駁毛
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このほか、フレームオベロの原因となるEDNRB[注 4]も同様にメラニン細胞の移動に関与する[7]

駁毛はある種の疾患にも関係している。フレームオベロを生産する上で問題となる致死性白子馬症候群[7]#後述)が代表的だが、白斑が頭部に達すると、聴覚障害が発生することがある[注 5][8]
分類
サビノ (Sabino)

四肢、顔に白斑が認められるもの。下腹部に白斑が入ることも多く、このほか多数の刺毛が入ることがある。KIT遺伝子に変異があると考えられており、代表的なSb1というタイプでは、KITの第16イントロンに変異が生じている[注 6][4]。Sb1/+ヘテロ個体でサビノ、Sb1/Sb1ホモ個体は高確率で白毛になる。他にSb2、Sb3なども考えられている。@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}









トビアノ (Tobiano)

四肢、背中に大きな白斑が認められ、頭部に着色があるもの。白斑と有色毛の境目はなめらか。背中の白斑の大きさは個体差が大きく、頭部を除く体のほとんどに達するものもある。KIT遺伝子のレギュレーター領域に生じた異常[注 7]に原因があると考えられている[9]。単純な優性遺伝で伝わる。









フレームオベロ(Frame overo)

大きな白い顔と、下腹部から体側面を中心とした乱雑な白斑が特徴。エンドセリン受容体B(EDNRB)I118K変異型遺伝子(オベロ遺伝子)が原因で発生する[7]。この遺伝子は優性遺伝でフレームオベロを発現させるが、同時に劣性遺伝で致死作用を伝える。フレームオベロ同士を交配すると、1/4の確率でO/Oホモ個体が生まれる。これはEDNRBの活性の不足によりほぼ全身のメラニン細胞の欠損と、腸神経系の形成不全が特徴で、糞便が排せつできない障害により疝痛を起こし、長くても数日で死亡する[7]。これを致死性白子馬症候群という。









スプラッシュホワイト (Splash white)またはスプラッシュオベロ (Splash Overo)

フレームオベロに似ていて、頭部と脚部、腹部に目立つ白斑がある。尻尾にも白い刺毛が入る。フレームオベロと異なり、体幹部の白斑は通常腹部に限定され、背中にまでは達しない。原因となる遺伝子はKITではないということ以外は不明[10]









トベロ (Tovero)

トビアノとフレームオベロが両方とも出たもの。両者の白斑を合わせたような模様が特徴。個体差が激しくかなりの広範囲を白斑が覆うこともあるが、頭部に着色部を残す。









レオパルド・コンプレックス (Leopard Complex)

いわゆる豹紋とそれに関係する複数の毛色の総称。標準的なものでは、豹またはダルメシアンのような斑点が特徴だが、体の一部にのみ豹紋が見られるものから、白い体に細かい斑点が散らばるもの、粕毛の様に見えるもの、白毛に近いものまで多様。それぞれブランケット(blanket)、スノーフレーク(snowflake)、フロスト(frost)、モットルド(Mottled)などという。機能不明の遺伝子、MLSN1の変異が原因とされている[11]









注釈^ ここでいう白斑は体幹部や頭部にある物のみを指す。星や作といった顔面の白斑や、脚部の白だけでは駁毛とはみなされない
^ サラブレッドにおいて、白斑を持つ馬も鹿毛や栗毛と言った原毛色で登録され、白斑は白徴の項に記載されるのみである。甚だ大規模な白斑を持つものは白毛として登録される。これは、ジョッキークラブ、日本軽種牡馬協会[2]、米ジョッキークラブ[3]ともに同じである。ちなみに、アメリカンペイントホースに登録されるサラブレッドも存在する
^ いわゆる虎毛。複数のに由来するため毛色がモザイク状になる
^ エンドセリン系の受容体。これも主に神経堤由来細胞に発現し、メラニン細胞他多数の細胞の移動、分化、定着に必須
^ 内耳の正常な形成には、メラニン細胞の定着が必要である。


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