国際単位系(SI)国際文書第8版(2006年)(廃版)第4章の表7、表8、表9に掲げられていた単位である。正式にはSIとの併用が認められていないが、SIとの換算数値を明記することにより、使用が許容されていた単位である[5]。
表7 SI単位で表される数値が実験的に求められる非SI単位[6]
SIとの併用が認められている単位 4単位:電子ボルト、ダルトン、統一原子質量単位、天文単位(ただし天文単位は2014年の補遺によって、SI併用単位に格上げされていた[7]。) 自然単位系 4単位:速さの自然単位(真空中の光の速さ)、作用の自然単位(換算プランク定数)、質量の自然単位(電子質量)、時間の自然単位 原子単位系 6単位:電荷の原子単位(電気素量)、質量の原子単位(電子質量)、作用の原子単位(換算プランク定数)、長さの原子単位・ボーア(ボーア半径)、エネルギーの原子単位・ハートリー(ハートリーエネルギー)、時間の原子単位
表8 その他の非SI単位[8] 9単位: バール、水銀柱ミリメートル、オングストローム、海里、バーン、ノット、ネーパ、ベル、デシベル
表9 CGS単位系およびCGSガウス単位系に属する非SI単位[9] 10単位:エルグ、ダイン、ポアズ、ストークス、スチルブ、フォト、ガル、マクスウェル、ガウス、エルステッド 10単位
(注)このうちガル(Gal)については第9版表8の欄外注に掲げられており、やや特別な扱いになっている。
以上の表7、表8、表9の単位のうち、天文単位(ただし2014年の補遺によって既にSI併用単位となっていた[7]。)、ダルトン、電子ボルト、ネーパ、ベル、デシベルの6単位(およびガル)は、第9版(2019年)のSI併用単位に格上げされ、残りの単位は全て第9版からは削除された。 国際文書の1970年の第1版以降、1998年の第7版までの国際文書に掲げられていた単位である[10]。SIと併用できる単位、実験的に得られる単位、CIPMとしては使用を推奨しない単位、使用を避けるべき単位など様々であった。以下の分類では、国際文書の版によって扱いが異なるため、重複がある。 日本の計量法が法定計量単位として認めている非SI単位は次のようになっている。太字になっているものは、SI国際文書の第9版(2019年)が認めるSI併用単位である。 この別表第1は表題が「SI単位に係る計量単位」となっているが、実際には多くの非SI単位が混在している(計量法#SI単位との関係による分類)[11]。以下の非SI単位は、別表第1における列挙の順序である[12]。メートル毎時、グラム毎リットル、毎分、毎時、ワット時、クーロン毎キログラム毎時、レントゲン毎秒のような単位の組み合わせとなっているものはここには掲げていない。 上記の単位のうち、放射能の計量単位である、キュリー、ラド、レントゲン、レムの4単位は、「暫定的使用」する単位として位置づけられており[13]、その性格が特殊である。 別表第2「SI単位のない量の非SI単位」における列挙の順序である[14]。
2006年よりも前に掲げられていた非SI単位
SIと併用できる単位:SI併用単位#SI文書における位置づけの推移を参照。
実験的に得られる単位:SI併用単位#SI文書における位置づけの推移を参照。
暫定的にSIと併用できる単位:海里、ノット、アール、ヘクタール、バール、オングストローム、バーン、ガル、キュリー、レントゲン、ラド、レム
特別の名称を持つCGS単位:エルグ、ダイン、ポアズ、ストークス、ガウス、エルステッド、マクスウェル、スチルブ、フォト、ガル
その他の非SI単位の例:キュリー、レントゲン、ラド、レム、X単位、ステール、γ(磁束密度の単位、=1ナノテスラ (nT) = 10?9 T )、γ(質量の単位、= 1マイクログラム (μg) = 10?9 kg)、ラムダ
法定計量単位である非SI単位
計量法第3条、別表第1関係
質量:トン
時間:分、時
角度:度、分、秒
体積:リットル
圧力:バール
放射能:キュリー 暫定的使用、SI単位はベクレル(Bq)
吸収線量:ラド 暫定的使用、SI単位はグレイ(Gy)
照射線量:レントゲン 暫定的使用、SI単位はクーロン毎キログラム(C/kg)
線量当量:レム 暫定的使用、SI単位はシーベルト(Sv)
計量法第4条、別表第2関係
無効電力:バール(var)(注)バール(bar)とは異なる。
皮相電力:ボルトアンペア(VA)
無効電力量:バール秒、バール時
皮相電力量:ボルトアンペア秒、ボルトアンペア時
電磁波の減衰量、音圧レベル、振動加速度レベル:デシベル
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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