鳳凰
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古代から中世にかけて東アジア全域にわたってその意匠が装飾に使用された。

日本では伝説にちなんで桐の家具に鳳凰を彫刻するものが流行したと『枕草子』にある[16]。装飾芸術としては宇治平等院鳳凰堂や、京都鹿苑寺金閣の屋上にあるものが知られている。戦国大名の里見氏は鳳凰が描かれた印判を使用している[17]

現代では通貨郵便ステーショナリー、各種団体の意匠にも取り入れられている。

日本銀行券

2004年(平成16年)11月1日より発行 壱万円裏面 平等院鳳凰像


硬貨

1957年(昭和32年)から1958年(昭和33年)発行 百円銀貨表面 年銘は昭和三十二年および昭和三十三年


切手

1925年(大正14年)5月10日発売 3銭と20銭 大婚二十五年記念切手 鳳凰

1928年(昭和3年)11月10日発売 1銭と6銭 大礼記念切手 金の鳳凰

1971年(昭和46年)3月29日発売 150円普通切手 平等院鳳凰堂棟飾り

1976年(昭和51年)1月25日発売 150円普通切手 刷色変更

1998年(平成10年)10月1日発売 80円 ふるさと切手薩摩焼400年祭 染付鳳凰文広口花瓶


はがき

1981年(昭和56年)4月1日発売 40円料額印面


日本赤十字社の社章は、赤十字竹桐鳳凰章という。

企業では、角川グループのものが知られている。角川書店の創業者角川源義が1946年(昭和21年)に出版した飛鳥新書のマークに使ったことに始まる。

専修大学創価大学校章は、鳳凰の翼を意匠に取り入れている。

神輿山車の屋根の上に装飾として乗せられることもある。

国鉄D51形蒸気機関車等には、お召し列車牽引装備として鳳凰が除煙板に装飾として取り付けられた機体(D51 758、D51 838等)がある。

宮型霊柩車には、鳳凰が装飾として取り入れられていることが多くある。

トヨタ自動車が製造している最高級乗用車センチュリーには、エンブレムとして鳳凰が取り入れられている。

賞状の縁にデザインされている鳥は鳳凰である。左が鳳・右が凰で、中央には雲竜・下部にはをモチーフにした図柄が用いられるのが一般的である。[18]

地名

山梨県秋田県鳳凰山がある。

中国湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州鳳凰県がある。

起源

殷の時代には風の神、またはその使者(風師)として信仰されていたといわれる。また「風」の字と、「鳳」の字の原型は、同じであったともいわれる[19]
フェニックスとの関係.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "鳳凰" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2014年11月)
不死鳥フェニックス

鳳凰は欧米では東洋のフェニックスともみなされ[20]、英語では Chinese Phoenix 〔中国のフェニックス〕とも呼ばれている。過去の歴史においても現在のフィクションにおいても、フェニックスと鳳凰はしばしば相互に関連付けられたり、混同される。

以下のように中国の鳳凰は西洋のフェニックスとは本来別系統のものであり、特徴も異なる。ただし、ペルシア神話の「フマ」はフェニックスと鳳凰の中間的な性質をもち、ベンヌ?フマ?鳳凰は死と再生の象徴(政治的には新王朝の到来の象徴)として日の出を告げる鳥の神格化で、神話学的に同一起源である可能性が指摘されている。

ヘロドトスの『歴史』によればフェニックスの形態は鷲に近い(古代オリエントでは鷲は太陽に結びつけられた[21])のに対して、鳳凰は孔雀に近い見た目をしている。ただし、鳳凰にしろフェニックスにしろ、こうした図像の多くは後世のものである。古代ギリシア・ローマのフェニックスの直接的なルーツと考えられている古代エジプトの霊鳥ベンヌは、サギのような水鳥に近い外貌であった。

フェニックスは雄のみで単性生殖をするのに対して、鳳凰は雌雄の別があり卵も産むとされた。しかし鳳凰は本来一つの語であったと考えられており、二文字の単語を一文字ずつに分けて一方は何々、他方は何々と説明するのは中国ではありふれた語源俗解であり、鳳が牡で凰が牝などというのは後付けの説明である。

ガルーダとの関係ガルダの彫像(バリ島)

インド神話の神で聖鳥でもあるガルダ迦楼羅)が、マレー半島インドネシアまで広まっている。これを鳳凰と比べた場合、形態の上からも、特徴・性質の上からも、神話における物語の上でも、格別には鳳凰との類似点はない。
脚注[脚注の使い方]^ 『爾雅』「釋鳥」郭璞の注による。鳳凰特徴:鶏頭、燕頷、蛇頸、亀背、魚尾、五彩色、高六尺許。
^ 『癸辛雑識』別集巻下
^ a b 『大辞林 第3版』 三省堂、2006年。ただし現在では本来一単語であった鳳凰を二文字に分解して一方を何々、他方を何々と意味付けするのは中国にありふれた語源俗解であり、後世の後付けにすぎないと考えられている。
^【天鳳堂資料室】瑞祥・瑞獣
^ a b c 斉藤ヒロコ「伝説の翼 #13 鳳凰 I (fenghuang)」『BIRDER』第27巻第1号、文一総合出版、2013年1月、65頁。 
^ 『詩経』大雅巻阿
^晋書』巻14 苻堅載記下、『魏書』巻21下 彭城王?伝
^ 『酉陽雑俎』巻十六羽篇
^ 曽布川寛 『崑崙山への昇仙:古代中国人が描いた死後の世界』 中央公論社〈中公新書〉、1981年。
^ 袁珂『中国神話・伝説大事典』大修館書店 、1999年
^ 寺島良安著 島田勇雄・竹島淳夫・樋口元巳訳注『和漢三才図会』 6巻、平凡社東洋文庫〉、1987年、319-320頁頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-582-80466-9


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