後期中等教育機関である「高等学校(以下、高校という)」、「高等部」、あるいは「高等専修学校(専修学校の高等課程)」とは異なります。
西洋最古の高等教育施設
ボローニャ大学(イタリア)[1][2][3]米国ペンシルベニア大学は、米国で初めて "university" を名乗った教育施設イギリスを代表する大学のひとつ
ケンブリッジ大学。日本を代表する国立大学のひとつ東京大学(安田講堂)。
高等教育(こうとうきょういく、Higher education)とは、中等教育における学修を受け、学修の成果として学位などの学術称号やサーティフィケートが授与される課程、具体的には、大学[注 1]、高等専門学校[注 2]、専門学校[注 3][注 4]、各種学校(後期中等教育修了後、修業年限が2年以上)などで行われている教育のことである。 国際標準教育分類(ISCED)ではレベル5以上のものを指す[4]。『世界人権宣言』においては「高等教育は、能力に応じ、すべての者にひとしく開放されていなければならない[5]」と定められている。 ISCEDによる「第3期の教育」(Tertiary education)における高等教育の区分は、学士レベル(Bachelor)の課程[注 5]はレベル6、短期大学士(Associate)課程の専攻科[注 6]はレベル6、大学院[6]の修士・博士前期課程はレベル7、博士後期課程はレベル8、短期大学および高等専門学校、専門学校は、ISCEDレベル5に区分される。 また、「高等」教育という呼称から、日本の高等学校[注 7]の課程が高等教育を行う課程であると誤認されることもあるが[注 8]、正しくはそれは後期中等教育(ISCEDレベル3)を行う課程である。また、それらの学校の専攻科については中等後非高等教育(ISCEDレベル4)に短期大学専攻科および高等専門学校専攻科は(ISCEDレベル5)に位置づけられている。 高等教育は、中等教育を修了した者またはそれと同等以上とみなされた者が知識・倫理・技術などを深く学び、さらにそれらの理論や実践を身に付ける。そのことを通じて、課程を修了した後に、職業人[注 9]となるなどして広く社会に、教育の成果を還元する。高等教育を行う学校には、大学[注 10]、高等専門学校、その他の教育施設があり、教育施設の中でも学位またはそれに準ずる学術称号を授与する権限を持っていたり、課程の修了により他の機関[注 11]から授与されることに特徴がある。 高等教育は、時代や地域によっては、将来の国や社会を担うエリート養成という役割がある。一方、近年、高等教育は個人の能力に応じ、すべての者に等しく開放されなければならないと国際人権規約[7]により規定されており、高等教育の進学率は上昇傾向にある。現在の先進国では、高等教育進学率が50%以上の国も少なくない。開発途上国では、母語による高等教育が困難であることを理由に、英語やフランス語などの非母語を使用している場合もみられる。日本のように、母語でほとんどの専門科目の授業と教科書がそろっている国は少ない。 各校種の意義は時代、地域によってそれぞれだが、高等教育の目指すものの内容についても議論が行なわれており、ユネスコ高等教育世界宣言[注 12]などの文書もある。欧州圏ではボローニャ・プロセスにより、各国の高等教育レベル互換性を定める作業が進んでいる。 高等教育の制度は国によって若干の相違があるが、基本的には、大学とその他の専門的教育・職業的教育のための学校とに区別される。 一般的な高等教育は、大学やカレッジといった教育施設にて実施される。
定義
概要
種別
一般教育「研究大学」も参照
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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