高岡御車山祭
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

大正時代より始まり一時途絶えていたが、平成に入り復活した[13][14]

4月3日 - 与四兵衛祭

4月30日 - 宵祭

4月29日(祝日)または30日に関野神社脇に作られた山蔵から曳き出された山車は山宿前に運ばれ、30日の夜最終の飾り付けの後午後6時半から7時にかけて入魂式など修祓(しゅうばつ)神事が行われる。また午後6時半より9時まで山車がライトアップされ曳山囃子の披露や調度品の展示、スタンプラリーなどが行われる。各山宿前では御神酒の振舞、神饌の配布など町内ごとにもてなしが行われる。動く文化財の細部の鑑賞はこの宵祭が一番好都合である。

5月1日 - 本祭

各山車は早朝から山車の組み立てを開始し、出発時に修祓(しゅばつ)神事のあと午前10時ごろに自町を曳き廻し、坂下町に午前11時に勢揃いし11時20分に出発する。御車山巡行の一番山は毎年の慣例により通町の山車である。午後12時には片原町交差点に7基が横一列に勢ぞろいし、保存会長が挨拶し市長の答礼を受ける。その後も各山町内を夕方の高岡関野神社への曳納まで厳かに奉曳される。

巡行コース・巡行時間は当日の天候によって変更となる場合がある。雨天の場合は原則的に中止になるが、その場合でも雨天対策用のテントに収納された御車山の華麗な姿は見学することができる。
御車山特別巡行・展示

2009年(平成21年)9月13日、高岡開町400年を記念して「高岡開町まつり」が開催され、山町筋を中心に御車山の特別巡行が行われた。

2015年(平成27年)11月1日に初開催された富山マラソンでは、山町筋がコースの一部となったことから、御馬出町の山車が沿道沿いに展示された[15]

2015年(平成27年)11月6日?8日に富山県産業創造センター(高岡テクノドーム)で行われた、「全国伝統的工芸品フェスタin富山」では、二番町の山車が展示された。町外での展示は約50年ぶりとなる[16]

高岡御車山会館と平成の御車山詳細は「高岡御車山会館」を参照

高岡御車山会館は、高岡市守山町にある、高岡御車山祭にて曳き出される山車の展示及び、祭礼の由緒と歴史を辿る会館である。

高岡市は、これまで毎年御車山祭前夜祭並びに本祭当日の、4月30日、5月1日のみにしか見ることの出来なかった7基の山車を順次展示し、通年に渡り祭りの雰囲気を体感でき、街づくりの拠点となる施設を計画し[17]、その後2013年平成25年)10月に着工[18]北陸新幹線の開業に合わせ2015年(平成27年)4月25日に開館した[19]。また佐渡家の高岡最古の土蔵を移築展示し、佐渡家と山町の紹介なども行っている。

平成の御車山」は、御車山会館の建設に合わせ展示用に2013年から2018年までかけて制作された実物大のレプリカである[20]。完成までは年度ごとに予算を組み制作された鉾留、車輪、車軸、轅、本座人形、相座人形、幔幕などの部材を、高岡御車山会館にて随時展示していた。2018年3月に完成し、同年4月30日より御車山会館で公開が開始された[21][22][23]
平成の御車山 - 高さ 約7.8m、長さ 約5.9m、幅 約3m、重さ 約2.6t[23]


鉾留: 鳳凰 ? 高さ: 2.15m、重さ: 150Kg

黄金に輝く鳳凰はキリヒノキで作られ、漆塗を施し2,100枚の金箔を張り彩られている。足元には、中国では鳳凰が住む樹とされる、梧桐の葉と花の彫刻があしらわれている[24][25]


本座人形: 前田利長と永姫

前田利長は高さ135cm、永姫は高さ120cm(いずれも座位)。

衣装には西陣織を使用している。


相座人形: 満姫(利長の実の娘)

扇子を持って踊る高さ100cmのからくり人形で、9代目玉屋庄兵衛の指導の下、南砺市の井波彫刻の彫刻師が制作した[26]


高欄・後?: 井波彫刻の作[27]

幔幕: 高岡古城公園の四季

標旗(名): 平成乃御車山

棹の長さは約3.6mで、高岡漆器による青貝塗りである。


車輪: 4輪で、直径約1.6m

大八車(外車)様式の漆塗りの輻車に、彫金があしらわれている。


その他

御車山巡行のために
路面電車架線を約330mに渡って一時撤去するという、全国でも大変珍しい光景が見られる。祭礼当日、御車山を通すため高岡の中心市街地を走る路面電車万葉線の架線を、巡行路にあたる坂下町交差点から勢ぞろいが行われる片原町交差点間で外し、巡行後に架け直す処置をとる。架線を架ける際、電車の上での点検作業なども見ることができる。また当日は急患医療センター前停留場から高岡駅停留場間は期間(時間)運休となる[28]

山町筋では2012年(平成24年)に、大正時代から昭和初期まで御車山祭時に各家庭の前に提灯を吊るしていた提灯台を復元し90台制作した。今も残る台を参考に高さ3.6mの木製の棒の上部に三角屋根(かさ)をつけたもので、同年3月に完了した山町筋の無電柱化工事に合せ、提灯台の棒を差し込む穴を各家庭前の路上に設けたことにあわせ、「土蔵造りのある山町筋まちづくり協議会」が高岡市や県の補助を受け制作に至った。今後御車山祭や土蔵造りフェスタなどで使用する。提灯台は1913年大正2年)の高岡開町300年に合せ作られたとされ、御車山祭で昭和初期まで使用されていたがその後使用されなくなり、提灯は各家庭の玄関の軒先などに吊るすなどしていた[29][30][31]

脚注[脚注の使い方]^ a b富山新聞』2021年4月30日付16面より。
^ 指定当時は「重要民俗資料」。1975年(昭和50年)の文化財保護法改正により「重要有形民俗文化財」となる。
^ 『山・鉾・屋台 無形文化遺産 18府県の祭り33件一括 ユネスコ補助機関勧告 県内から3件』北日本新聞 2016年11月1日1面
^ 『高岡御車山 魚津たてもん 城端曳山 無形文化遺産に登録、山 鉾 屋台 18府県33件一括 ユネスコ委』北日本新聞 2016年12月2日1面
^ 『高岡御車山祭 中止 感染対策 伏木けんか山も』北日本新聞 2020年4月4日1面
^ 『高岡御車山祭中止 2年連続』北日本新聞 2021年1月26日1面
^ 『北日本新聞』2021年5月2日付22面『高岡御車山祭代替事業 小馬出町の山車巡行 2年ぶり 華やぐ街』より。
^ 『二上射水神社で築山行事 伝統の神事 厳かに』北日本新聞 2019年4月24日23面
^ a b 『築山行事取りやめ 二上射水神社 高岡』北日本新聞 2020年4月9日23面
^ 『 ⇒御車山交流館が開館 高岡・通町』北日本新聞 2009年12月27日
^ 『伝統の神事 映像で残す 高岡御車山祭 山町の二番町 遷宮の儀 神体移す様子収める』北日本新聞 2022年12月23日20面
^ 『遷宮の儀 祭神を山車に 高岡御車山祭控え二番町』北日本新聞 2023年5月1日20面
^ 『市内3ヵ所に高札 御車山祭を告知』北日本新聞 2019年4月2日21面
^ 『御車山祭へ高札 奉曳は中止』北日本新聞 2021年4月2日21面
^ 『走り切り感動共有 伝統芸能花を添え 絢爛豪華な山車登場 高岡山町筋』北日本新聞 2015年11月2日40面
^ 『"技術の粋御車山紹介" 高岡で全国工芸品フェスタ 半世紀ぶりに町外展示』北日本新聞 2015年11月4日22面
^ 『高岡御車山会館 保存会合意14年度完成へ』北日本新聞 2011年7月2日1面


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:60 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef