高知県
[Wikipedia|▼Menu]
山地率は89 %と全国一位で、全国平均の66 %と比べてもその険しさがよく分かる。最高峰は三嶺で(山頂が高知県単独の場合は手箱山)、地質的には四万十帯と呼ばれる堆積岩が多い地域でもあり、土砂災害がきわめて多い。その一方で県西部を流れる四万十川、石鎚山から土佐湾に南下する仁淀川、県北部から徳島県へと流れる吉野川など水量豊富な河川が多くあり、近年はカヌーでの川下りをする人が増えてきている。

水不足に悩まされることはほとんどないが、治水は古くからの課題となっており江戸時代初期の土佐藩奉行野中兼山による大規模な河川改修は県下主要河川のほとんどで実施されてきた。現在は全国有数の治水能力を有し、降雨量が多いにもかかわらず、全国的に見ると水害が少ない県でもある。

高知県沖の太平洋黒潮が流れており、冬の朝などは海面から湯気が立っているのが見える。気候は黒潮の影響を受けて冬でも温暖であり、台風の襲来も多く、1951年(昭和26年)以降の台風上陸数は鹿児島県に次いで2番目に多い県である。特に「室戸台風」では、室戸岬上陸時の中心気圧が911.6hPaであり、日本本土に上陸した台風のなかで観測史上最も上陸時の中心気圧が低い台風だった。台風の正式な統計は1951年昭和26年)から開始されたため、この記録は参考記録扱いとされているが、これは同緯度の台風における中心気圧の最低記録として、いまだに破られていない。太平洋に突き出た足摺岬、室戸岬は強風でも知られる。

県南西部の山間は大きく開発されることが無く、豊かな山林とダムの無い大きな川が残されている。四万十川は最後の清流として有名である。1980年代後半には四万十川河川敷に小規模なコミューター空港、2000年初頭に宿毛市と愛媛県愛南町(旧一本松町)の県境にまたがる2000m級の空港(仮称:高知西南空港)を建設する計画が浮上したがいずれも頓挫している。
広袤(こうぼう)節内の全座標を示した地図 - OSM
節内の全座標を出力 - KML


表示

高知県の東西南北それぞれの端、及び重心は以下の位置である[1][2]。北端はちち山、南端は沖の島 (高知県)、東端は甲浦港沖に浮かぶ葛島、西端は鵜来島にある。また統計局の平成22年国勢調査によると、人口重心は土佐市新居付近にある[3]

重心
北緯33度25分28秒 東経133度21分51秒 / 北緯33.42444度 東経133.36417度 / 33.42444; 133.36417 (高知県重心)
北端
北緯33度53分00秒 東経133度38分39秒 / 北緯33.88333度 東経133.64417度 / 33.88333; 133.64417 (高知県最北端)
↑人口重心
北緯33度27分27.21秒 東経133度27分46.77秒 / 北緯33.4575583度 東経133.4629917度 / 33.4575583; 133.4629917 (高知県人口重心)
西端
北緯32度47分59秒 東経132度28分47秒 / 北緯32.79972度 東経132.47972度 / 32.79972; 132.47972 (高知県最西端)←高知県庁舎所在地
北緯33度33分35秒 東経133度31分52秒 / 北緯33.55972度 東経133.53111度 / 33.55972; 133.53111 (高知県庁)東端
→北緯33度32分17秒 東経134度18分50秒 / 北緯33.53806度 東経134.31389度 / 33.53806; 134.31389 (高知県最東端)

南端
北緯32度42分09秒 東経132度32分35秒 / 北緯32.70250度 東経132.54306度 / 32.70250; 132.54306 (高知県最南端)

地形
主な海
桂浜

太平洋土佐湾

浦戸湾

主な河川
高知県の水系一覧」も参照

四万十川

仁淀川

吉野川

物部川

安田川

鏡川

松田川

安芸川

伊尾木川

野根川

奈半利川

主な平野


香長平野

高知平野

中村平野

安芸平野

主な山岳


三嶺

笹ヶ峰

筒上山

手箱山

工石山

主な島


鵜来島

大島

沖の島

柏島

中ノ島

二子島

戸島

気候

高知県の年間日照時間は2000時間を越え、全国2-3位が定位置となっている一方、年間降水量も平野部で2500mm前後、山間部では3000mmを超え、東部山間部の魚梁瀬は4100mm程度と日本有数である[4]。夏は蒸し暑く、熱帯夜が連日のように続くが、昼は猛暑になりにくい。その反面、西部側の地域は北西風が四国山地を超えてフェーンを起こし、本州内陸部にも匹敵する暑さとなることがある。四万十市江川崎では、2013年8月12日に日本の歴代最高気温記録(当時)である41.0℃を観測している。

平野部での積雪はまれであるが、山間部や豊後水道側に開けた県西部の幡多地域平野部では大雪に見舞われることもあり、剣山系、石鎚山系の高い山では厳冬期に根雪が見られる地域も存在する。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:190 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef