風車
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茨城県土浦市付近桜川流域の新治郡桜村新治村筑波郡筑波町大穂町では、1928?29年ごろに、筑波郡谷田部素封家高野新八が台地の開墾田で風車を使用し始め、最盛時の1936年では1000台以上が稼動して1955年頃まで使用された[6]

千葉県房総半島館山市付近の夷隅郡大原町岬町では、1933年頃から使用が開始され、丸山町千倉町では1950年代前半までの最盛時には100台の風車が稼動し、館山市の正木、川崎、湊地区では最盛時には120台が稼動していた記録がある[6]

大阪府堺市[7]では、1928年に 台地の赤畑での水田で補給水を目的として水田と畑地の両方の灌漑に使われ、成績がよかったので石津川沿い、大和川沿いでも使われるようになり、赤畑に10台、石津川沿いに250台、大和川河口で25台、その少し上流で100台程度が1935年から1950年代前半まで使われていた記録が残る[6]
分類
揚力型風車と抗力型風車揚力型垂直軸風車の原理
揚力型風車 - 揚力で主な回転力を得る風車。

抗力型風車 - 抗力で主な回転力を得る風車。

風車の翼(帆)は、揚力型風車では飛行機の翼、抗力型風車では帆船の帆とそれぞれ基本原理が同じである。揚力型風車は高回転・低トルク、抗力型風車は低回転・高トルク。ただし、翼(帆)の枚数を減らせば高回転・低トルク、増やせば低回転・高トルクになる。
水平軸風車と垂直軸風車
水平軸風車 - 風向きに対し、
回転軸平行な風車。

水平軸風車は、変化する風向きに対し平行であり続けなければならないため、方位制御機構が必要になる。小型の風車では方向舵などで受動的に制御するが、大型の風車では動力を使って能動的に制御することもある。なお、水平軸風車を使った風力計は、方位制御機構を利用し、風向も同時に測定することができる。
垂直軸風車 - 風向きに対し、回転軸が垂直な風車。

垂直軸風車(英語版)は、通常、回転軸が地面に対し垂直になるよう設置する。そうすれば常に回転軸に対し直角に風が吹くため、方向制御が必要ない。

揚力型抗力型
水平軸プロペラ風車 / リボン型風車セイルウィング風車 / オランダ型風車 / 多翼型風車 / かざぐるま型風車
垂直軸ダリウス風車※1 / ジャイロミル風車※2サボニウス風車(英語版) / クロスフロー風車 / S型風車 / パドル風車(風杯)

※1:ダリウス風車- 翼に働く遠心力が引っ張り応力として働く形状としたもの。翼ピッチは固定。
※2:ジャイロミル風車(Hダリウス風車、直線ダリウス風車)- 直線翼とすることにより可変ピッチを可能とし、微風でも起動しやすくしたもの。
ギャラリー粉ひき風車の断面図

ギリシャミロス島から日本小豆島に贈られた風車(セイルウィング風車)

風力発電機(プロペラ風車)

風速計(パドル風車)

ハウステンボスミュージアムモーレンの観光用風車

多翼型風車

ジャイロミル風車

ダリウス風車

サボニウス風車

ツイストサボニウス風車



ポンプのように揚水・排水に使われるFlutterと呼ばれる場所も移動可能な小型の風車

ポストミルと呼ばれる12世紀頃に作られるようになった初期の風車。下に架台があり上の風車部を動かして風向きに合わせるようになっている。

Kokerと呼ばれるポストミルの頭を小さくして、下に動力を伝えるようにしたタイプ

塔風車は石造りの塔のようになった風車で、初期は風向きに合わせられず良く吹く方向に合わせる必要があったが、屋根のキャップで風向きに合わせるようになっていった。

塔風車と要塞。側防塔と一体化して使用されたものは Barwindmuhle と呼ばれた。

風車語

風車の羽根の止まる位置で、風車を管理している家族の状況を伝えることがある。この止まる位置による内容は、地域ごとに異なり統一されてない。下記に一例を示す。

休業

一時休止

喜び事



用途

風力原動機 - 回転のエネルギーを利用する

風力発電

機械的エネルギーをそのまま利用する

製粉用(本来のウィンドミル)

揚水灌漑用(ウィンドポンプ)



風速計流量計

マニ車

楽器インドネシア民族楽器ピンジャカン)

回転看板

博物館など

キンデルダイク - オランダにある世界遺産「キンデルダイク=エルスハウトの風車網」が有名

コンスエグラの風車群 スペイン - ドン・キホーテが突撃した風車のモデルとなったものもあり、スペインの重要文化財となっている。

国際風車・水車博物館(英語版) ドイツ

ザーンス博物館(英語版) ザーンセ・スカンス(英語版) オランダ

ムーラン・ルージュ - フランスの首都パリにある「赤い風車」の意味があり目印ともなっているキャバレー

脚注^ 『名画と建造物』、2023年10月12日発行、中野京子、角川書店、P131
^ 『名画と建造物』、2023年10月12日発行、中野京子、角川書店、P131
^ 宮崎正勝『世界を動かしたモノ辞典』日本実業出版社、2002年
^ 『名画と建造物』、2023年10月12日発行、中野京子、角川書店、P131
^ 風車の使用法〔過去?現在〕
^ a b c d e f g日本の風車の発展と利用
^堺市石津の風車

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、風車(ヨーロッパの伝統的な風車)に関連するメディアがあります。ウィキメディア・コモンズには、日本の風車に関連するカテゴリがあります。ウィキメディア・コモンズには、風力発電機(風力タービン)に関連するメディアがあります。


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