首都圏では、終戦後、特に高度成長期にかけて、地方からの人口の流入が地方への流出を大きく超過して推移し、人口の大幅な社会増が続いた。首都圏人口の社会増は、1950年代前半の5年間に147万人、後半には156万人であったが、高度成長期が始まった60年代前半の5年間では186万人、後半にも136万人の純流入が起きており、60年代の首都圏の人口増加のほぼ半分を占めている。こうした地方圏から大量の人口が流入する、いわば‘向都離村’の動きが活発で、都市に人口が集中した結果、地方の過疎問題と都市の過密問題が併存する状況が顕在化した。
また、同期間の人口の自然増も、若年人口の増加や高い合計特殊出生率等を背景に、50年代前半が90万人、後半が88万人の増加であったのに対し、60年代前半には129万人の増加、後半には174万人の増加を記録し、首都圏人口全体の増加に大きく寄与した。
この結果、50年に1,305万人、60年に1,786万人であった首都圏の人口は、60年代前半の5年間で17.6%、後半の5年間でさらに14.7%増加したことにより、70年には2,411万人にまで達し、50年から実に8割以上も増加することとなった。
経済世界最大のメガシティである東京(写真は千代田区大手町)
東京を中心とした首都圏(もしくは東京都市圏)は、ニューヨーク都市圏に次いで世界2位の面積、世界最多の人口、世界最大の経済規模を誇り、あらゆる面において世界に突出した都市圏である。 東京都は約1,398万人(2020年9月1日現在
世界最多の人口
順位都市圏人口 2014年度の東京都の総生産は約93兆円である[10]。2017年のニューヨーク州の総生産が1.5兆ドル[11]であることから、東京都はニューヨーク州より小さな経済規模である。 また、2014年の東京都市圏の実質GDPは1兆6170億ドルである。同年のニューヨーク都市圏の実質GDPが1兆4030億ドルであることから[12]、東京都市圏はニューヨーク都市圏の1.15倍ほどの経済規模である。 世界最大の経済都市圏であり、2015年の各国の実質GDPと比較するとGDP世界17位の「国」に相当する[13]。 都市圏GDP(購買力平価) アメリカのシンクタンクが2017年に発表した総合的な世界都市ランキングにおいて、ニューヨーク、ロンドン、パリに次ぐ世界4位の都市と評価された[15]。2016年10月、財団法人森記念財団 都市戦略研究所が公表した世界の都市総合力ランキングではロンドン、ニューヨークに次ぐ世界3位との評価を得ている[16]。 東京都心からの時間的距離に応じて人口や都市空間の集積が遷移するという性質が強く、郊外では放射状に広がる近郊鉄道沿いの人口密度が高いものの、それらの間の地域では人口密度が低くなる。
1 東京37,750,000
2 ジャカルタ31,320,000
3 デリー25,735,000
4 ソウル23,575,000
5 マニラ22,930,000
6 ムンバイ22,885,000
7 カラチ22,825,000
8 上海22,685,000
9 ニューヨーク20,685,000
10 サンパウロ20,605,000
出典:Demographia (2016年4月)[9]
世界最大の経済都市圏
順位都市圏GDP
1 東京1兆5369億ドル
2 ニューヨーク1兆3342億ドル
3 ロサンゼルス8180億ドル
4 ソウル8042億ドル
5 ロンドン7944億ドル
6 パリ6798億ドル
7 大阪6382億ドル
8 上海5647億ドル
9 シカゴ5354億ドル
10 モスクワ5260億ドル
出典:CCGA
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