飯塚昭三
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後進の育成にも精力的であり、シグマ・セブンの関連会社養成機関であるDOA The・声優塾の主任講師を2022年末まで務めていた[10][8]。この他、2007年から専門学校アートカレッジ神戸にて「飯塚ゼミナール」という講義を行っていた。1999年時点から40年近く福島県いわき地区の高校演劇コンクールの審査員もしていた[16]

2010年には「スーパー戦隊シリーズ」第34作『天装戦隊ゴセイジャー』では物語序盤のレギュラーとして大王モンス・ドレイクの声を担当することになった。2006年発売のゲームソフト『宇宙刑事魂』にて過去に降板したドン・ホラー役に復帰し、魔王サイコの声も担当した。その後の映画作品などでも、それらの役を引き続き担当している。

2022年、『東京アニメアワードフェスティバル 2022』において「アニメ功労部門」を受賞[19]

最晩年の2022年末頃からは、体調を崩し仕事を控えていたという[10]。2023年2月15日午前9時14分、急性心不全のため死去。89歳没。訃報は、同月28日に所属事務所により発表された[10]

遺作は、かつて主演したアニメーション映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の続編であり、2023年8月に劇場公開された短編アニメーション映画『カールじいさんのデート』のカールじいさん役となった[10][20]
人物

方言東北弁福島弁[21]資格普通自動車免許[6]

声優としては、ナレーション、アニメ、外画の吹き替えなどを中心に活躍していた[5]

多数の特撮・アニメ作品で悪役の声を演じている[16][22]。役を演じていた時に「こういう感じでやってください」と具体的な注文をされたことはなく、何も指示がなかった中で演じていたという[22]。特撮作品『人造人間キカイダー』ではハカイダーを演じており[23]、『人造人間キカイダー』のムック本が発売された際、その編集者から「30年間地球と戦い続けた男」という称号を送られたと嬉しそうに語っていた[24]

書籍『キカイダー讃歌[25]』におけるインタビューにあたっては、部屋に入るなり、出版を記念して復刻されたハカイダーのスーツを目にするや「この年でかぶり物をやらされるとは思わなかった」と、頼まれていないのに自ら本物のハカイダーに扮している。

ボランティア活動にも積極的に参加しているが、その理由をこれまでの経歴にかけて「何度も地球を征服しようとした罪滅ぼし」と冗談めかして語ったこともある。また、「宇宙刑事シリーズ」など、音声はアフレコを前提とする特撮番組の収録の際は新人俳優に台詞の特訓をしていたこともあり、特撮番組に出演した経験のある俳優からも人望が厚い[26]

過去に『超人バロム・1』においてドルゲを演じ、その後、ゲーム『ローグギャラクシー』でドルゲンゴアという名の類似したキャラクターを演じている。これは偶然であり、レベルファイブ社長の日野晃博は「特に意味はない」と『ローグギャラクシー』収録の際に語っており、このため、飯塚が「昔ドルゲをやっていた」と言うと驚いていたという。ドルゲの特徴的な「ルロロロロロ…」という怪音は、本人によると脚本には「レロレロ」などとしか書かれていなかった。飯塚は先んじて『好き! すき!! 魔女先生』で敵役のクモンデスの「チューカカカッ」という奇妙な鳴き声をアドリブで生んでいて、これがプロデューサーの平山亨に強い印象を残し、ドルゲでの起用となったという[27]

声帯を痛めて『宇宙刑事ギャバン』を降板している間は「声優の仕事はもうできない」と考えていたという。『愛の戦士レインボーマン』で復帰できた時は有り難かったと述懐している[17]

高校時代、文化祭の責任者で、文化祭が終えてうちに帰ったところ、「学校が燃えてまっせ!!」という連絡が入り全焼であった[2]。責任者であったことから10日間警察に呼ばれてしまったという[2]

日本大学在学中は、原節子田中絹代のファンで、熱心に映画を観ていたという。そのため『千年女優』で立花源也を演じた際、主人公・藤原千代子を具現化するのも早かったという。

声優をするために舞台活動をする若手声優に対し、「目的を他において舞台をやってほしくない」と苦言を呈している[27]。本人によると、この苦言の真意は「声優の仕事がない時の穴埋めとして、安易に舞台に立つ者がいるので、そういうことはやめてほしい。舞台に立つ以上は真剣に取り組んでもらいたい」とのことである。

内海賢二とは「昭ちゃん」と「賢坊」と呼び合うほど親交が深かった。その内海が2013年6月に他界し、同年10月に放送される『はじめの一歩』の第3期で内海の持ち役である鴨川会長の声を引き継ぐことになった。飯塚はオファーを受けた際、非常に悩みながらも「賢坊のまねはできませんが、僕なりに葛藤しながらこの役を精いっぱいやらせていただければ」と語っている[3]

かつては「他の役者さんが僕のモノマネをできないってことが自慢」と発言していたが[22]、2022年のインタビューでは自身のものまねタレントが現れてほしいと発言しており、「面白いじゃない? 野沢のマコさん(野沢雅子)みたいに。ハカイダー芸人とか飯塚昭三芸人とか現れないかな?(笑)」とコメントしている[28]
後任

飯塚の降板および死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

後任役名概要作品後任の初担当作品
板取政明ネオ・コルテックス「クラッシュ・バンディクーシリーズ」『クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース
柴田秀勝大門博士『グランブルーファンタジー』2020年12月28日更新以降
銀河万丈ジャック『五福星』フジテレビ版追加収録部分
玄田哲章魔神王『七つの大罪』『七つの大罪 憤怒の審判』
佐藤正治鴨川源二はじめの一歩』『はじめの一歩 FIGHTING SOULS』[29]
梁田清之飯富昌虎『みどりのマキバオー』BD BOX特典映像「終わらない挑戦!!」[30]
間宮康弘稗田八方斎『忍たま乱太郎』第30期第23話
ダリウス14世『PLUTO』エピソード8
宝亀克寿サラー『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』日本テレビ版『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
人造人間8号(ハッチャン)ドラゴンボール』『ドラゴンボール レジェンズ
辻親八パウエル『ダイ・ハード』機内上映版スターチャンネル追加収録[31]

出演

太字はメインキャラクター。
テレビアニメ


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