霧島連山
[Wikipedia|▼Menu]
ホオジロアオゲラシカ等の野生動物が生息しており、国指定霧島鳥獣保護区(大規模生息地)に指定されている(面積11,364 ha、うち特別保護地区1,884 ha)。多様な生物が見られる貴重な場所として森林生物遺伝資源保存林にも指定されている。一方で、野生のシカが増えすぎ樹皮を食べられて立ち枯れする樹木も出るなど問題となっており[16]、観光客が餌付けをしないよう呼びかけが行われている。

湖沼が多いため水鳥が多く見られる。最も多い種はマガモカルガモであり、ヒヨドリアトリも多い。ヒヨドリは春と秋に多く見られることから渡りの中継地になっていると考えられている[17]
歴史.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}三国名勝図会『霧島山』

下船場古代においては天孫降臨説話の舞台とされ、高千穂峰の山頂には天孫降臨に際して逆さに突きたてたという天の逆鉾が立てられている。「霧島」が最初に文献に登場するのは837年(承和4年)8月の続日本紀であり、諸県郡の霧島岑神社を官社とする旨が書かれている。

「霧島」の語源はこの地を遠望すると、韓国岳をはじめとする霧島連山が、霧の海に浮かぶ島のように見えることからという説。また、建国神話の舞台、高千穂峰に天孫降臨があったとき、霧が深く、物の姿がわからなかったため、神に祈り、高天原(たかまがはら)から持参した稲穂をまいたところ、たちまち霧が晴れたという故事からきたという説もある[18]。他に、イザナギカグツチを斬った故事にちなんで「切り嶼(きりしま)」と名付けられたとする説や、火山活動による噴煙を霧に見立てたとする説などがある[19]

古代から山岳信仰の対象となっており、中世においては修験道の霊山であった。10世紀中頃に性空が修行に訪れ、山中の様々な場所に分散していた信仰を天台修験の体系としてまとめ、霧島六社権現として整備した。軍神であるヤマトタケルを祀っていたことから、南北朝時代に勢力を伸ばした島津氏に信仰され、九州南部各地に霧島神社が建てられた[20]

近世に入って1714年(正徳4年)に霧島山南西部で硫黄谷温泉(霧島温泉郷)が発見され温泉保養地として知られるようになった。1866年には坂本龍馬おりょう夫婦が新婚旅行に訪れている。1929年(昭和4年)には林田熊一が林田温泉を開発し、1934年3月16日に日本で最初の国立公園(霧島国立公園)に指定された。1950年代後半になると、えびの高原や高千穂河原が登山拠点として整備され多くの登山者が訪れるようになった。
伝説

霧島山山中に仙人の住む仙境があるという伝説がある。また、特に霧島神宮周辺に見られる神秘的な現象は霧島の七不思議と呼ばれている[21]
霧島の七不思議
蒔かずの種
山中で種を蒔かないのに
陸稲が生えることがある。これは天孫降臨の際に高天原からもたらされた種によるものとされている。
文字岩
霧島神宮の西方に体積10立方メートルの大岩があり、10センチメートル程度の隙間がある。手を入れることの難しい狭い隙間であるにもかかわらず内側に梵字が彫られている。
亀石
霧島神宮の旧参道に亀に似た石がある。
風穴
霧島神宮の旧参道に風が吹き出す岩穴がある。
御手洗川(みたらしがわ)
冬期には涸れ、5月頃から大量の水がわき出す川。天孫降臨の際に高天原からもたらされた真名井の水が含まれているといわれている。
両度川
6月頃から9月頃までの間のみ流れる川。数日の間隔を置いて2度流れることから両度川と呼ばれる。
夜中の神楽
霧島神宮が現在の場所に遷宮された時、深夜に聞こえるはずのない神楽の音を多くの人が聞いたといわれる。
山岳・湖沼・観光地の一覧

名称標高備考
栗野岳1,094 m霧島山の西端にある古い火山群
飯盛山846 m
蝦野岳(えびの岳)1,292 m白鳥山の上に生じた側火山
白鳥山1,363 m
えびの高原1,200 m蝦野岳、白鳥山、韓国岳に囲まれた高原。
白紫池1,272 m白鳥山の火口湖。近年まで天然スケートリンクだった。
六観音御池1,198 mマール
不動池1,228 m濃い青色を呈する火口湖。
甑岳1,301 m山頂部に平坦な湿原、山腹に針葉樹林を抱える火山。
韓国岳1,700 m霧島山の最高峰。
硫黄山1,317 m>[注 3]1768年(明和5年)の噴火によって形成された。かつて硫黄の鉱山があった。
大浪池1,412 m(山の標高)
1,239 m(水面の標高)4万年前以前に活動した古い火口の跡。
霧島温泉郷霧島山の南側斜面に散在する温泉群の総称。
琵琶池 
夷守岳1,344 m生駒富士とも呼ばれる秀峰。
大幡池1,230 m マール。
大幡山1,353 m


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:66 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef