1880年代中頃以降、カーボンフィラメントに代わる新しい材料の開発が行われるようになった[1]。
1897年、ドイツのヴァルター・ネルンスト(Hermann Walther Nernst)が金属酸化物のジルコニアとイットリアで作られた発光体を利用したネルンスト電球を発明した[1]。
1898年にはオーストリアのカール・ヴェルスバッハ(Von Welsbach)がオスミウムを利用した最初の実用的な金属フィラメント電球であるオスミウム電球を発明した[1]。また、1903年にはドイツのボルトン(W.Von Bolton)がタンタルを利用した金属フィラメント電球のタンタル電球を発明した[1]。
アメリカでは1904年にGEのホイットニー(W.R. Whitney)がカーボンフィラメントの不純物を高温で除去したGEM(General Electric Metalized)フィラメントを開発し、ゼム(GEM)電球として主にアメリカで販売された[1]。
フィラメントに理想の金属とされたのが融点が金属中最も高いタングステンで、1887年頃から検討されていたが成功しなかった[1]。1904年にオーストリアのアレクサンダー・ユスト(Alexander Just) とフランツ・ハナマン(Franz Hanaman)が押線タングステンフィラメント(Pressed Tungsten Filament)を発明し、1906年以降商品化され、1907年にGEが特許権を購入した[1]。
出典^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 石ア有義. “白熱電球の技術の系統化調査