青い目の人形
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^ 寄贈された人形の個数は資料により異なる。本記事にある12,739体は渋沢史料館提供の『青い目の人形にはじまる人形交流展(横浜人形の家・刊)』に記載された数であり、 ⇒American Blue-eyed Dolls Locations には12,294体、"Dolls of Friendship"(1930年刊)にはアメリカ各地より贈り出されたのが11,276体(武田・1985年 pp.233?238)、『渋沢栄一伝記資料第38巻』には13,357体(破損6)と記されている。この他、個人篤志家からの157体や各州代表人形も贈られている[1]。出典:親善人形の会ニュース第190号(SWFファイル) 2015年6月6日閲覧。又、後述の参考資料の"WELCOME TO THE AMERICAN DOLL MESSENGERS"によると、世界児童親善会から贈られた12,739体のうち諸事情により不適当となった704体を除き、日本側が受け取った人形の数は12,035体であり、そのうち破損した62体を除いた11,973体が分別され、10,761体が日本国内の学校や幼稚園などへ寄贈された。他の1,212体は文部省のストックとして保管され、外地の分を含めて分配された他、修繕した62体を含めたものが国内の学校などへ追加配分された(長嶺 pp.256・257)。こうした「青い目の人形」が贈られた体数は文献によりまちまちであるため、本記事では広く用いられている冒頭の出典の12,739体のケースを適用する。
^ アラスカハワイは当時は含まれていない。それぞれ1959年に州に昇格。
^ ギューリックの意図では子供たち一人一人に人形が配られることを望んでいたのに対し、全米から集められた人形が相対的に少なかったことから学校単位で配られることにより、児童全員に人形を紹介してもらうことで本来の目的を果たそうとしたのだろう[13]
^ 雛祭りが女の子のお祭りという性質上、旧制中学校には贈られず、高等女学校にも配布されたと思われる。
^ もっとも、当時の人形に対する処分が実際に対米政策として、軍の命令や文部省の通達によるものだったのかは、今となっては確証がない[23]
^ 「ママー」の機能は、童謡『青い眼の人形』でも歌われているように、日本に送られながらホームシックになり、故郷にいる母親を想う一方で、日本の児童たちに母親代わりに可愛がってもらう意図があると思われる。
^みやぎ青い目の人形を調査する会ニュース No.11 2002.12.20 によれば、「青い目の人形」の表現は特定の人種や身体的特徴を指す場合があるため、ギューリックも現在の3世に至るまで「青い目の人形」とは呼んでいない。実際、大半は白人の人形が贈られているが、中には黒人( ⇒愛知県田原中央小学校(青い目の人形HP))やアメリカ原住民[1]の人形が贈られたケースもある。これは、日本からの答礼人形を一部で「黒い目の人形」と呼ぶことに関しても同様といえる。
^ 「青い眼の人形」が流行した当時も、人形の歓送時の式典で歌われた「人形を迎える歌」「人形を送る歌」を始め、「青い目の人形」のブームにあやかって多くの楽曲やレコードが発表されたが、童謡の方の印象が大きかったせいか、多くは戦中までに忘れ去られてしまった。
^ 是沢 pp.75?76によると、ゴムやセルロイドは輸送中の劣化や破損の恐れが高いため、コンポジション・ドールの方が壊れにくい素材として採用された経緯がある。要するに、消耗の著しい玩具として輸入される人形とは異なり、友情人形は友好の証として長く愛されることを前提としたため丈夫な素材が求められていたのである。
^ ビスクドールには次のケースが考えられる。(1)第一次世界大戦後、ドイツの敗戦によりヨーロッパから職人がアメリカへ移住して製作された人形や、日本から輸出されたものの逆輸入、ヨーロッパから持ち込まれた個人所有のアンティックドールのようなもの (2)ヨーロッパで製作されたビスクのヘッドを輸入してアメリカで胴体や衣装などをこしらえた人形。[35]
^ コピーの人形のため、当然正規のパスポートは持っておらず、また友情人形にある目の開閉や「ママー」と泣く機能も付いていない(逆に加藤の著書にて友情人形の機能を備えたものも販売されていたという証言もある。おそらくメーカー仕様の人形を元に国内で拵えたものか、予め人形の身なりで独自に輸入したもの(あるいは舶来の土産物として持ち込んだ)と思われる)。
^ 前述の冊子には人形が10万体以上寄贈されることを望んでいたため(実際はその1/10程度が贈られた)、それを見込んだ数字と思われる。
^ "Uncle Sam"は頭文字が"U.S."であることから、アメリカ合衆国政府や一般的なアメリカ人を指す言葉でもある。
^ こうした時代背景から、児童の人形に対しての扱いも時勢により変化が見られ、平和や友情を携えて迎え入れられたはずの「青い目の人形」も、日米開戦時には当時の新聞記事にも見られるような「仮面の親善使」とか「敵国のスパイ」として憎しみの対象になったと思われる。
^ 戦前の日本の学校や幼稚園はほとんどが木造で災害に対して脆弱な造りだったことから、これらが起因して人形が失われたケースが戦時中同様に多かったのかもしれない。
^ 盗難に遭った人形はいずれも年代物のビスクドールだったため、希少価値があるものとしてマニアに目を付けられていた。
^ 当時は不景気で普段は小遣いがほとんどなく、祭りの日に一銭で二個の饅頭が買える状況であったほどの欠食児童がいた有様だった。
^ 実際は「青い目の人形」の数に相当するプレゼントを贈る動きもあった。朝日新聞 昭和2年3月11日号『日本のお人形五十萬個をアメリカから注文し來る 製造地の埼玉鴻ノ巣町大喜び 念入りに作って四月中旬発送』には、埼玉県鴻巣市に4月中旬発送を目指して50万体以上の人形の受注があったほか、武田・1985年 p.27によると、ギューリックの方からも友情人形に対するお礼の手紙類とは別に、児童の絵画を納めたアルバムや、「友情袋」と称した小物の詰め合わせなどを贈るアイデアも出されていた。
^ 胡粉を塗り付けた人形の肌はアメリカで歓迎を受けた際、頬ずりやキスといった現地でのスキンシップの風習で傷んだこともあり、日本人形の仕上げに関する改良の起因にもなったといわれている[58]。同様に手先の可愛らしさから、握手の連続で手垢によって黒光りしたものもある[59]
^ 「青い目の人形」と同様に寄贈のメッセージや身分証明が書かれている。例:「ミス大日本」Name:Miss Hideko Yamato Eyes(colour):Black Hair(colour):Black Nose:Medium Mouth:Small Place of birth:Japan(ドラマ『青い目をしたお人形は』より。)。なお、パスポートは着物の袂に入れただけだったため、紛失してしまい、人形の名前が認識できないケースも多かった[64]
^ 富士山三保子さん - すたっふどらいふblog 2016年6月25日閲覧。なお、煎茶道具等は紛失したため、2016年の里帰りの際に新調されたとのこと。煎茶道具は静岡県茶業組合より他の答礼人形にも寄付され、ミス岩手、ミス香川などの所持品としても現存する。
^ 鉄道での人形搬送は高額のためや輸送中の破損のおそれがあったことから17体までとした[70]
^ 友情人形と同じように学校単位で人形が配られず、各都市で歓迎を受けたうえで博物館などに寄贈される理由としては、多くのアメリカ人に日本の文化を知ってもらいたいという意図があったからである。[13]
^ 原典:『岩手日報』昭和2年3月30日付。但し誤りも一部あって、下閉伊郡(『岩手毎日新聞』昭和2年4月5日記載。)が抜けている。また、現存する人形の中にはリストにない学校も含まれている。
^ 是沢 巻中グラビア。朝日新聞 昭和2年3月17日号『皆さんこんちは きのふ箱から出た 青い眼のミス・アメリカ』によると、「これはニューヨークの”メリホレント コンミネア チャーチ”[229]からだしたもので最初の名は『アンナ・シェー』嬢といひ、その所持してゐる旅行免状(※現存せず)第三千二百九十七號には身長一尺二寸(約36cm)、眼は青く、髪は黄金色で鼻は大きく口は小さい(以下略)」とある。
^ 武田・1985年 巻頭口絵p.2には東京博物館展示の「人形の家」の写真(国立科学博物館所蔵)に「ミス・カリフォルニア」と思われる人形が写っている。参考URL: ⇒Doll House - Friendship Dolls
^ パスポートは紛失しているため確証はないが、日本に来た当時は、Jennifer[283](ジェニファー)として歓迎されていたと思われ、呼びづらいせいか訛って今の名前Ginella[284]になったのだろう。
^ 本来は寄贈者の名前にちなみ、「アン・マジュリー」と呼ぶのが正しいが、埼玉県越谷市立大沢小学校の「ワーテラ・ヘズ」の例にあるように、映画などで慣れ親しんだ名称で通っている。
^ 杉村 p.19 ※注:本文中の原典の『満州日日新聞』の1927年5月10日号は人形の写真の記載であり、記事の方は5月7日号のものである。
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