秋田県にまたがる世界遺産白神山地を有するほか、景勝地十和田湖をはじめ八甲田山、岩木山、下北半島の仏ヶ浦などの自然環境が数多く残されている。青森県の中央部には奥羽山脈が縦走し、西側の津軽地方と東側の南部地方(三八地方・上北地方・下北地方)ではそれぞれ異なる歴史や気候、文化、風土を持つ。
青森県は全国有数の農業産出県であり、食料自給率はカロリーベースで118%である[3]。主要な出荷品目はリンゴ、ナガイモ、ニンニクが全国一の生産量である。漁業においても全国有数の水揚高である八戸漁港があり、サバ、イカが国内一の水揚げで、全国に出荷されている。
県南部では国策で建設された八戸臨海工業地帯があり、火力発電所、製紙工場、電気機器工場、造船所およびその関連産業が立地する。下北半島ではむつ小川原湖周辺(六ヶ所村)から東部(むつ市)、北部(大間町)にかけて国策事業である原子力関連施設が点在する(建設中や未稼働の施設を含む)。核燃料サイクル施設を運営・建設する日本原燃は県内主要企業でもある。このほか、国際協力で核融合を研究するITER関連施設、原子力発電所が立地する。他に県内には国内で最大級の風力発電施設がある。
交通インフラストラクチャーとしては県内には青森空港と三沢空港があり、東北新幹線が新青森駅から東京駅まで最短2時間59分で結び、北海道新幹線が青函トンネルにより北海道と結ぶ。在来線は青い森鉄道線、弘南鉄道(弘南線・大鰐線)、津軽鉄道線、JR奥羽本線などがある。主要道路は東北縦貫自動車道弘前線および八戸線(八戸自動車道)、国道4号が日本橋と青森市を終点にして通る。国道7号が新潟市と青森市を結ぶ。また青森港、八戸港から北海道と結ぶカーフェリーが、八戸港から国際コンテナ航路が就航している。
祭りは青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつり、黒石ねぷた祭り、五所川原立佞武多、八戸三社大祭などが有名である。県内では縄文時代の遺跡が数多く出土し、三内丸山遺跡(青森市)や二ツ森貝塚、是川遺跡(八戸市)などで住居跡や土器および土偶が発見されている。
県では2005年から2008年までの平均の社会減数が9,263人の転出超過で[4] 高校卒業時に約5600人が転出[5][注釈 3][注釈 4]、大学卒業時の転出は2270人である[注釈 5]。20歳から24歳の転出理由の60.7%は他県への就職を理由としている[6]。青森県は2004年に青森県若年者就職支援センター(ジョブカフェあおもり)を設置し、高校生から40歳までを対象として、青森、八戸、弘前、むつで就労支援を実施している[7]。 明治4年(1871年)9月に弘前町から青森町に県庁が移設された際に、県庁所在地となった青森町の地名がそのまま県名に採用されたものである。「青森」という地名は、江戸時代前期の寛永元年(1624年)に弘前藩が現在の青森市の場所に港町の建設を始めた時に名付けられたもので、現在の青森市本町付近に海上からの目印になる「青い森」(現在は消失)があったことが由来とされている[8]。この場合の「青」は緑#緑をさす「青」を参照。 県中央部の陸奥湾を東側の下北半島と西側の津軽半島が取り囲む県の形は、県章にそのまま図案化されており、その特徴的な形や本州最北端の位置関係から、全国的な認知度は高い。小・中学生を対象とした調査では、北海道・沖縄県に青森県を含めた3道県が、他の都府県に比べ突出した認知度を有する結果となっている[9][10]。
名称
地理2003年5月1日、地球観測衛星テラ搭載のMODISセンサにより撮影。冬の岩木山と津軽平野(2021年1月)
地形
半島
津軽半島
下北半島
夏泊半島
山脈、山地
奥羽山脈
津軽山地
白神山地
恐山山地
階上岳
名久井岳
恐山
四角岳
櫛ヶ峯
乗鞍岳
白神岳
平野、台地
津軽平野
青森平野
田名部平野
上北平野
三本木原台地
河川
奥入瀬川
岩木川
赤石川
馬淵川
高瀬川
田名部川
新井田川
湖沼
十和田湖(十和田火山山頂部のカルデラ湖)
小川原湖
十三湖
宇曽利湖
鷹架沼
津軽富士見湖(廻堰大溜池)
十二湖
田面木沼
岬、崎
竜飛崎
大間崎
尻屋崎
黄金崎(艫作崎)
大戸瀬崎
鳥居崎
夏泊崎
高野崎
小泊岬
牛ノ首岬
島
弁天島
久六島
鯛島
茂浦島