高等学校
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2017年度(平成29年度)の高等学校の中退者数は46,802人[8]。中退理由は「学校生活・学業不適応」が34.9%で最も多く、次いで「進路変更」34.7%、「学業不振」7.6%の順となっている。中退者全体のうち、1年生が33.6%を占め、2年生22.9%、3年生は8.0%。一般的な傾向としては、現役入学者が多く過年度生が少ない(要するにほとんどの生徒が15歳?18歳である)などの特徴がある。

「昼間定時制」や「昼夜間定時制の昼間部」、「通信制の週5日通学コース」はこれに類する。
定時制

定時制(ていじせい、英語: part time school)およびその課程である定時制課程(ていじせいかてい、英語: part time course)とは、特定の時間帯や、季節において授業を行う課程のことである。1948年(昭和23年)に発足した。
一般的に「定時制」というと夜間定時制を指すことが多い。

夜間に授業を行う夜間定時制、全日制と同様に昼間に授業を行う昼間定時制がある。
また、同じ定時制課程の学科に複数の時間帯の教育課程(部)を併設する多部制と呼ばれる制度があり、昼間定時制だと、昼間の午前・午後それぞれを中心とする昼間部2部を併設する昼間二部制がある。
また、昼間部と夜間部を併設する昼夜間定時制がある。
昼夜間定時制だと、昼間部と夜間部それぞれを併設する昼夜間二部制、昼間部2部と夜間部の計3部を併設する三部制などがある。

一方、愛知県の公立定時制のように、昼間部と夜間部で全く別々の教育課程で、昼夜授業でも三部制の形態をとっていない定時制高校もある。
夜間定時制・夜間部

夜間定時制(英語: night school)および昼夜間定時制の夜間部は、主に昼間に仕事に就き、終業後に夜間に学校に来て学習する社会人の生徒のために作られた課程である。一般的に全日制課程や昼間部に併設されている。多くの学校では法律に応じて学校給食があるが、昨今、喫食を希望しない生徒や食物アレルギーに対応できないことを理由に給食を廃止する学校がある。
経済的な理由やいじめなど、さまざまな事情で高校を中退したが再び高卒の資格を取りたい社会人、無職の者、若いときに経済的な理由やさまざまな事情で高校に進学できなかった高齢者発達障がい知的障がいを抱えた生徒、特別支援学校で受け入れてもらえなかった生徒などが進学している。
授業形態および修業年限は、1日に4時間程度の授業を行う4年制が多いが、3年制で卒業可能な夜間定時制もある。
現状

修業年限も1988年の法改正以前は4年に統一されていたため、2003年度は4年制の課程が756校と比較的多く見られるが、3年制の課程も135校ある。夜間定時制で3年制の場合、希望者のみのゼロ時限授業や5時限授業を開講して、1日の授業時数を5校時程度にまで増やしたり、通信制課程を併習したり、高等学校卒業程度認定試験の合格科目を卒業単位の一部として認定する場合も少なくない。通信制併修の場合、スクーリングについては所属する学校で行われることが多い(大阪府立など)。

21世紀に入った現在、入学試験では志願倍率が0.1を切るような低倍率の学校も少なくない。夜間定時制課程は、中学校卒業時に就職する人が大幅に減少したため生徒数も同様に減少しており、学校の統廃合が進んでいる。
しかし、都市部で近隣の夜間定時制の閉課や統合になどによって多数の生徒が集中して、都立高校では立川高校町田高校農業高校のように生徒数300人から400人程度の比較的大規模となった学校が生じた。
また、都市部以外の地方でも、島根県鹿児島県で定時制課程を持つ高校が2?3校まで減少したり、福井県で夜間定時制が嶺北道守高校に集約されて、嶺南で自宅通学が容易な県内の夜間定時制が消滅するなど、統廃合で近隣校が減少することで、志願者にとって遠距離通学を迫られたり、勤労者が通学困難になるなどの問題も生じている。

昨今、低所得者ひとり親家庭といった生活困窮者の増加で家計支援するために夜間定時制の生徒が、日中にコンビニファミレスハンバーガーショップドラッグストアなどでアルバイトをする生徒もいる。
昼間定時制・昼間部

昼間定時制および昼夜間定時制の昼間部は、全日制と同様に昼間に授業を行い、ほとんどの生徒が15歳?18歳である。
また、同じ昼間でも全日制と多少授業時間が異なる場合がある。3年制や三修制が多い。
授業形態および修業年限は、昼間定時制では1日に6時間程度の授業を行う3年制がほとんどである。
また、昼夜間定時制の多くは3年制と4年制の両方から選択することができる三修制を導入している。そのため昼間部の場合、4年次への進学は留年に近い。
東京都立砂川高等学校定時制課程T・U部(昼間部)のように3年制のみの高等学校もある。
現状

入学試験での志願倍率は1.0倍前後で安定しているほか、人気校では3倍以上の倍率がつくこともあるなど常に一定以上の志願者が存在する。
その他

他に、農閑期に通学する形の農業関係の学科(農業科など)を設置する季節定時制と呼ばれるものや交代勤務の工場労働者(主に女子)等を対象に、昼間に授業を行うもの(昼間隔週二部制)も設置された。昼間隔週二部制は、対応する企業が少なくなったこと、志願者が少ないことから廃止された。
また、山間部の農業科・家庭科を設置している高校は昼間定時制を設置している。春と秋の農繁期に休業がある。現在は農業に携わるもの以外は、その期間に補習や職業体験などを行っている。4年次は登校する曜日を少なくして各自の進路に対応する学習を行う。

現在では通院、就業、専修学校高等課程とのダブルスクールに配慮した形の開講形態になっている高校もあり、多部制を中心に大学との単位互換など、全日制では対応できないような取り組みがなされている。
通信制詳細は「高等学校通信教育」を参照

通信制(つうしんせい、英語: correspondence school)およびその課程である通信制課程(つうしんせいかてい、英語: correspondence course)とは、通信による教育を行う課程のことである。学校教育法により、修業年限は3年以上と定められており、2020年度は3年制は222校、4年制は68校である[9]


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