鬼太郎
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当初は貧乏劇画家の家の2階に間借りしていたが[23]、劇画家に迷惑をかけたために追い出され、7年ぶりに再会したねずみ男と共に町外れの幽霊屋敷に住処を変える[24]

幽霊族としての身分を隠し、田中ゲタ吉という名の人間として墓の下高校という学校に通っており、ユリ子という名の人間の恋人もいる[25]。本作では、思春期の青年らしい性に対して好奇心旺盛な鬼太郎が金と欲の大人の世界で活躍する様子が描かれているが、鬼太郎が金銭苦からそれまでの生活から離れて山中での生活に追われ、偶然から相撲界に入門し、さらには野球で活躍するようになる[注 31][26]
妖怪仲間たちとの関係

その実力や、幽霊族という名門の末裔であることから、妖怪の中でも一目置かれる存在である。また、困っている者を見過ごせない性格ゆえに助けられた妖怪も数多く、妖怪仲間からの信頼は厚い。そのため、鬼太郎が窮地に陥った際には多くの妖怪が快く救援に駆けつけている。人望の高さから日本妖怪のリーダー的存在として認識されているエピソードもある。一方で、悪事を働く妖怪とは対立していて、敵視されたり恨みを買ったりしており、邪魔者として彼の抹殺を図る妖怪や、強大な妖力やちゃんちゃんこなどの武器を奪おうと狙う妖怪もいる。また、妖怪が人間を襲う事件では、人間側にも非があるにもかかわらず妖怪側を一方的に退治することもあるため、不満を持つ妖怪もおり、『妖怪大裁判』では見上げ入道からその点を指摘されて反省している。
猫娘との関係

映像作品での猫娘との関係は、各シリーズごとで描写が異なっている。猫娘との恋愛模様はアニメ版のオリジナル設定の場合が多く、本来の原作漫画ではアニメの影響もあって、「猫娘が鬼太郎に密かな恋心を抱いている」という公式設定もできてはいるが、実際にそれを表立って示す場面は少ない。

原作には、鬼太郎の初恋の人である、『鬼太郎夜話』の「寝子」をはじめ、さまざまな猫娘が登場し、その関係も友人だったり、妖怪小学校の同級生だったり、それぞれに異なっている。

原作『その後のゲゲゲの鬼太郎』では、それまでの戦いの疲れを癒すために南方の島へ出かけ、最終的には島の酋長の娘メリーと共に暮すようになる[27]。このことから鬼太郎はメリーと結婚していると設定されていることもある[28]。しかし、メリーはその後登場していない。
第1シリーズ 
猫娘は、第20話「猫娘とねずみ男」のみのゲスト出演。親しい友人の一人として描写されている。
第2シリーズ 
第1シリーズの続編なので、猫娘は引き続き親しい友人として登場し、猫娘と鬼太郎との間柄を示唆するようなシーンはほとんどないが、第14話「怪自動車」にて、一回だけではあるが、鬼太郎が猫娘のことを「猫ちゃん」と呼び、猫娘が顔を赤らめるシーンがある。そのため目玉親父の事も「お義父さま」と呼んでいる。その他、食べ物を差し入れしたり、鬼太郎の留守の時は目玉親父の世話をしている。また、鬼太郎と手を繋ぎながら歩くこともある。
第3シリーズ
鬼太郎に好意を持ち、わかりやすく積極的にアプローチをしている猫娘だが、天童ユメコに気持ちが傾きがちな鬼太郎は彼女に辟易している描写が随所でなされている。しかし、第54話「悪魔ベリアル」で危険な戦いに挑む鬼太郎の頬に猫娘が「勝つためのおまじない」とキスした際は、鬼太郎も照れてまんざらでもなかった。猫娘が髪様に髪の毛を全て奪われた際には、「お嫁に行けない」と嘆く猫娘に対し、鬼太郎が「(嫁に)行くところがなければ僕が貰ってやるよ」と発言し、赤面している[29]
第4シリーズ
猫娘との関係は相思相愛の恋人同士ではないが、猫娘は内心で恋愛感情を密かに抱いている[30][31]。また、お互い相手を大切に思っている。兄妹のように2人の仲はかなり良く[注 32]、鬼太郎が美人に弱い設定がないため、猫娘も嫉妬することもない。一方、第89話「髪の毛地獄! ラクシャサ」中にてインドの妖怪ラクシャサの力によって妙齢の風貌になった際は鬼太郎に思慕を寄せたが、当話や第48話「えんま大王と猫娘」のラストでは、鬼太郎と目玉親父が猫娘を「家族」とみなしているような発言をしている。第106話「悪夢!妖怪地獄」で鬼太郎が百々爺の策略で妖怪ノイローゼになってしまったときに猫娘が手当として巻いたハンカチが鬼太郎に勇気を取り戻させるきっかけになった[注 33]
第5シリーズ 
猫娘が好意を寄せているが、鬼太郎はそうした思いには鈍感に描かれている。猫娘が始終入り浸り、お金を貸したり、奢ったりすることを気にしてはいても、好意には全く気づいていない鈍感さであり[注 34]、猫娘のヤキモチにも鬼太郎は「何で怒っているんだ?」としか思っていない。2話では目玉おやじが「お嫁には猫娘なんかどうじゃ」と言ったのに対し、「悪い冗談はやめて下さい」と即答した[注 35]。猫娘に世話になっている手前、恋愛映画を一緒に見ようという猫娘の誘いを拒否することはできずに、ほぼ強引な形で一緒に映画を見させられている[注 36]。ただし、パートナーとしては認めていて、彼女のピンチには鬼神のごとき戦いぶりでその様子を見た子供たちから「(猫娘の)彼氏」と呼ばれたこともある。アマミ一族のミウからも好意を持たれているが、鬼太郎自身は自らの風貌が成人したミウに不釣り合いなことにコンプレックスがあり、ミウの方も自分一人だけ成長してしまうことに悲しみを憶えていたが、激しい戦いの中自らを犠牲に戦い抜く鬼太郎の姿を見てその悲しみを振り切った[注 37]。親子共々、「陸の幽霊族と海のアマミ一族」というようにアマミ一族を近い種族として捉え、鬼太郎自身、彼女を指して「女」と発言したり[32]、ミウをぬらりひょん一味に利用された際に非常に激しい怒りを見せる[33]など、二人の繋がりが強いことも示唆される[注 38][注 39][34]。鬼界ヶ島での戦いの時は、ミイラ男のバルモンドは二人の間に恋愛感情があることや恋仲であるかの如く度々揶揄している。ミウだけでなく多くの女性の人間妖怪問わず好意を寄せられており、自身も女性に甘くよく猫娘を怒らせ、これが災いして罠にはめられることも多い。12年前の鬼界ヶ島の戦いでミウの母親を守れなかったことに責任を感じるあまり、女性を戦いに巻き込むことを怖れている。戦いの長期化で鬼太郎に対する憎しみの矛先が二人に向けられることに心を痛めている。また、親しい女性に対しては兄貴分以上の関係にならないように自己規制している節もある。
第6シリーズ 
猫娘が鬼太郎に好意を寄せている場面はたびたび見られ、第14話では鬼太郎との結婚を夢見ていることも明かされた[注 40]。全体的に仲は良い[注 41]が、猫娘の性格[注 42]や、鬼太郎の趣向[注 43]もあり、表だって恋人同士のような関係にはなっていない。48話では、猫娘がまなに刻印されていた五芒星の呪いの力によって消滅したことを知って衝撃を受け、冷静さを失いまなを責めて負の感情を名無しに利用されてしまい、目玉おやじに咎められて正気を取り戻し、まなと共に危機を乗り越えて名無しとの戦いに勝利する。決着後には猫娘を復活させるため閻魔大王に交渉し、その代償に大逆の四将を捕らえる任務[注 44]を受ける。75話ですべての四将を捕らえた後には仲間としての絆が強まった[注 45]。93話では猫娘の告白を笑顔で受け入れたが、その後のピー&モンローとの戦いで鬼太郎は吸血鬼にされてしまう[注 46]。結局は事件そのものが未遂となる[注 47]が、事件の発端となる出来事が告白した時間とほぼ同時であったため、代償として告白した事実も無かったことになった。その他『妖怪千物語』では猫娘の手料理を盛んに褒めたり、頬にキスをされて照れたりと満更でもない様子に描かれている。ただし、自分への甘ったるい態度とねずみ男への凶暴な態度との落差には冷や汗交じりに呆れている。
能力

妖怪の中でも名門とされる幽霊族の末裔であり、また先祖達の力が蓄積された道具類や仲間達の強力なサポートの甲斐もあって、日本妖怪でも最強の一角に数えられる。様々な超人的な能力を持ち、能力の数や部類も非常に多様と万能性を持ち、ほとんどの状況には最終的には対処できる為、敵からすれば絶対的な攻略法や弱点が存在せず、反撃される事になる。純粋な妖力の強さや攻撃力でも、並の妖怪とは比較にならない強さであり、強力な敵が鬼太郎の妖力や能力を利用しようとしても、扱い切れずに失敗するほどの妖力を持つ[35][36][37]

特筆すべきは、妖怪の常識からも逸脱した驚異的な生命力と再生力、肉体変化と能力の多様性である。また、胃酸やヘビなど、体内にも強力な武器を隠し持っており、敵にとっては一見絶対的に有利な状況でも、後から覆す場面が目立ち、敵側の戦法や作戦を逆に利用する[注 48]

妖怪反物にされても、独自で行動し敵を攻撃したり、炎による攻撃を包み消したこともある[38][37]

ただし、道具類や毛髪を奪われたり失うことで急激に弱体化することが知られており、上記のすべてが本人の素の実力というわけではない。また、物理的な攻撃や妖力勝負には滅法強いが、魂や精神への攻撃は苦手で、敵に操られたり魂を奪われたりすると自力では対処できず、他者に助けられることがほとんどである。敵妖怪との戦いでは機転を利かせて逆転するなど切れ者ぶりを見せることもある一方、お人好しで間の抜けたところもあるため、敵の騙し討ちや奇襲、初歩的な罠などにも簡単に引っかかってピンチになることも多い。

また、多くの妖怪に出来る壁をすり抜けることは出来ず、敵に追い詰められたり逃げられたりしたこともある。
髪の毛

自分の髪の毛を駆使した様々な術を使う。

髪の毛は鬼太郎の妖力の源であり、奪われると能力が激しく低下する。妖怪釜鳴りとの一戦では髪の毛を根こそぎ奪われて全く戦うことが出来なかった。第2作では「髪を奪われると人間の子供ほどしか力が出せなくなる」と発言している。第4作95話では、髪の毛を奪われると妖力が半減するとし、髪の毛と道具を一度に削がれた衝撃で高熱を出して寝込み、満足に戦えなくなるほど弱体化していた。かつらのようにすっぽり外すこともできる。外れた髪のみが鬼太郎の遠隔操作により動き回ったり、物をつかんだりすることもできる[39]。外した髪を他の者の頭に繋いだりかぶせることで、糸電話の如く相手と対話したり(第4作第23話『風魔! 妖怪雨ふり天狗』)、その者の脳を操ることもできる[40]
妖怪アンテナ(妖気計算髪)
妖気(妖怪の気配)を察知すると頭頂部の毛髪がアンテナ状に逆立つ。微弱な妖気も感知でき、無意識に妖怪の接近・妖気の強さを知らせる。通常逆立つのは1本。3本同時に立ててレーダーのように相手の距離・方向・移動速度を計ることもできる。またアニメ第5作59話のバックベアードとの戦いの際には、相手の眼力を避けるために目をつぶったまま妖怪アンテナで位置を察知して攻撃した。第4作では頭頂部の毛が立つこともあったが、第5作ではどの髪の毛でも反応するわけではなく、90話「新年大暴走!鬼太郎火車!!」で鬼太郎と入れ替わっていた火車はどの髪の毛が妖怪アンテナがわからず混乱していた。


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