面接
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本籍

保護者、家族及び保証人との続柄、その人の学歴、職業、勤務先、職種、役職、収入

家族の資産、生活環境、宗教と信条、思想

本人の思想、信条、宗教、支持政党、尊敬する人物、短所

なお、面接では当人の自発性や積極性・理解力などが評価の対象となるが、場合によっては集団で一定の場に置き、周囲の者との相互関係を観察するなど、当人が面接を行う側に直接的に帰す態度と平行し、周囲に示す態度なども評価の対象となる場合もある。
就職・転職での面接
新卒採用

民間企業正社員採用のほか、公務員試験[10]教員採用試験においても、ほとんどすべてにおいて面接が行われる(ただし、日雇いの交通量調査など非正規雇用で雇われる場合は電話先着順や書類選考だけということもある。また、サイバーエージェントはエンジニア職を対象にプログラム作成能力のみで採否を決定し、面接を行わない「コード採用」という採用方法を導入している[11]。他にも、年度によっては「じゃんけん」で採否を決める企業も存在した。)。大企業では複数回面接し、最初の段階で採用担当者(人事部)が、最終面接では役員が面接に当たることが多い。中小企業は直接雇用者が一度だけ面接をして決めることもある。特に国家公務員の採用試験では筆記試験合格後官庁訪問をして省庁ごとの数次の面接を受ける必要がある。

面接担当者によっては、応募者・受験者に対して故意に高圧的な態度を取ったり、受験者の嫌がる内容を質問するいわゆる「圧迫面接」を行う場合もある[12]。この手法はプレッシャーや予測できない事態への反応、不条理・理不尽な状況に対してどう対応するか見たい場合に行われる。こうした手法の中には侮辱名誉毀損などに相当するものも多数見受けられ、絶対的に弱い立場の受験者を愚弄するかのような面接手法には批判もあるが、業務に求められる資質を見出すうえで必要だという理由付けから行われる。ただし、これは受験者の受け取り方次第でもある[13]

何人かの受験者と共にグループディスカッションを行い、時事問題などをテーマとして話し合い、その発言や議論の進め方などを見て評価する手法もある。他者との関係をどう構築するかや、テーマへの参加に対する積極性、あるいは他者の意見を汲み取る理解力などが観察される。テーマは採用される業務に関係しない場合もあるが、その多くでは新聞などで情報収集が可能な範疇である。

近年、採用活動において「コミュニケーション能力」の重視を標榜する企業や官公庁も多く、就職試験の際に筆記試験より面接が重視される傾向が強くなっている。1990年代後半以降、大学やハローワークが就職率向上という名目で「面接対策セミナー」、「コミュニケーション能力養成講座」などを学生に行うことも増加した。
経験者採用(中途採用)

経験者採用の場では、職務経歴書と面接が重視される。筆記試験が行われることは比較的少ない(一部の企業では行っている)。というのは、企業が経験者に求めているのは、入社直後からバリバリと実務をこなしてゆくこと、実際に期限内に具体的任務を遂行して企業の収益・利益に貢献すること(例えば営業職ならば実際に売上をあげること)、実行力であり、単なる「言葉による知識」だけでは全然役に立たず、ペーパーテストがあまり意味を持たないことが多いからである。あるいは、言葉レベルの知識に関しても、細分化された専門領域で要求される知識に関しては何らかの資格試験が存在していることも多く、特定の資格を取得していることをもってその分野の知識を修得していることが確認できるためでもある。通常、面接では応募者の過去の実務経験、実績、修得済みのスキル、入社後に実行可能なことなどが問答形式で確認されると同時に、書類だけでは現れにくいオーラルコミュニケーション能力、人格面・性格面も総合的に見極めるということが行われている。
志望動機についての深掘り

就活の面接において、面接官から「あなたのやりたいことは他社でも実現できるのではないですか?」などと志望動機の深掘り質問をされる場合がある。これは自分が語った志望動機では、面接官の求める情報を的確に伝えられなかった可能性が高い。

そのため深掘り質問をされたときにスラスラと回答できなければ、「この子は自己分析・企業研究が足りていないんだな」とマイナスな印象を与えてしまう。

もちろん一発で面接官を納得させられる志望動機を考えられればよいが、一度も経験がない仕事への志望動機を深く語るのは難しいと感じている学生もいる。

調査によれば、雇用可能か否かの分かれ目は情熱だという[14]
面接試験への批判

市川伸一認知心理学者、教育心理学者)は和田秀樹精神科医)との対談において[15]東京大学理科III類の面接試験導入に決して賛成ではない、との自身の考えを明らかにしている。その理由として、「短時間の面接で、そこまで人を見抜くことはできないと思うからです」と言い、「面接対策などは、学校が「面接の心得」くらいのものを渡して一、二度練習するくらいのことで充分だと思っています。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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