007+慰めの報酬
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興行収入 $589,580,482[1]
$80,805,643[1]
$168,368,427[1]
19億8000万円[2]
前作007/カジノ・ロワイヤル
次作007 スカイフォール
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『007/慰めの報酬』(ダブルオーセブン なぐさめのほうしゅう、原題: Quantum of Solace)は、2008年スパイアクション映画イーオン・プロダクションズが製作した「ジェームズ・ボンド」シリーズの第22作目にあたる。監督はマーク・フォースター、脚本はポール・ハギスニール・パーヴィス、ロバート・ウェイドで、『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年)の直接の続編であり、ダニエル・クレイグが架空のMI6諜報員、ジェームズ・ボンドを演じる2作目の作品である。タイトルは、1959年に出版されたイアン・フレミングの『007号の冒険』(新版は『007/薔薇と拳銃』)に掲載された短編小説から取られたものだが、本作にはその物語の要素は一切含まれていない。

2008年10月29日にオデオン・レスター・スクエアで初公開され、クレイグの演技や、より暗く厳しい現実的なトーン、映画のアクションシークエンスなどを主に評価しながらも、前作『007/カジノ・ロワイヤル』に比べて印象が薄いと感じられるなど、総じて賛否両論の評価を受けた。2016年9月現在、全世界で5億8900万ドルを稼ぎ出し、インフレーション調整なしの「ジェームズ・ボンド」映画としては4番目に高い興行収入を記録し、2008年の7番目に高い興行収入を記録した作品となっている。本作に続いて『007 スカイフォール』(2012年)が公開された。
ストーリー

前作『007/カジノ・ロワイヤル』からの続編となる。前作のラストシーンの直後からストーリーが始まる設定とされている。

相変わらず組織から理解されずにいたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、将来を誓い合いながらもヴェネツィアで死んだ英国金融活動部(FATF)のヴェスパーを操っていた男、「ミスター・ホワイト」(イェスパー・クリステンセン)を唯一の手掛かりとしてその背後にある組織を探っていた。

場所はイタリアの古都シエーナ。ボンドは、謎の組織の車と激しいカーチェイスを繰り広げた。その後、何とか銃撃をかわしてミスター・ホワイトを「M」(ジュデイ・デンチ)のもとに連行するも、尋問中に仲間内で突然の裏切りが起こる。結局、ミスター・ホワイトは裏切り者の手引きにより逃走、ボンドは裏切り者を追跡の末、生け捕りにせず殺してしまう。

だが、裏切り者の遺した手掛かりからボンドはある一人の男の存在に辿り着く。エドムンド・スレイト、この男は裏切り者が残した紙幣と同じ連番の紙幣を所持しており、その紙幣はル・シッフルの違法取引に使われたものだった。ボンドはロンドンからスレイトが滞在しているハイチのホテルに向かう。ホテルでスレイトの部屋に押し入ったボンドは、またもや生け捕りにせず殺してしまう。手がかりを失い、途方に暮れるボンドだったが、スレイト宛に届けられた荷物が無いかどうかをフロントに確かめてみることにした。すると、偶然にもブリーフケースが届けられており、ボンドは見た目の似ているスレイトに成り済ましてフロント係からケースを受け取り、ホテルを出る。すると、そこでカミーユ(オルガ・キュリレンコ)という女と出会う。スレイトに成り済まし、彼女との商談をまとめようとする内にケースを開けると中には銃が入っていた。スレイトは地質学者ではなく、殺し屋だったのである。カミーユは当然それを知るはずもなく、ボンドを突き飛ばすと車で逃げ去る。ボンドは尾行していた監視役の男からバイクを奪い、ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)というフランス人実業家にたどり着く。この男の表の顔はグリーン・エコロジーを謳ったNPO法人「グリーン・プラネット」の代表者。しかし裏の顔は、ヨーロッパと中南米を行き来し、利権のために元ボリビア軍事政権トップであるメドラーノ将軍(ホアキン・コシオ)のクーデターを支援する巨大組織の幹部であった。一方、かつてメドラーノ将軍に家族をなぶり殺された女であり、ボリビアの情報部員でもあるカミーユもまた、復讐心を秘めてグリーンに近づこうとしていた。

グリーンはボリビアの天然資源の採掘利権を餌に秘密裏にCIA南米支局とも連絡をとっていた。この利権を巡っては様々な駆け引きが裏で繰り広げられており、そこには英国の政府の中枢部の一部も関わっていた。そのためボンドは祖国や味方であるはずの組織からも追跡を受け、犯罪の濡れ衣まで着せられてしまうが、鋼鉄の意志を曲げず、いまや自分を始末しようとするCIAの追手からも逃れながら、カミーユとともに天然資源利権の背後にあるグリーンの陰謀を阻止すべく立ち向かって行く。

各枢軸国に陰謀を通じた投資を斡旋する組織(後にスペクターの下部組織と判明)の名前としてタイトルの"Quantum"が使われ、ミスター・ホワイトやドミニク・グリーンが属しMI6中枢にも要員が送り込まれている。
キャスト主演のダニエル・クレイグ

役名俳優日本語吹替
ソフトキングレコード[3]BSジャパン[4]
ジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ小杉十郎太藤真秀
カミーユ・モンテス(英語版)オルガ・キュリレンコ佐古真弓武田華白石涼子
ドミニク・グリーンマチュー・アマルリック家中宏江原正士池田秀一
Mジュディ・デンチ此島愛子沢田敏子谷育子
ルネ・マティスジャンカルロ・ジャンニーニ菅生隆之西村知道佐々木梅治
ストロベリー・フィールズジェマ・アータートン冠野智美加藤優子根谷美智子
フィリックス・ライタージェフリー・ライト辻親八石田圭祐竹田雅則
グレッグ・ビームデヴィッド・ハーバー丸山壮史高木渉間宮康弘
ミスター・ホワイトイェスパー・クリステンセン外谷勝由大塚芳忠堀勝之祐
エルヴィスアナトール・トーブマン佐藤せつじ青山穣川島得愛
ビル・タナー(英語版)ロリー・キニア大西健晴白熊寛嗣丸山壮史
外務・英連邦大臣ティム・ピゴット=スミス大塚周夫楠見尚己
メドラーノ将軍ホアキン・コシオ長克巳内海賢二玄田哲章
カルロス大佐フェルナンド・ギーエン・クエルボ仲野裕荒井勇樹山岸治雄
ジェンマルクレツィア・ランテ・デラ・ローヴェレ品田美穂
ミッチェルグレン・フォスター荒井勇樹赤坂柾之
ガイ・ヘインズポール・リッター


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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