音楽配信
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パーソナルコンピュータPCオーディオの分野では1990年代後半までに圧縮音源MP3フォーマットが定着[3]。MP3の再生ソフトやCDに記録したMP3を聴くことのできるポータブルプレーヤーが発売されるようになった[3]。当時はインターネットもブロードバンドの普及前でデータ量の軽い音楽ファイルが好まれ、無料のエンコードソフトも豊富だったことから一気に普及した[3]。PCオーディオの音源ファイルの入手方法には音楽CDからのリッピングと楽曲配信サービスからのダウンロードの2つの形態の流れがある[3]
北米市場での普及

画像外部リンク
米国の音楽産業の販売数と売上金額の推移(媒体別)1973年以降(出典:
全米レコード協会(RIAA))
売上金額の推移
2018年の売上金額構成
販売数の推移
2018年の販売数の構成

2000年代以降、Napsterなどのファイル共有ソフトやブロードバンドの普及で世界規模で海賊版問題が急速に拡大した。米国で海賊版全盛の状況に歯止めをかけるのは、全米レコード協会によるP2Pソフトウェアメーカー及び利用者への訴訟攻勢や、2003年に登場したApple Computerが米国で開始したiTunes Music Store(現iTunes Store)であった。

2000年代初頭に発売されたAppleのiPodは使いやすいインターフェイスによって人気を得ていた[3]。iTunes StoreはiPodの管理ソフトのiTunesに楽曲の購入とダウンロードの機能を付加したものである[3]2005年上半期には、世界のレコード業界全体の売り上げのうち6%をデジタル販売が占め、前年の3倍超に急増した[4]

2007年2月、Appleのスティーブ・ジョブズCEO(当時)がレコード会社に対してデジタル著作権管理(DRM)を撤廃するよう呼びかけた。その背景にはコピーコントロールCDを含む音楽複製防止に消費者の嫌悪が広がったこと、Appleが採用するFairPlayが他社の機器・ソフトで利用できず消費者を囲い込んでいることへの批判がある。これを受けてEMIはiTunes Store上でDRMなしの楽曲を配信することを決定し、2007年5月30日よりDRMフリーの楽曲を販売を開始した。
日本市場での動向日本の音楽媒体の生産実績
日本の音楽消費形態は外国に比べて非常に稀である。2018年のCD・DVDの販売比率は日本は約75%であるが、米国はCD・LPなどの物理媒体は約12%で75%がストリーミングであった。アメリカの節の「画像外部リンク」を参照日本の音楽媒体の生産金額のシェア

1999年日本における最初のデジタル著作権管理(DRM)付き音楽配信はノエルが運営する「indiesmusic.com」にて実現された[5][6]。同年、大手レコード会社のソニー・ミュージックエンタテインメントが有料音楽配信を開始[7]。同年、ブイシンクが店頭設置型の音楽ダウンロード販売用端末「ミュージックポッド」(MUSIC POD) の実験を行い[8]、翌2000年から正式にサービス開始[9][10]。2000年は日本において、インターネットによる音楽配信の「元年」といわれたが、同年中には普及に至らなかった。当時はインフラ問題の改善(ダウンロード時間の短縮など)が課題と言われていた[11]

2000年代、日本では直営配信サイト「bitmusic」などパソコンやデジタルオーディオプレーヤーで聞く音楽配信とは別に携帯電話を使った音楽配信が活況を呈するようになった[3]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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