麻雀牌
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一索のデザインは、日本では通常孔雀がデザインされているが、国・地域だけでなく、製造業者によっても千差万別である。骨董品の中にはといった別の鳥類がデザインされているものもあるほか、タケノコがデザインされている稀少品も存在する[1][2]。右に一索の図案の例の一部を示す。

花牌のデザインも国・地域によってバラエティに富んでおり、例えばシンガポールでは、春夏秋冬・梅蘭菊竹の花牌8種の他に、「ムカデ」「ネコ」「ネズミ」「ニワトリ」がデザインされている花牌(Animal Tiles)が使用される[3][4]。(#花牌の節も参照のこと)

欧米の牌には、普通インデックスが付されている。これは風牌の漢字・萬子の漢数字を識別するのが難しいためで、右の画像に見る通り、牌の左肩にアラビア数字やアルファベットが振られている。東はEastのE、南はSouthのS、西はWestのW、北はNorthのNである。

筒子の丸のデザインは、国・地域だけでなく、製造業者によっても千差万別である。日本の牌では、筒子の丸の内側の模様は5回対称(回転対称)のものが多い。以下に一筒の丸の図案の例の一部を示す:


一筒にトランプの「関税エース」のようにメーカー独自の意匠(トレードマークなど)が施されているものもある。

現在までに、花札柄やキャラクターものや宇宙や骨董品のレプリカなど、様々なデザインの牌が作られている。

また、材質から変更してデザインされた牌もある。牌全体が黒い材質で作られた「ブラック牌」と呼ばれる牌セットは少なくとも1970年代にはすでに登場し、これは1990年代の後半に雑誌近代麻雀竹書房)の読者プレゼントとして有名になった。[5][6]。過去には、全て赤、白、青、緑、茶色などの牌も作られている。また、透明な麻雀牌も存在し、麻雀牌専門店の市川屋[7]が2003年に透明牌・三透牌(鷲巣牌 アカギ ?闇に降り立った天才?より)として開発した。

漢字の字体は、中国、香港、台湾では楷書体が、日本では行書体(関西フォントと関東フォント)が使われている。


牌の側面については、背面の色と白の2色の層になっているが、層の境界線については、直線のものと、側面中央で白色が背面の層に飛び出ているものがある。後者はかつて牌が象牙や骨等の部分と竹の背の部分とで出来ていた(スライドさせてはめ込み、更ににかわ等の接着剤で固めていた)時代の名残を表したものである。

牌の種類

麻雀の牌はいくつかのグループに分かれ、役などに深く関係している。主な分類を以下に示す。

麻雀牌の種類?九牌中張牌
字牌老頭牌
数牌萬子
筒子
索子
字牌風牌――
三元牌――


萬子・筒子・索子の3種が数牌に該当し、字牌は風牌と三元牌に分かれる。

あとの節でも詳述するが、?九牌とは「字牌7種と老頭牌6種の総称」であり、老頭牌は?九牌に含まれる。

数牌

数牌(シュウぱい、すうぱい)とは、麻雀牌のうち、数字と関係付けられる27種類の牌の総称である。元々は、いずれも金銭またはそれに関わるものをモチーフとしている。萬子筒子索子より構成され、各種類1?9まである。(変わったものには、十萬、十筒、十索などが入った牌もある( ⇒市川屋 麗龍牌))

数牌のうち、2?8までの牌を中張牌と言い、1と9の牌を老頭牌と言う。(後述。#中張牌#老頭牌を参照)

なお、3つ(広義には6つ)離れた数牌のことを「筋(スジ)」というが、これは両門待ちの場合に和了牌となるのが筋の牌だからである。

いずれの数牌も、雀頭にしてもそれに対して符は付かないため、平和における雀頭として認められる。
萬子

萬子(ワンズ/マンズ)とは、一萬から九萬までの9種類の牌の総称である。「萬」とは金銭単位をモチーフとしている[8]。「ワンズ」「マンズ」両方の言い方が一般に流通している。赤ドラ等でない限り、一から九までの漢数字は黒色、「萬」は赤色が一般的である。

牌譜上の略号では漢数字、または1m、2mといった表記をする。
 イーワン 
 リャンワン 
 サンワン 
 スーワン 
 ウーワン 
 ローワン 
 チーワン 
 パーワン 
 チューワン 
筒子

筒子(ピンズ)[9]とは、一筒から九筒までの9種類の牌の総称である。「筒」とは、貨幣の形状をモチーフとしている[8]。読み方で言えば本来の読みは「トンズ」であるが、古くから銭貨の意味で餅子「ピンズ」とも呼ばれていたため、読みだけ残り現在に至っている。このため、古くは「トンズ」とも言ったが、近年の日本では廃れつつある。

牌譜上の略号では丸囲み数字(PC上では機種依存文字を避けるため括弧囲みのアラビア数字で代用)、あるいは1p、2pといった表記をする。
 イーピン 
 リャンピン 
 サンピン 
 スーピン 
 ウーピン 
 ローピン 
 チーピン 
 パーピン 
 チューピン 
索子

索子(ソウズ/ソーズ)とは、一索から九索までの9種類の牌の総称である。「索」とは貨幣に通してまとめる縄[8]あるいは竹串をモチーフとしている。なお、一索だけはをモチーフにしたデザインとなっているが、これは麻雀の歴史の中で、牌のデザインがデフォルメされていった結果として鳥になったというだけのことであり、なぜ鳥の形で落ち着いたのかという点については定かではない(デフォルメ前のデザインが鳥に似ていたから等のいくつかの説が存在するようであるが、はっきりしない。)[10]。鳥は一般に孔雀が描かれることが多いが、尾長鶏鳳凰あるいはひよこスズメといった意匠が用いられることもある。また、中には「竹林にパンダ」や「蘭の花」など、鳥以外の意匠のものもある。

牌譜上の略号では単なるアラビア数字、あるいは1s、2sといった表記をする。
 イーソウ 


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