競技者は全ての種目で競技開始の24時間前までに「演技種目申込用紙」を大会記録本部に提出しなければならず、提出後の変更はできない。予選と決勝の変更は可能である。開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水などの要素を評価し採点する。 全ての演技には、難度に応じて「難易率」が決められており、難しい演技ほど難易率が高い。男子は3.4、女子は3.0以上が高難度の目安となる。難易率は高さによっても違う。 ジャッジは演技全体の印象に基づき、以下の基準で0点から10点までの採点を行う。 英語名得点 (例)難易率2.0の演技の場合 ハイダイビング(英: high diving)。日本ではplatform divingを「高飛込」と訳すことが既に定着しているため、本競技は英語そのままで呼ぶ。 自然環境(断崖絶壁)からの飛び込み
難易率
(例) 107B(前宙返り3回半えび型)の難易率は1mが3.3、3mが3.1、10mが3.0である。
採点方法
個人種目では、審判長1名が演技の審判を、5名または7名の審判員が演技の採点を行う。審判長は採点しない。
個人種目で審判員が7名の場合は、最高点から上位2つと最低点から下位2つを除く残りの3個の採点を合計し、難易率を掛けた値が得点となる。各審判員は、10点を最高得点に0.5点単位で採点する。
シンクロ種目は、審判長1名と、演技(エクスキューション execution)を採点する審判員4名または6名、同調性(シンクロナイゼーション synchronicity)を採点する審判員5名で行われる。審判員が11名の場合は、エクスキューションは向かって左側の選手を採点するE1?E3と右側の選手を採点するE4?E6に内部的に分かれているが、シンクロナイゼーションはS1?S5の全員が両選手の同調性を採点する。そして、E1?E3、E4?E6、S1?S5の最高点と最低点を除く5個の採点の平均点を3倍して難易率を掛けた値が得点となる。
シンクロ種目の制限選択飛びでは演技の難度に依存せず難易率は2.0固定となるが、自由選択飛びは通常通り演技に設定された難易率を適用し、各審判員は10点を最高得点に0.5点単位で採点する。
採点の評価値
最高だ!引くところがないExcellent10点
10点ではないが素晴らしいVery good9.5点?8.5点
よくできているGood8.0点?7.0点
まあまあできているSatisfactory6.5点?5.0点
未完成であるDeficient4.5点?2.5点
ほとんど失敗Unsatisfactory2.0点?0.5点
まったく失敗したものCompletely failed0点
個人種目5名審判員の場合 (5.5 + 5 + 6 + 5.5 + 5) × 2.0(難易率)= 32.00(得点)
個人種目7名審判員の場合 (5.5 + 5 + 5.5 + 5 + 6 + 5.5 + 5) × 2.0(難易率)= 32.00(得点)
シンクロ種目11名審判員の場合 ([E1?E3] 8 + 8.5 + 8.5 + [E4?E6] 7 + 6.5 + 6.5 +[S1?S5] 8.5 + 8.5 + 8 + 8 + 7.5) ÷ 5 × 3 × 2.0(難易率)= 47.40(得点)
ハイダイビング
競技方法や採点は前述の飛込競技をベースにしているが細部で微妙に異なり、世界水泳連盟 (WA) によって飛込競技とは別に競技規則が定められている。最も大きな違いは、ハイダイビングでは必ず足から入水することである。国内の競技規則は2020年現在、制定されていない。
安全対策として入水場所には、ダイバーが3名待機している。FINAでは飛込競技とは別に世界選手権・ワールドカップを実施している。詳細は「ハイダイビング」を参照 明治時代に伝わったといわれる。オリンピックへの出場は1920年アントワープオリンピック男子高飛込に出場した内田正練が最初である。1936年ベルリンオリンピックで男子飛板飛込の柴原恒雄と女子高飛込の大沢礼子の4位が最高で、いまだメダルは獲得できていない。水泳競技の他の競技種目が一般的な競泳プールでも練習可能なのに比べ、飛び込みプールという専用の練習場所が必要なため、選手数・指導者数ともに少なく、普及や選手育成には障害が多い。 新しい競技であるハイダイビングは、2020年現在、国内に練習可能な施設がなく、国内で公式競技会が行われたこともない。日本水泳連盟による国内競技規則も定められていない。海外の競技会に代表選手を派遣したこともなかったが、2018年11月「FINAハイダイビングワールドカップ・アブダビ大会」に荒田恭兵選手が日本人初・アジア人初のハイダイバーとして出場した。2023年に福岡市で開催される予定の第20回世界水泳選手権では、ハイダイビング競技も実施される予定であり、計画取りであれば日本で最初の公式競技会となる。
日本における飛込競技
飛込競技を題材にした作品
ラフ - あだち充の漫画
スプラッシュ!! - コミックバンチに連載されていた漫画作品
永遠の1.8秒 - 成海璃子、星井七瀬主演の単発テレビドラマ
DIVE!! - 森絵都の小説,映画およびアニメ
ダイブトゥーザフューチャー - 関ジャニ∞の新春ドラマスペシャル
参考文献
日本水泳連盟編『水泳コーチ教本』大修館書店 ISBN 4-469-26268-4
杉山茂編『図解 ザ・採点競技―オリンピックが10倍楽しくなる!』青春出版社 ISBN 4-413-006909
関連項目
オリンピック飛込競技
オリンピック飛込競技メダリスト一覧
日本学生選手権水泳競技大会飛込競技
水泳選手一覧
順下
外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、飛込競技に関連するカテゴリがあります。
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