青い花_(漫画)
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江の島沿線にある、偏差値の高いハイレベルな進学校。制服はブレザー。アニメでの最寄駅は藤が谷駅。
藤が谷駅
江ノ島電鉄線鎌倉高校前駅七里ヶ浜駅の間に設定された。かつて実在した旧藤ヶ谷駅とは異なる。駅のそばに松岡女子高等学校が、坂を上った先に藤が谷女学院がある。アニメで新たに設定された駅である。ふみとあきらの通学路は、JR横須賀線北鎌倉から鎌倉へ、乗り換えて江ノ島電鉄線江ノ電鎌倉から藤が谷へ。漫画では学校の最寄駅が明示されておらず、アニメにて藤が谷駅が設定された。
青い花
多義語である。作中に青い花が出てこないのにタイトルが『青い花』となっている、という作風をしている。
作品タイトル。ノヴァーリスの未完の小説に由来する。原題は『ハインリヒ・フォン・オフターディンゲン』という、主人公の名前 (de:Heinrich von Ofterdingen) であり、「青い花」は邦題。

ふみがあきらを「青い花」と喩えるシーンが、#7、1巻のラストにある。このフレーズは終盤でリフレインする。描かれるのは、大小二輪の花。

このときに描かれている青い花が、テレビアニメのオープニングで「クリスタルの花」として出ている。演出を手掛けた幾原邦彦によると、「この世には存在しない花、二人の心の中にある花」という、あえてCG・作り物としての表現であり、具体的な花の種とは異なるものだという。[8]

具体的な草花にはしない、という方針。『青い花公式読本』の用語辞典でも、青や紫の花は数多くある、例:紫陽花ラベンダースミレカンパニュラなど、と解説され、加えて特に勿忘草であると言われる(後述)。だがそれらもあくまで一例。他にもアニメではカラー表現ゆえ顕著で、藤が谷のも青紫の花である。また演劇祭で、各務先生が恭己に渡して感涙させたのが暖色系の花束で、対比的にふみが恭己に渡せなかったのは青い花束であった。

勿忘草(わすれなぐさ)。『青い花公式読本』の用語辞典でも、勿忘草のイメージと解説される。語源は、ドイツの伝承で、恋人のために花を摘もうとして川に落ちた騎士の遺言にちなみ(ワスレナグサ#語源にまつわる伝説)、Vergissmeinnicht (de:Vergissmeinnicht) (独)→ forget-me-not(英)→わすれなぐさ(日)。花言葉は「真実の友情」「誠の愛」。そしてアニメの最終話は独自に完結している。先述のように、青い花は具体的な草花にしないという方針であるが、なお独自の答えを出したのがアニメ最終話である。2の花とフレーズを、アニメでは使わずに青い花とふみの心情を表現する。オープニングはふみとあきらの内面、本編はリアルという対比のため、オープニングと本編で青い花が異なる。

登場人物
主要人物
万城目 ふみ(まんじょうめ ふみ)
- 高部あい[9]本作の主人公。身長171センチメートル。ニックネームはふみちゃん。長身の美少女で、眼鏡をかけている。性格はおとなしく、泣き虫で悩みがちである。松岡女子高校入学を機にかつて住んでいた鎌倉に戻ってきたところ、幼馴染のあーちゃんと再会する。高校の先輩である杉本恭己と付き合い始めるも数カ月で破局する。付き合い始めたころ、あきらに「杉本先輩が好き・あーちゃんに嫌われたくない・気持ち悪いなんて思わないで」と己の複雑な心境を吐露した。10年前の初恋の相手があーちゃんであったことを思い出し、あーちゃんを好きという想いが募るようになる。その後、あきらに好きという気持ちを伝えて晴れて恋人同士になる。ふみちゃんはあーちゃんを性愛で愛している。だから「あーちゃんの方は違うよね」というジレンマに思い悩む。あーちゃんの想いが自分と異なっても、あーちゃんに別れを告げられても、それでもあーちゃんを愛している。文芸部所属。2年時に部員不足に悩む演劇部に移籍する。クラスメイト:1年=本厚木洋子、茂木美和、安田美沙子、2年=本厚木洋子、安田美沙子、3年=3人と別。
奥平 あきら(おくだいら あきら)
声 - 儀武ゆう子[9]本作のもう1人の主人公。身長154センチメートル。ニックネームはあーちゃん。藤が谷高等部に外部から入学。ふみの幼馴染で親友。幼少時はふみよりも少し背が高かったが、現在は同年代の女の子の中でも飛び抜けて小柄である。抜けているところもあるがわりとしっかり者で、落ち込みやすいふみの相談相手になっている。自分の恋愛に鈍い、というか恋を知らない。最初はふみと恭己の恋を応援しており、破局した際には恭己の身勝手さに怒りを示した。2年になったころからふみを意識するようになり、演劇祭を前に告白を受ける。夏休みのお泊り会で、ふみに返答して付き合うことを決める。あーちゃんの好きとふみちゃんの好きが違うのではないか、ということを察してはいた。3年時の秋に、恋を知らないあーちゃんが恋に恋していただけと自覚してしまい、ふみちゃんをふる。時間をかけて、己の想いを恋と目覚める。演劇部所属。2年時の演劇祭『鹿鳴館』では大徳寺顕子を演じる。3年時には部長。クラスメイト:1年=井汲京子(同演劇部)、2年=上田良子、3年=描写無。アニメでは、10年前のあーちゃんはふみちゃんとの想い出として、スケッチブックにあーちゃんとふみちゃんと青い花が描かれ、また青い花を押し花にしてアルバムに仕舞っていた。ふみちゃんはほとんど忘れていたが、とても大切なことを思い出して、アニメは完結する。恋の傍観者から当事者に変わる。本作品『青い花』は、あーちゃんの目覚めの話であり、頻出する「あーちゃん起きなさい」というセリフで暗示されている[10]。「あきら」の名は、担当編集(後の掲載紙編集長)である上村晶からとられた。志村と上村のやり取りから「あーちゃんはすぐ泣くんだから」というセリフが生まれ、ふみとあきらの性格が逆になって連載が始まり、作中で象徴的なセリフである「ふみちゃんはすぐ泣くんだから」というセリフへと繋がったという[11]
井汲 京子(いくみ きょうこ)
声 - 堀江由衣[9]身長158センチメートル。藤が谷生徒。あきらの1年時の同級生。演劇部所属(2年時主演、3年時副部長)。同年代より大人びた容姿をした美少女。1年時にあきらと友人となる。杉本和佐から絵を教わる。ふみとは、間にあきらや恭己を挟んだ独特の距離感がある。澤乃井康が許嫁になっているが、あまりその気がない。藤が谷中等部のころから恭己が好きで、直球で想いをぶつけるも、報われない恋に思い悩む。家庭に事情を抱え、暗い陰がある。髪型はボーイッシュなショートカット。下級生の女子からラブレターが届くほどモテるが、これは憧れの恭己模倣の余波である。2年時の演劇祭『鹿鳴館』では主演、影山伯爵夫人朝子を演じる。本シーンでは、戯曲の内容と京子の置かれた状況がオーバーラップする。整理すると、中学時代に家庭の問題に押し潰されかけ、康ともこじれかけたときに、恭己に出会い憧れるようになった。最終的には困難を乗り越えて康と結ばれる。アニメでは家庭の事情関係の描写が伏せられ、全く描かれていない。
杉本 恭己(すぎもと やすこ)
声 - 石松千恵美[9]身長173センチメートル。
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