食肉
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鶏肉 1億2731万トン[22]、豚肉 1億2088万トン[22]、牛肉 7161万トン[22]、羊肉・ヤギ肉 1577万トン[22]、アヒル肉 446万トン[22]、ガチョウ肉 265万トン[22]、狩猟肉(ジビエ)211万トン[22]、馬肉 79万トン[22]、ラクダ肉 55万トン[22]

地域別の生産統計では、2018年の統計で、アジア 1億4371万トン、ヨーロッパ 6385万トン、北アメリカ 5173万トン、南アメリカ 4612万トン、アフリカ 2017万トン、中央アメリカ 889万トン、オセアニア 669万トン[22]

国別の生産統計では、2018年の統計で、中国 8816万トン、アメリカ合衆国 4683万トン、インド 745万トン、イギリス 409万トン[22]
日本国内の生産

日本の国内生産においては上記3種の占有率はさらに高くなり、牛肉・豚肉・鶏肉の三種類の生産量合計は全食肉生産の99.7%にのぼる。日本でもっとも生産量の多い食肉は鶏肉であり、2010年には142万トンが生産された。ついで多いものは豚肉であり、同年の生産量は129万トンだった。3番目に生産量の多いものは牛肉で、51万トンにのぼった。これ以外に日本で統計上有意な食肉生産量のあったものは多い順からウマ、ヒツジ、ヤギ、シチメンチョウの4種があったが、馬肉が6千トンの生産量があったほかはいずれも150トンから数十トンにすぎず、非常に小規模の生産にとどまっている[23]。またこのうち、ウマは九州地方の消費が飛びぬけて高く[24]、ヤギは南西諸島に消費がほぼ限定される[25]ことも特徴となっている。
世界の生産の予測

主要食肉三種の生産量は2018年には豚肉が11994万トン、鶏肉が12030万トン、牛肉が7422万トンとなると予測されており、鶏が豚を抜いて最も多く生産される食肉になると予測されている[26]。1970年から2010年にかけての40年間で、牛肉生産は62.5%、豚肉生産は205%、そして鶏肉生産は545%の増産を示した[27]。どの種類も生産量はかなり増加傾向にあるが、なかでも鶏の生産は飛びぬけて急増する傾向にある。これは、牛や豚に比べ狭い場所で集中的に飼育できるうえ、この2種に比べて個体が小さいため価格が安く頭数を増やしやすいこと、食用鶏であるブロイラーは豚や牛に比べ少ない飼料で大きくなるため効率が良いこと。さらに宗教的背景として、ヒンドゥー教において禁忌とされる牛肉食やイスラム教において禁忌とされる豚肉食とは違い、鶏肉を禁忌とする宗教がほとんど存在しない[28](肉食全体を禁じる宗派を除く)ため、世界中のどの場所にも需要が存在して地域的な偏りが少ないことなどが挙げられる。

食肉生産は先進国においては需要の伸び悩みから生産量も横ばいあるいは減少傾向にあるが、発展途上国においては経済の成長と、それに伴う生活水準の向上によって食肉の消費が急拡大している。そのため食肉生産も急増を続けており、上記の食肉生産の世界的な拡大は発展途上国における生産量の増大をその主因としている。

FAOの2023年のレポートの分析によると食肉の需要は2040年頃までは高中所得国が牽引し増加し、その後2075年頃までは低所得国が牽引し増加すると予想されている。また、その後21世紀の後半では需要の減少がよそうされ、資源や環境の問題から減少の時期は更に早かる可能性もある[29]
消費量
消費統計

一人あたりの年間食肉消費量(2003年)[30]順位国一人当たりの
消費量 (kg)
1 アメリカ合衆国123
2 スペイン121
3 オーストラリア118
オーストリア112
デンマーク111
6 ニュージーランド109
7 キプロス108
8 アイルランド102
9 カナダ98
10 フランス98

一人当たり食肉消費の多い国には北アメリカ西ヨーロッパならびにオセアニアの先進国が名を連ねている。これは所得水準が高く肉をふんだんに食べることができる経済的条件と、肉食を好む食文化、遺伝的な胃腸の能力などの要因がある。こうした国々においては食肉消費量は多いものの、一人当たりの消費量はほぼ上限に達しているため消費量は頭打ちとなっている。一方、新興国においては一人当たり食肉消費量は先進国に比べて少ないが、経済的な成長に合わせ食肉消費量も急増する傾向にある。

日本の食肉消費は2013年には一人当たり30kg[31]であり、他の先進国から比較して4分の1から3分の1程度の消費量しかなく、群を抜いて低いものとなっている(さらに砂糖、果物などの植物性高エネルギー食材の消費も日本は群を抜いて低い)。また、この食肉消費の内訳は、日本人一人当たりで鶏肉12kg、豚肉12kg、牛肉6kgとなっている[31]
宗教圏や文化圏による消費量や生産量の偏り

食肉とは食用にする動物の肉のことを指すが、世界各地においてそれぞれの地域で育まれてきた文化的伝統がある。ある地域で珍重される食肉が他の地域においては全く食べられず、食品としてすら扱われないといったことは珍しいことではない。世界で最も一般的な食肉である牛肉、豚肉、鶏肉ですら、そういった地域差が存在する。こういった差異の中で最も顕著なものは、宗教的タブーによる制限である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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