麒麟がくる
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ドラマ制作統括・落合将は該当時代を描くにあたり、当初は斎藤道三と同時期に実在した医者曲直瀬道三(まなせ どうさん)のふたりの「道三」を登場させ、それぞれ「生と死」という対極的な物語を描くことを脚本の池端に提案していた[6]。池端は「生と死」というテーマには興味を持たなかったものの[6]、医者という職種の移動の自由性に着眼し、そこから「望月東庵」「駒」という架空の医者を配置することとなった[6]。また、医者と同様に自由に移動できるキャラクターとして旅芸人「伊呂波太夫」が生まれた[6]。曲直瀬道三については作中で東庵に「知人」として言及されている。なお、劇中における言葉遣いにおいては原則として全て共通語に統一されており、方言は使用されていない。なお、池端は以前『太平記』の脚本を手掛けており、室町幕府の始期と末期をそれぞれ描いたことになる。

世帯視聴率は初回19.1%と好発進[7]し、クライマックスとなる第40話以降は13%台をキープ[8]。最終回は18.4%[8][9]に跳ね上がった。全回平均視聴率は14.4%[8][10]で、過去最低となった前作『いだてん?東京オリムピック噺?』を大きく上回り[11]、『真田丸』以来4作ぶりの高水準[8]となった。過去10年では『江?姫たちの戦国?』『真田丸』『軍師官兵衛』『八重の桜』に次ぐ数字である。一方で個人視聴率は初回11.8%で、平均は8.5%という結果となった(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区[注釈 1])。
収録を巡る問題、放送期間と放送回数の変更

当初、帰蝶役にキャスティングされていた沢尻エリカが不祥事で降板したことから[12]、配役の変更措置がとられて2019年11月21日に川口春奈が帰蝶を演じることが発表された[13]。収録済みのシーンは全て川口に交替して急遽撮り直しとなり、NHKは初回の放送日を当初予定の2020年(令和2年)1月5日から1月19日に変更した[1]

例年は前年12月中には行われている報道陣向けの初回完成試写会は、放送開始3日前の1月16日に行われた[14]。試写会では、東京オリンピックパラリンピック[注釈 2]開催期間中の計5週分は放送を休止するため、放送回数が例年より少ない全44回になると発表された[16]

その後、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行に伴う感染拡大防止対策として、4月1日に発表された収録の一時休止[17]が長期化した[18]ことから、5月15日には第21回(6月7日)を以て放送を一時休止することが発表された[19][20]。放送再開までの間は特集番組「麒麟がくるまでお待ちください」などを放送した[21]

6月9日、収録再開が同30日の予定であることを発表。あわせて、主演の長谷川による「全44回、何とか放送していきたい」とのコメントが公開された[22]。7月22日には、8月30日から放送を再開することが発表された[23][24]

10月21日、放送回数を当初の予定通り全44回とし、2021年(令和3年)2月7日に最終回を放送することが発表された[2][25]。大河ドラマの越年放送としては『炎立つ』(1993年7月4日 - 1994年3月13日)の前例があるが、同作での越年は当初の放送予定通りであり、何らかのアクシデントによる予定変更の例としては初のケースとなる[25]

2021年1月10日、すべての撮影を終了した[26]。1月24日、第42回の放送で初めて放送期間が1年を超えた大河ドラマとなった[27]。2月7日に最終回、2月23日に総集編が放送され、史上初めて2月に放送を終了したNHK大河ドラマとなった[28]。これにより、2021年の大河ドラマ『青天を衝け』は当初計画より約1か月遅れの2月14日開始となった。
あらすじ
美濃編(第1回 - 第17回)

天文16年(1547年)。


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