黒ずくめの組織
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2年前に赤井がライのコードネームで組織に潜入していた時も、早い段階で彼が奸賊である事を見抜いていた様で、赤井の本来の所属であるFBIがあの方に近しい組織の幹部・ジンを捕まえる為に待ち合わせ現場の倉庫に張り込んでいた際には、コルンに周囲の監視を行わせた上で自ら無関係を装った老人に変装する形で囮となり、それを見兼ねた捜査官の一人であるアンドレ・キャメルが自身に立ち去るよう警告した結果、赤井の正体を暴いている[注 25]。また、この後コルンには、赤井とキャメル双方の写真を見せた上で抹殺を命令していた。組織の手によって死亡したとされている工藤新一の目撃情報が流出した際にも、脇田として出前の傍ら工藤宅の前を通って隣の阿笠宅を訪ねて事情を聞こうとするのと同時に、彼についての情報を直ちに提供するようバーボンに命じている[17]。その後もメールによって再三に渡る形で情報提供を催促し「急げよバーボン」と釘を刺すメッセージも添えており、当のバーボン本人からは「とてもせっかち」と評されている[37]。『純黒の悪夢』でキールとバーボンが組織に入り込んでいるスパイではないかと疑っていた際は、コナンによってキュラソーの携帯から送られて来たメールを見てキールとバーボンの処刑を中止させる一方、その内容の全てを鵜呑みにはせず、ジン達にメールの真偽を確かめるよう命じる形で警戒を促している。組織の脅威となり得る実力者で世界的推理小説家・工藤優作が日本に留まる理由をべルモットに探るように命じた。各種ミッションの際にはジン達に対し影から指示を送っており、FBIの捜査官を狙った作戦の際は、その卓越した推理によって標的のキャメルの動向の二手三手の先を見抜いた上で的確な指示を送っていた。その他にも作中での暗躍が語られるが、それらの目的の詳細は不明。ラムとしての愛車は黒のロールス・ロイス・ファントム。ただし自らは直接運転せず、直属の部下と思われる中年の男達が運転を行っている。
ジン (Gin)
声 - 堀之紀[注 26] 、演 - 佐々木蔵之介新一=コナンにAPTX4869を飲ませた張本人[注 27]。組織の実行部隊のリーダーである幹部で、「あの方」・烏丸蓮耶からの信頼も厚く[38]、直接連絡を取り合える。FBIに「ジンを押さえればボスまで辿り着ける」と踏まれており、赤井からは後述の理由で「恋人」「宿敵」「本命」などと呼ばれている。
容姿
素性を知らなかった頃の新一から「平気で殺人を繰り返してきたよう」と評される程の冷酷な目つきと、銀色で腰まで届くストレートの長髪[注 28]が特徴。目の色は深緑色。左の目尻は、赤井の狙撃によって傷を負わされた[7]。防弾ジャケットを仕込んだ黒いロングトレンチコート、ノーネクタイのハイネック、黒帽子の服装がトレードマーク。
人物像
年齢[注 29]国籍共に不詳で、日本での活動時は主に日本語を使用しているが、ベルモットとは英語でメールをやり取りしており、劇場版第20作『純黒の悪夢』のノベライズ版では、リースリングとドイツ語で会話をしている。詩人のような台詞回しも特徴。左利き[注 30]。作者はジンの名前について「裏設定では『黒澤 陣(くろさわ じん)』っていう名前」とも答えており、単行本第28巻収録の「悪魔の矢」[11]に出てくる名簿に、ほとんど見えないが「魚塚三郎」の隣に「黒澤陣」と書かれている[39]。愛車は黒のポルシェ356A(正確にはC)[注 31]で、「ドイツ雨ガエル」と呼んで気に入っている[注 32]。愛煙家であり、喫煙する際にはマッチでタバコに火を付ける。愛用の拳銃としてベレッタM1934(アニメ版ではベレッタM92)、ライフルにはM16を使用する[40]。とてつもない切れ者であり、キャンティとの通話に「ノイズだらけで聞き取りずらい」と言われて自分の車内にあるキールの靴底に仕掛けられた盗聴器に気付いたり、ウォッカを追跡する作戦を瞬時に看破して逆にコナンを窮地に追い詰めたりするなど、鋭い洞察力と観察力を持つ。公安警察の動きを正確に予想してあらかじめ観覧車に爆薬を仕掛ける命令を出すなど、先を予測する能力も高い[34]。用意周到で用心深く、暗殺などの任務の際は絶対に準備や状況の確認を怠らず、無駄な行動も極力避けるように心掛けている[注 33][注 34]。様々な分野に関して専門家に匹敵する知識を持ち、狙撃も一流の腕を持つ[注 35]。気配を消して近づく技術を持ち、背後から近づかれた相手は銃を突きつけられるまでまったく気付かない。コナンに腕時計型麻酔銃の麻酔針を自分の右腕に撃ち込まれた際も、意識が薄れゆく中でも瞬時に右腕を拳銃で撃ち抜いて、その激痛で覚醒して任務を続行するなど、組織への忠誠心は高い[注 36]。裏切り者や警察に手が回りそうな者の他にも目撃者であれば問答無用で抹殺し、目撃者が一般人の子供であろうと例外ではない。冷酷無情で、仲間や無関係な一般人や子供でも笑みを浮かべながら銃弾を放つなど、総じて殺人を楽しむ残忍な性格[19]で構成員達にも怖れられている。「疑わしきは罰する」がモットーで、裏切り者もしくは(組織に潜入している人物以外に)組織について探りを入れている「ネズミ」である可能性が少しでも浮上した人物に対しては、例え確実な証拠がない段階でも射殺しようとする[34] など、冷酷な思考を持つ。赤井、イーサン・本堂、スコッチの正体の発覚以降は組織内にネズミ(潜入捜査官)が入り込んでいることを問題視している。「殺した人間の顔と名前は忘れるようにしている」などの発言[注 37]からも、数多くの殺人を犯していることが示されている。また、自分がどうでもいいと判断した過去のことも基本的に忘れるようにしており、羽田浩司の事件も「17年前にラムが抜かった仕事(ころし)なんざ、知った事か」と興味を示さなかった[33]。なお、殺した人物の情報が必要な場合はウォッカからサポートを受けている。
組織の人物との関係
ボスの烏丸に対しては、組織に対してと同様の純粋な忠誠心を抱き、命令を忠実に守ろうと行動する。基本的にウォッカと二人で行動している。自身に忠実なことからも幹部達の中で一番信頼していると思われる。だが、拳銃を突き付けて尋問して次はないと思って気を付けろと警告している事からも、致命的なミスをしたり、裏切った場合は葛藤もせずに抹殺するだろう。ベルモットに対しては、ピスコ殺害後に「お前ほどの女をわざわざ呼んだってのにとんだヘマに付き合わせた」と謝るなど評価しているが、秘密主義にはうんざりしている。ちなみに肉体関係があることが原作で示唆されているが[45]アニメ版ではカットされた。バーボンに対しては、彼が独断専行したと知ると「相変わらず気に食わねぇ野郎」と発言している。ベルモットとバーボンは秘密主義者であるため、どこで何をやっているのか分からない。そのため、鈴木財閥のミステリートレインにシェリーが乗っている可能性をベルモットからリークされた際は、シェリーを爆殺するためにミステリートレインの終点である名古屋の駅に爆弾を仕掛けた事をベルモットとバーボンに知らせず、ミステリートレインの乗客や名古屋駅にいる人々ごと始末しようと企んでいたが、行動を読んでいたベルモットに対策をとられていた[3]。ラムに対しては「ラムからの命令だ。確実に任務を遂行しねぇとな」と従順に従う一方[34]、前記のようにラムが17年前の任務に失敗した事には反感を抱いている[33]。ピスコに対しては、「組織の力を借りてここまでのし上がったんだ。もう十分いい夢を見たただろ?」と笑いながら射殺した[8]
コナンたちとの関係
シェリー(宮野志保)とは彼女が組織を抜ける以前に何らかの関係があったことを暗示させる描写がある[46][注 38]。シェリーの脱走後は車に残された赤みがかった茶髪と、さらに仕掛けられた盗聴器と発信器を見つけたためにそれが彼女だと断定し[注 39]、彼女を抹殺するためにその追跡に執着していたが、ミステリートレインで「シェリーを抹殺できた」と認識[3]して以降は「シェリー」の名を出さなくなり、シェリーが生きていることを知らない。新一=コナンの生存と幼児化を知らず、2023年現在まで再会および対峙したことはないが、FBIなどの組織とは別に単独で「組織に対抗する何者かがいる」ことは察知している様子であり、「探偵のようなキツネ」と表現した[注 40]。赤井に対しては組織に潜入していた頃から嫌っており(ただし、ジンよりバーボンのほうが赤井を嫌っていたことがウォッカの口から語られている)、FBI捜査官であることが発覚してからはその動向を警戒し、キール奪還作戦に彼の殺害計画を組み込むなど強敵として認識し[注 41]、抹殺対象としている。小五郎に対しては、キールの靴からコナンの仕掛けた盗聴器を発見したことで組織の認識やシェリーとの関わりを疑うようになる[注 42]。この一件の直後は、赤井の機転とベルモットの擁護によって標的からは一応外すものの、完全には疑惑を捨てずに情報を共有した[7] だけでなく、「暗がりに鬼を繋ぐが如く、(小五郎が)鬼だったとしたら、眠っている間に始末しねぇとな」とも語っている[33]
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