[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

温血種[注 9]・冷血種[注 10][20] - ウマの運動性能に基づく分類法であり、大まかな分類として温血種は軽種、冷血種は重種が該当される[20]。なおイギリスでは温血種をサラブレッドとアラブに限定している[20]

軽種[注 11]・中間種・重種[注 12][20] - 日本で最も一般的に用いられる分類法で[20]、軽種は、サラブレッドやアラブもしくはアングロアラブに限定して適用される[20]。対して重種は、ペルシュロンやブルトンといった大型の種に適用される。なお中間種は、軽種と重種の交雑された種に適用される[20]。この分類法は1937年に馬政局が発令した「馬の種類呼称」という規則が発端となっている[20]

正方形馬・長方形馬・高方形馬 - 体高と体長の比率による分類法。ドイツでつくられた考え方。

純血馬・半血馬 - 純血といっても遺伝的・生物学的な根拠に基づくものではなく、公式な血統管理団体による登録による分類法である。

正常馬・ポニー - 1899年にイギリスの王立農業協会で提唱された分類法で、体高が148センチ以下のものを機械的にポニーと称した[20]。なお現代においては目安としての信頼性しか持ち得ない[20]

競走馬については現在は主に登録された血統に基づいて分類を行うのが主流である。たとえば、サラブレッドとして然るべき団体から登録を受けたウマがサラブレッドであり、サラブレッドであれば軽種である。仮にこれとまったく同一の遺伝子を備えていたとしても登録がなければサラブレッドとは認められない。「馬の品種の一覧」も参照
在来種と改良種

各地にそれぞれ在来種と呼ばれる固有の特徴をもった品種が少数存在する。在来種は古来のウマの特徴を比較的よく残しているが、それらも多かれ少なかれ人間の手によって改良されている。細かくみると約250種類以上確認される。混血も多い。それに対して、改良種は、スピードや耐久力、パワーなどを高めるような品種改良がなされており、ひきかえに不定期の給餌に耐える体質や危険から身を守る本能の一部を失っている。サラブレッドやポニーなど、現代人が乗馬クラブや競馬場で頻繁に目にする馬の多くは後者の「改良種」のほうである。
日本での分類

現在日本では、ウマを軽種とそれ以外に分類している。このうち軽種については、財団法人日本軽種馬登録協会が登録規定を行っている。軽種以外は社団法人日本馬事協会が登録を行っており、登録規定で乗系、輓系(ばんけい)、小格に分類している。ただし日常的には重種、中間種などの表現が用いられることもある。

和種・洋種・雑種

甲種・乙種・丙種・丁種

野生種現存する唯一の野生種、モウコノウマ

現在では、 ノウマ(Equus ferus)の野生種(ターパンなど)は全て絶滅したとされる。
再野生種

アメリカのムスタングやイタリアのジャーラ馬(英語版)、宮崎県都井岬御崎馬などは、半野生状態で生息しているが、いずれも家畜として飼育されていたものが逃げ出し、繁殖したものである。かつては北海道では野生化した馬を狩猟・捕獲し、ばん馬として荷物や馬ソリの牽引をさせることもあった。

モンゴルに生息する「モウコノウマ[注 13]は、従来、世界で唯一とされる真の現生の野生ウマとされていたが、最近の研究で人間によって家畜化された馬の子孫であるという説が唱えられている[21]。1968年以降、生息が確認されなくなり、本国では一度絶滅したとされる。その後、海外の動物園で飼育されていたものを里帰りさせ、自然保護区のホスタイ国立公園内で繁殖を重ね、200頭を超えるまでになっている。
軽種軽種の代表、サラブレッドオルフェーヴル

主に乗用や、乗用の馬車を牽くために改良された品種で、軽快なスピードとある程度の耐久力をもつように改良されている。多くがアラブを母体としている。

サラブレッド

アラブ

アングロアラブ

アンダルシアン

アハルテケ

トラケナー

リピッツァナー

中間種中間種の代表、クォーターホース

軽種と重種の中間的な性質を持ち、軽快さと比較的温厚な性質を持つ。

セルフランセ

スタンダードブレッド

クォーターホース

ハクニー

ハンター(英語版)

アングロノルマン(英語版)

フリージアン・ホース

重種重種の代表、ペルシュロン

主に農耕や重量物の運搬のために改良された品種。中世ヨーロッパでは重い甲冑を着込んだ重装備の騎士乗馬とされた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:147 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef