香港ドル
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当時香港ドルは大量に売られ、結果として香港ドルが米ドルへ交換されて市場の銀行券が少なくなり、金利が急騰した[2]。一時オーバーナイト金利が300パーセントまで急騰した。このため、香港ドルを借りて売っているヘッジファンドは、借入コストの上昇に耐えられなくなり、香港ドル売りから撤退せざるを得なかった[2]
紙幣詳細は「香港ドルの紙幣(英語版)」を参照

発行元の銀行によって図柄は全く異なるが、額面により印刷色が統一されている。現在発行されている紙幣は、10ドル(紫)、20ドル(青)、50ドル(緑)、100ドル(赤)、500ドル(茶)、1,000ドル(金)の6種類である。

また10ドル紙幣は、以前は他紙幣と同様に発券銀行が発行していたが、現在では香港特別行政区政府による政府紙幣のみが発行されている。この10ドルの政府紙幣は当初、麻の紙幣であったが、2007年ポリマー紙幣に変更された。

上記のいずれの紙幣も額面通りに通用し、使用および流通において使い分ける必要はない。

英領当時の10ドル紙幣(緑)、20ドル紙幣(茶)も法的には有効であるが、かつて発行されていた1セント紙幣(茶、片面印刷、紙幣面の漢字表記は「壹分」)に関しては、1995年に失効している。なお、スタンダード・チャータード銀行発行の紙幣は、低額紙幣の色の変更に伴い図案も変更され、従来の?吻(鯉に似た瑞獣)の10ドルの図案が20ドルに、20ドルの贔屓(亀に似た瑞獣)の図案が50ドルに採用され、50ドルの獅子の図柄は廃止されている。

図柄は10年前後の比較的早いサイクルで変更されている。3銀行は従来は前述の通り額面で色を統一していること以外、デザインに統一はなかった。2018年に紙幣の図柄変更を8年ぶりに行うことが発表され、初めて統一デザインを採用することになった。すなわち、額面数字の位置、フォントや偽造防止ホログラム、偽造防止金属線の位置などがすべて統一され、かつ裏面はすべて縦向きの図柄となった。

絵柄そのものは従来通り3銀行で異なっており、表面の図柄は中国銀行は従来どおり中国銀行タワー、香港上海銀行は従来どおりライオンとなったが、スタンダード・チャータード銀行はこれまで瑞獣(1000HKD=龍・500HKD=鳳凰・100HKD=麒麟・50HKD=贔屓・20HKD=?吻)のデザインだったのが、香港支店ビルのデザインに変更されている。裏面は額面によりテーマが統一され、1000HKD=国際金融センターとしての地位を作る香港・500HKD=香港地質公園(ジオパーク)・100HKD=伝承芸術文化としての粤劇・50HKD=香港に生息する蝶・20HKD=飲茶文化のテーマで、各銀行が違うデザインを採用している。2018年から2020年にかけて順次発行される。
硬貨詳細は「香港ドルの硬貨(英語版)」を参照.mw-parser-output .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .trow>.thumbcaption{text-align:center}}壹圓銀貨、1867年

硬貨は、10セント(壹毫)、20セント(貳毫)、50セント(伍毫)、1ドル(壹圓)、2ドル(貳圓)、5ドル(伍圓)、10ドル(拾圓)の7種類が流通している。

香港の中国への返還に伴い、それに先立つ1993年に、硬貨表面の図柄がそれまでのエリザベス2世の肖像から、香港のシンボルであるバウヒニア(zh:洋紫荊)に変更された。同時に従来中国語と英文のみだった額面表示が大きなアラビア数字でも記されるようになった。

2ドルと20セントは波形の縁という珍しい形状を用いる(それ以外は円形)。

現行の硬貨の材質は、10・20・50セントが黄銅メッキ鋼鉄、1・2・5ドルが白銅となっている。10ドル硬貨は偽造防止対策のため、外周白銅・内側黄銅のバイメタル貨となっているが、それでもある程度まとまった枚数の偽造硬貨が発見されていたため、1993年から1998年までの間に製造されたのみで(1998年版は未発行で数枚が現存するのみなので、発行されたものは1997年銘まで)、その後は新規製造されておらず、代わって10ドル紙幣が新規製造発行される形となっており、特にマカオでは10ドル硬貨は通常受け取りを拒否される。
過去の硬貨

中国返還前の香港ドル硬貨には、エリザベス2世の肖像が使用されていた。当時のエリザベス2世の図柄には2種類あり、古いものは頭上がティアラ、新しいものは王冠になっているのが特徴である。

ティアラ (Girls of Great Britain and Ireland Tiara [:en])をかぶった女王。アーノルド・マチン (Arnold Machin) 作。

ジョージ4世王冠 (George IV State Diadem [:en])をかぶった女王。ラファエル・マクルーフ (Raphael Maklouf) 作。

現在は、図柄変更後に発行が開始された10ドル硬貨を除いて新旧両方の図柄の硬貨が混在して市中に流通しているが、香港金融管理当局では、デザイン切替を実施した1993年からエリザベス2世の肖像の描かれた旧硬貨の回収及び溶解処理を進めており[3]、大部分新デザインに置き換わっている。

現在は鋳造が行われていない5セント(五仙)硬貨については、1989年に市場での流通が停止されており、現在は香港上海銀行での支払いおよび10セント以上の額面の通貨との交換のみ可能となっている。

このほか、第二次大戦前に発行されていた1セント(一仙)硬貨や、1863年?1866年に発行された1ミル(一文、一千)硬貨などについても、いずれも現在では通貨としての効力を失っている。
為替レート

対ドルレート

現在のHKDの為替レート
Google Finance:AUD CAD CHF CNY EUR GBP JPY (/円) USD
Yahoo! Finance:AUD CAD CHF CNY EUR GBP JPY (/円) USD
Yahoo! ファイナンス:AUD CAD CHF CNY EUR GBP JPY (/円) USD
XE:AUD CAD CHF CNY EUR GBP JPY (/円) USD
OANDA:AUD CAD CHF CNY EUR GBP JPY (/円) USD

出典^ a b c 張(2012年)72ページ
^ a b c d e f 張(2012年)74ページ
^ 香港、回収進むエリザベス女王の肖像入り硬貨=消えゆく英国統治時代の名残

参考文献

張秋華著、太田康夫監修『中国の金融システムー貨幣政策、資本市場、金融セクター』(2012年)日本経済新聞出版社

関連項目

ニュー台湾ドル

人民元

為替レート

現行通貨の一覧

蘇州号碼

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、香港ドルに関連するカテゴリがあります。

銀行&通貨- Hong Kong Tourism Board - 香港政府観光局による香港ドルの紹介

香港印鈔有限公司(香港繁体字、英語)

2010系列香港鈔票 - 香港金融管理局サイト(香港繁体字、英語)

2018系列香港鈔票 - 香港金融管理局サイト

2018系列香港鈔票 - 香港金融管理局サイト(PDF)










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