1980年代初頭のアイドル歌謡曲時代から、インストゥルメンタル・アーティスト、近年のシンガー・アーティストに至るまで広範囲にわたり、多くの楽曲を手掛けている。映画、テレビなど、あらゆる映像音楽(サウンドトラック)分野での活動も含めると、それらの作品数は膨大である。
他方面では『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系列)における楽曲群や、中央競馬の馬場入場テーマソング(西日本および北海道開催、2009年まで使用)と北海道地区の発走ファンファーレなども手がけている。
2004年の父・うしおそうじの死去に伴い、ピー・プロダクションの経営を引き継いでいる。
1979年に『EYES』というリーダー・アルバムをリリース。1980年代から多くのクラシカル・クロスオーヴァー・アーティストも手がけ、クライズラー&カンパニー(葉加瀬太郎)や川井郁子などのアーティストを発掘した。1990年代よりヨーロッパでも活動、パリでのクラブ経営、英仏アーティストも手がけ、また日本人としては初めて韓国映画の音楽監督を務めた。1999年よりソロとしてのアーティスト活動を再開する。以降はライフワーク『SHIRO'S SONGBOOK』シリーズとして、現在までCDを8枚、DVDを1枚リリース。
R&B専門誌『bmr』や音楽誌『ADLIB』での連載、USENサイトへのコラム、ブログなど執筆活動も行っている。2017年からはこれまでの連載コラムと新原稿で構成された書籍『執筆録』シリーズが刊行されている。タイトルは1巻目が『鷺巣詩郎 執筆録 其の1』、続刊が『鷺巣詩郎 音楽と世界』(ともにDU BOOKS)である。
現在は、ロンドン、パリ、東京の3か所を主な拠点として活動している。
幼少期には、ピー・プロダクションが制作した特撮テレビドラマ『マグマ大使』に出演していた江木俊夫とよく遊んでいたという[1]。『宇宙猿人ゴリ』の放送前には父に同行して宣伝チラシを新聞販売所に配った[2]。
庵野秀明監督作品の常連であり、『ふしぎの海のナディア』以降のほぼ全てのアニメ作品の音楽監督としてタッグを組んでいる。
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の主題歌「THANATOS -IF I CAN'T BE YOURS-」を歌ったアーティストLOREN&MASHのMASHとは、MASHのメンバーのMartin LascellesとShiro Sagisuの名前Ma+Shを合わせたもの。このMASH名義で1996年より3枚のアルバムを日英でリリースしている。Martin Lascellesはイギリスのプロデューサーであり、エリザベス2世女王の4親等にあたる英国王室親族の人物でもある。
パリのスタジオで作業中にプロデュース、作曲、編曲、指揮、プログラミングをこなしながら、フランス人7人を相手に毎日違ったフランス料理を4週間連続で作った。ニューヨークを中心に米各地のスタジオでMISIAの楽曲群がミックスされた際、鷺巣の手による個性的なストリングス・アレンジがアメリカ人スタッフの間で評判になり、サトシ・トミイエにも伝わり、その縁で彼のアルバム『Full Lick』内にある「Inspired」など数曲のストリングス・アレンジを担当した。
2020年東京オリンピックの開会式で国歌「君が代」の編曲を担当した[3]。
作品
リーダー作
EYES(1979年)
SAGISU vs STANLEY