mは内心でボンドの無事を祈る。

ボンドはクレストの船に潜入し、そこで再会したルぺに何故サンチェスに従うのかを詰問するが、彼女も彼に盲従しているわけではないと明かす。そんな中、シャーキーが発見されて殺される。クレストは飛来した水上飛行機に売上金を運び、卸された新たなコカインを引き取ろうとするが、ボンドは水中でコカインを破棄してしまう。クレストたちに追われたボンドは水上飛行機を奪い、乗っていたサンチェスの部下たちを突き落とすと、500万ドルとともに逃げ去る。さらにライターが残した協力者リストからDEA情報員パメラ(キャリー・ローウェル)の存在を知り、彼女を訪れて危機が迫っていることを伝える。そこへサンチェスの部下であるダリオ(ベニチオ・デル・トロ)たちがパメラを抹殺するために現れ、乱闘の末にボンドとパメラは脱出に成功する。陸軍のパイロット上がりで修羅場での経験が豊富なパメラに、ボンドはサンチェスの母国へ向かう手助けを求める。


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