顧客ロイヤリティの調査方法の代表的なものとして、NPS(ネット・プロモーター・スコア、英語: Net Promoter Score)というロイヤリティ指標がある[6]。
NPSは、フレッド・ライクヘルド
が著書『顧客ロイヤルティを知る究極の質問(The Ultimate Question: Driving Good Profits and True Growth)』で提唱したもので、ユーザーへの「ブランドXを友人や同僚にすすめる可能性は、どのくらいありますか?」という質問結果を、0から10の11段階で調査する[7][8]。ネットプロモータースコアは、顧客ロイヤリティを判断するには、従来型の顧客満足度調査よりも優れた指標であると評価されている。 点数評価 複数の顧客に対して調査を行い、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで得られる数値が「ネット・プロモーター・スコア (NPS)」と呼ばれ、-100% から 100% の間の数値で表される。 例えば、10人中6人が9点以上なら、推奨者は60%、6点以下が2人いれば批判者は20%なので、NPSは+40となる。NPS調査を行うことで、売り上げや成長率との相関関係がある顧客ロイヤリティを定量的に測ることが可能になり、企業経営から ソーシャルメディア施策の評価まで、数字が様々な形で活用されている。 顧客ロイヤリティ向上の取り組みとして2006年度に資生堂が行った、ビューティーコンサルタントによる顧客の応対満足度評価や、フォルクスワーゲンでの製品調査などが挙げられる[9]。 いずれの場合にも、顧客ロイヤリティを全ての企業活動の基盤であると捉え、製品開発や企業としての透明性の確保、あるいは中長期成長に向けた土台作りにおいて必要なものと認識されている。 派生された言葉として、顧客満足度、推奨者正味比率(NPS、ネット・プロモーター・スコア)などがある。
NPSを用いた顧客ロイヤリティの調査分析
10 - 9 推奨者(Promoter) - ロイヤリティが高い熱心な顧客。自らが継続購入客であるだけでなく、他者へ勧める『伝道師』の役割も担う。
8 - 7 中立者(Passive) - 満足はしているがそれ程熱狂的ではなく、競合他社になびきやすい。
6 - 0批判者(Detractor) - 劣悪な関係を強いられた不満客。放置しておくと悪評を広める恐れがある。
顧客ロイヤリティの効果
その他
導入例
モッズ・ヘア[10]
東京ヴェルディ[11]
ヤマダ電機[12] - 来店時にポイントが獲得可能なスロット
出典^ a b 【ブランド戦略】顧客ロイヤルティとは?顧客を引き付けるマーケティング手法
^ a b c ⇒日立ソリューションズ ベリンダ 顧客ロイヤリティと新マーケティング戦略|顧客ロイヤリティ管理が成長戦略の鍵となる|鍋野 敬一郎
^ 『ロイヤリティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略』P33
^ 『ロイヤリティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略』P34
^ NTTデータ経営研究所 顧客ロイヤリティとマネジメント 第1回 顧客ロイヤリティとマネジメント
^ NPS(ネットプロモータースコア)とは何か?
^ ⇒顧客ロイヤリティを知る究極の質問(フレッド・ライクヘルド) は、NPS(ネットプロモータースコア)を理解するための必読本です。
^ フレッド・ライクヘルド 『ネット・プロモーター経営〈顧客ロイヤリティ指標 NPS〉で「利益ある成長」を実現する』 プレジデント社、2013年、ISBN 4-8334-2033-3
^ ⇒CSR の動向と新たな潮流に関する調査研究報告
^ 『 ⇒顧客ロイヤルティが60%向上!モッズ・ヘアが wizpra NPS を導入し、顧客体験の向上へ』(プレスリリース)株式会社Emotion Tech、2015年4月24日。 ⇒http://entrepedia.jp/companies/A-12750/announcements/766。2017年7月20日閲覧。
^ 『 ⇒wizpraと東京ヴェルディは「wizpra NPS」を活用した顧客ロイヤルティ向上の取り組みを実施』(プレスリリース)株式会社Emotion Tech、2015年1月21日。 ⇒http://entrepedia.jp/companies/A-12750/announcements/660。2017年7月20日閲覧。
^ ⇒ヤマダ電機
参考文献
高見俊介『ロイヤリティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略』(株式会社アイ・エム・ジェイ)ISBN 4-904336-53-4