静止軌道は前述のように過密地帯のため、ほぼ全ての衛星は情報を公開して運用されている。しかし、秘密裏に運用されている衛星(と思われる何か)も確認されており(軌道要素まで非公開にされると物理的に存在しないことになり、後から上げられた衛星が衝突する原因になりかねない)、特異なものを以下で述べる。
美星スペースガードセンターが2002年4月4日、2001年末から2002年にかけて、静止軌道の東経121度付近(インドネシアのスラウェシ島トミニ湾上空。日本付近の緯度では台湾・上海・山東半島・遼東半島が同経度である)に長さ50メートル程の何かがあること、それが制御されて軌道を維持していることなどを観測した、と報告した。物体には同センターの観測天体順番号X00639(X000639とも。表記が一定していない)が付けられている。同センターでは、その大きさについてアメリカのシギント軍事衛星計画にそれらしきものがあり、静止軌道に上げられたこと以外は秘密という軍事衛星があることから、それらの一つである可能性を挙げていた[6]。その後の情報公開などから、メンター、ないしその前任のOrionの可能性が高いとみられている。
脚注[脚注の使い方]^ “15.極軌道衛星”
典拠管理データベース: 国立図書館
⇒イスラエル
アメリカ