法隆寺金堂本尊銅造釈迦三尊像(623年)が代表作。安居院(飛鳥寺)本尊の釈迦如来坐像(飛鳥大仏)も止利作とされているが、後世の補修が甚だしく、当初の部分は頭部の上半分、左耳、左手の指の一部のみとされていた。しかし、2012年7月に早稲田大学の大橋一章らの研究チームが詳しく調査を行った結果、現存像の大部分は造立当初のものである可能性が高いとの結論を得ている。
その他、法隆寺等には「止利様式」と呼ばれる同系統の仏像が現存する。中国北魏の仏像の様式の影響を受けた、古式の衣文や服制、杏仁形の眼、古式の微笑(アルカイックスマイル)などに止利および止利式の仏像の特色がある。また、止利式の金銅仏の特徴として、銅の厚みが薄く均一に仕上がっており、鋳造の際に中型の固定に使う鉄心を取り去っているなど、他の金銅仏に比べて卓越した技法が見られる[6]。
系譜
父:鞍部多須奈[3]
母:不詳
脚注^ “河合町に生誕伝承「止利仏師」の企画展 古川で研究者ら講演
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