青海省
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省東北部に中国最大の内陸塩湖青海湖がある。西北部には乾燥したツァイダム盆地が広がる。大陸性高原気候で一日の温度差が激しく、降水量は少ない。北部から東部にかけて甘粛省、南東部は四川省、南部から西部にかけてチベット自治区、西北部は新疆ウイグル自治区と接する。
行政区画

1724年雍正のチベット分割の際に朝がグシ・ハン一族より接収したチベット東部の最北部に「青海」地方が設けられた。その領域は西寧弁事大臣管轄下の青海蒙古四十旗と、チベット系、モンゴル系の諸侯40家からなる青海四十族の所領を合わせた範囲で、青海蒙古四十旗は盟旗制、青海四十族は土司制によって管理された。

世襲の領主に所領を安堵する盟旗制、土司制度は、辛亥革命によって成立した中華民国、また1928年にこの地に制度を敷いた南京国民政府の下でも引き続き維持され、廃止されたのは中華人民共和国政府によってである。

人民政府による行政区画は2014年現在、6自治州、2地級市を管轄している。詳細は下部データボックスを参照。

vシ称中国語表記?音面積
(Km2)人口
(2020年[1])政府所在地
青海省の行政区画
西寧市海東市海北チベット族
自治州
黄南チベット族
自治州
海南チベット族
自治州
ゴロク・チベット族
自治州
玉樹チベット族自治州海西モンゴル族チベット族自治州(海西州飛地)
? 地級市 ?
1西寧市西?市X?ning Shi7424.112,467,965城中区
2海東市海?市H?id?ng Shi13043.991,358,471楽都区
? 自治州 ?
3海西モンゴル族チベット族自治州海西蒙古族藏族自治州H?ix? M?ngg?zu Zangzu Zizhizh?u300854.480,468,216デリンハ市
4海北チベット族自治州海北藏族自治州H?ib?i Zangzu Zizhizh?u33349.990,265,322海晏県
5海南チベット族自治州海南藏族自治州H?inan Zangzu Zizhizh?u43377.110,446,996共和県
6黄南チベット族自治州黄南藏族自治州Huangnan Zangzu Zizhizh?u17908.890,276,215同仁市
7玉樹チベット族自治州玉?藏族自治州Yushu Zangzu Zizhizh?u197953.700,425,199玉樹市
8ゴロク・チベット族自治州果洛藏族自治州Gu?luo Zangzu Zizhizh?u76442.380,215,573瑪沁県

民族とその分布

民族分布の特徴としては、農耕の適地や各種工業の盛んな東北部の一部地区において顕著な多様性が見られる一方、人口の希薄な、残る大部分の地域においては遊牧を生業とするチベット人とモンゴル人の天地である。その為、青海は中国の5大牧畜地区のひとつに数えられている。

西寧市と付属の諸県、海東市にかけての東北部は、古来より諸民族が居住・往来し、興亡した河西回廊の一部分で、漢族回族を始めとする様々な民族が分布している。省面積の7割近くを占める、省の中央部、北部、西部、南部は、かつての「青海蒙古三十旗」の遊牧地、あるいは青海四十族の居住地域で、これらの地域の大部分では住民のほとんどが青海蒙古三十旗や青海四十族の末裔である。ただし中華人民共和国成立後、中央部に鉱山都市ゴルムド(ガルムー、格爾木)が開かれたことで、民族の分布比は大きく変化しつつある。

遊牧地域に居住する民族は主として以下の2種類である。

チベット族 - 吐谷渾吐蕃時代に派遣されてきた駐屯軍の末裔。モンゴル人の末裔の一部とともにチベット族として「民族識別」され、人口106.4万人で全省人口の20.9%を占める。主として玉樹、果洛、海南、黄南、海北の藏族自治州及び海西蒙古族藏族自治州に分布し、西寧市や、同市所轄の大通県、海東地区などにも住居する。チベット語アムド方言を話す。タングートとも呼ばれる。

モンゴル族 - 青海省内でモンゴル族として「民族識別」されたのは、大部分が17世紀にグシ・ハンに率いられてこの地に移住してきた青海蒙古の末裔である。人口は8.5万人。その他青海四十族とまとめ称され、現在チベット族として識別されている部族の一部には、モンゴル帝国期、もしくはダヤン・ハーンの時期にこの地に移住してきたモンゴル系集団が含まれている。

この省の東北部に居住する諸民族のうち、主なものは以下の通り。

漢族 - 省都西寧市とゴルムド市に集中する。青海省最大の民族集団である。

回族 - 人口74万人で全省人口の14.52%を占める。化隆、門源回族自治県と民和、大通回族土族自治県、西寧市湟中区、祁連県などに分布する。都市部の回族は商業を得意とし、牛羊肉の販売や皮毛加工、飲食業に従事する。青海における回族先民の活動は唐、宋時期まで遡るが、多数の回族が青海に移住してきたのは代である。回族は漢語を話すが、一部地区ではチベット語を話す者もいる。

土族 - 人口19万人。モンゴル系。吐谷渾の末裔といわれる。

サラール族(撒拉族)- 人口9万人。テュルク系

教育

青海大学


青海師範大学

青海民族大学

経済

2004年の全省生産総額は対前年比17.2%増の455億人民元であった。もともと毛沢東時代に対ソ連戦争に備えて、軍事工業が内陸の青海に配置されていたが、2000年以来、国務院の西部大開発計画によって工業化が進展している。しかし、少数民族の農牧民の収入は依然として低い水準にある。2006年7月1日ゴルムドラサを結ぶ青蔵鉄道が開通した。
歴代指導者 2000年以降
歴代省委書記

白恩培(1999年6月?2001年10月)

蘇栄(zh)(2001年10月?2003年8月)

趙楽際(2003年8月?2007年3月)

強衛(zh)(2007年3月?2013年3月)

駱恵寧(zh)(2013年3月?2016年6月)

王国生(zh)(2016年6月?2018年3月)

王建軍(2018年3月?)

歴代省長

趙楽際(1999年8月?2000年1月、代理省長)

趙楽際(2000年1月?2003年10月)

楊伝堂(zh)(2003年10月?2004年1月、代理省長)

楊伝堂(zh)(2004年1月?2004年12月)

宋秀岩(2004年12月?2005年1月、代理省長):女性

宋秀岩(2005年1月?2010年1月):女性

駱恵寧(zh)(2010年1月?2013年3月)

?鵬(2013年3月?2016年12月)

王建軍(2016年12月?2017年1月)

王建軍(2017年1月?2018年8月)

劉寧(2018年8月?2020年7月)

信長星(2020年8月?)

脚注[脚注の使い方]
出典^ a b “ ⇒Q?ngh?i/Prefectures, Cities, Districts and Counties”. Citypopulation (2022年11月14日). 2023年8月23日閲覧。
^ “ ⇒Statistical Communique of Qinghai Province on the 2017 National Economic and Social Development” (中国語). Statistical Bureau of Qinghai Province (2018年2月27日). 2018年6月22日閲覧。

関連項目

チベットの領域に関する認識と主張


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