.edu
施行1985年1月1日 (39年前) (1985-01-01)
TLDの種類スポンサー付きトップレベルドメイン[1]
現在の状態Active
管理団体Educause
.edu(エデュ、ドットエデュ)とは、スポンサー付きトップレベルドメイン(sTLD)の一つである。「教育」を意味する英語 education に由来し、教育機関に割り当てられることを意図している。2001年以降、このドメインへの新規登録者はアメリカ合衆国に所在する高等教育機関に限定されている。それ以前は米国外や教育機関以外の組織にも割り当てられており、既得権として2001年以降も剥奪されずに保持されている。
歴史「現存する最古のドメイン名の一覧#.edu」も参照
.eduは1985年1月にジェネリックトップレベルドメインの一つとして実装された[2][3]。最初に登録されたのは同年4月で、6つの大学だった[2]。
2001年までは、ネットワーク・ソリューションズが米国商務省との契約に基づいて.eduのレジストラを務めていた。ドメイン登録は教育機関に対しては無料で行われた[4]。2001年、商務省はEducauseと5年間の契約を結び、.eduのレジストラとした[5]。2006年にEducauseとの契約はさらに5年間延長された。当時、Educauseは登録者に対し年間管理料の請求を開始する権限を与えられていた[6]。
.eduは元々世界中の教育機関を対象としていた。ただし、.eduのドメインを取得した機関のほとんどは米国にあり、米国以外の教育機関は通常、国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)配下のドメインを使用していた[7]。1993年、ジョン・ポステルの決定により、.eduの新規ドメインの登録は4年制の高等教育機関に限定された[4][8]。これにより、コミュニティ・カレッジを始めとする4年未満の高等教育機関は新規に.eduドメインを取得することができなくなった[4]。
1990年代のこの制限は、完全に効果的なものではなかった。サンフランシスコの科学博物館であるエクスプロラトリアムは、1990年代に.eduドメインを取得している。当時、.eduドメインを保有していた組織は約600あったが、博物館は1つだけだった[9]。博物館は、当時存在していたドメイン命名規則を回避し、学術機関ではないにもかかわらず.eduドメインを使用することと、12文字を超える名前を使用することができた[9]。1993年以降、いくつかのコミュニティ・カレッジが.eduドメインを取得したと報告されている[4]。1999年、『マザーアースニュース』の記事で、遠隔教育に関する権威が「70ドルを持っている人なら誰でも、.eduドメインを取得して、インターネット上のあらゆる種類の企業をアーカイブするのに使うことができる」と述べている[10]。
2001年、.eduドメインの取得は、アメリカ合衆国が認定する高等教育機関に限定された[3]。その後の変更により、.eduドメインの取得資格は拡大され、認定されたコミュニティカレッジや大学システム、コミュニティカレッジ地区、および同様の団体による登録が可能になった[5]。
2004年から2011年の間、.eduドメインの登録数は7,000から8,000の間で比較的一定のままであった[11]。 2001年10月29日以降、米国教育省のNationally Recognized Accrediting Agencies(全国的に認められた認定機関)という一覧に載っている機関から公認された高等教育(中等後教育)を行う学校のみが、.eduドメインの登録を申請する資格を有する[12]。公認を受けるためには、機関が米国内に所在するか、合法的に米国内に組織されるか、あるいは米国の州、地域、連邦機関によって承認されなければならない[12]。大学システムの事務所、コミュニティカレッジ地区の事務所、および認定を受けた複数の高等教育機関を管理および統括するために組織された米国内の他の団体も、.eduドメインを登録することができる[12]。1つの機関が登録できる.eduドメインは1つに制限されているが、他のトップレベルドメインのドメイン名を使用することもできる[13]。 2001年10月29日よりも以前に取得されていた.eduドメインは、既得権として2001年10月29日以降も有効であり、現在の取得基準に関係なく.eduドメイン名を保持できる[12][14]。アメリカ国内におけるこのような例には、以下のようなものがある。
取得資格
既得権
モンゴメリー・ブレア高校
フィリップス・エクセター・アカデミー(私立中等教育機関) - exeter.edu
フィリップス・アカデミー・アンドーヴァー(私立中等教育機関) - andover.edu
ブルッキングス研究所(調査研究機関) - brookings.edu
スミソニアン協会(国立博物館) - si.edu
ゲティ財団(カリフォルニア州ロサンゼルスにある国際文化慈善団体) - getty.edu
Educause(英語版)(非営利団体、.eduのレジストラ) - educause.edu
フランクリン研究所(英語版)(ペンシルベニア州フィラデルフィアにある博物館) - fi.edu
エクスプロラトリアム(カリフォルニア州サンフランシスコの科学館) - exploratorium.edu
全米医学アカデミー(全米アカデミーズを構成する学術機関) - iom.edu
シカゴ美術館(美術館) - artic.edu
フォルジャー・シェイクスピア図書館(英語版)(ワシントンD.C.にある図書館) - folger.edu
宇宙望遠鏡科学研究所(ハッブル宇宙望遠鏡・ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の運用を行う組織) - stsci.edu
Psiimond Network Services(民間のWebデザイン会社) - pns.edu
アメリカ国外では、京都情報大学院大学(取得当時は京都コンピュータ学院)が1995年にkcg.eduを取得しており、これは日本の高等教育機関では唯一のものである[15]。この他のアメリカ国外での.eduドメインの使用例には、以下のようなものがある。
nist.edu( インド、インド国立科学技術研究所(英語版))