多くの場合、単に風邪と言えば急性上気道炎(普通感冒)を指し、西洋医学あるいは日本の医学で厳密には[7]「かぜ症候群」と呼ばれ、日本でも症状を指す言葉である[8]。俗称として、消化器のウイルス感染によって、嘔吐・下痢・腹痛など、腹部症状と上記全身症を来した状態を、「感冒性胃腸炎」「お腹の風邪」(もしくは胃腸かぜ、一部地方では腸感冒、ガストロ)と呼ぶこともある。
成人は平均して年間2 - 3回の風邪にかかり、児童ではそれ以上である[4]。風邪に対してワクチンはない。最も一般的な予防法は、手洗いの実施、洗っていない手で目・鼻・口を触らない、病人と同じ空間にいないことである[4]。いくつかの根拠は、マスクの使用を支持している[9]。
風邪の直接的な治療法は存在せず、罹患期間を短縮させる方法もないが[1][4]、不快な症状は対症療法で緩和可能であり、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) は治療の助けとなる[10]。病原がウイルスで細菌の二次感染が無い場合は、抗生物質を使用せず[11][12]、総合感冒薬の使用も支持されない[3][13]。 症状は、咳嗽(咳、症例の50 %[2])[1][14]、咽頭痛 (40 %[2])[1]、鼻汁・鼻詰まり[14]など局部症状(カタル症状)、および発熱[14]、倦怠感[14]、頭痛[14]、筋肉痛 (50 %[5]) など。 鼻汁は通常、風邪の初期はさらさらとした水様で、徐々に粘々とした膿性に変化する。 高齢者では、肺炎に至っても発熱は微熱程度のこともある[15]。 抗体を持たない者に風邪ウイルスを鼻投与する、ある実験で、25 %の者がほぼ無症状で終わった例がある。これが無症候性感染/不顕性感染と呼ばれる現象であり、風邪をめぐる未解明の謎の一つである [16] 。 原因の7 - 8割がウイルスである[17]。日本の研究ではかぜ症候群の原因は8 - 9割がウイルスとも言われ、一方で非感染性因子によるものも少数ではあるが挙げられている[7]。
症状
不顕性感染
病原体
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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