電気モーター
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永久磁石同期電動機

無整流子電動機


ヒステリシス同期電動機

電磁石同期電動機

リラクタンスモータ


ステッピングモーター

その他の分類

交流電動機 - 交流を入力とする電動機

誘導電動機

三相誘導電動機

かご形三相誘導電動機

巻線形三相誘導電動機


単相誘導電動機


同期電動機

永久磁石同期電動機

ヒステリシス同期電動機

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交流整流子電動機


直流電動機 - 直流を入力とする電動機

直流整流子電動機

永久磁石界磁形整流子電動機

電磁石界磁形整流子電動機

直巻整流子電動機

分巻整流子電動機

複巻整流子電動機



無整流子電動機

ステッピングモーター :パルス電力


高効率電動機 - 高効率電動機の規格に適合したものである。普通型電動機より損失が少ない。

超伝導電動機 - 界磁の励磁に超伝導を使用する電動機

電動機の仕様

出力

回転数

極数

電源の種類

周波数

電圧

電流


絶縁体の耐熱クラス

絶縁階級

電気機械器具の外郭による保護等級

電動機の損失

電動機の損失は、入力電力と出力仕事の差として定義される。

全損失

固定損

鉄損 : ヒステリシス損・渦電流損

機械損 : 軸受・冷却装置の摩擦損・風損


負荷損 : 負荷の変動に比例して発生する損失

抵抗損 (銅損) : 電気抵抗のある電気伝導体に流れる電流によるジュール損

一次抵抗損 : 固定子巻線によるもの

二次抵抗損 : 回転子巻線によるもの


漂遊負荷損 : 抵抗損以外の負荷損



特殊な電動機

電動機の多くは電気によって磁界の変化を作り出し、その磁界の変化によって回転力を生み出すものが一般的であるが、以下のようにこれ以外の原理・構造を持つ特殊な電動機がある。
リニアモーター

リニアモーターとは、回転式の電動モーターの固定子に相当する一直線に長く伸びた部分の上に、回転子に相当する部分を置いて、磁界の変化によって直線運動を得るものである。リニア誘導モータ(LIM)、リニア同期モータ(LSM)、リニア直流モータ(LDM)、リニアステッピングモータ、リニア圧電モータ、リニア静電モータ等がある。
振動モーター
超音波振動モーター
超音波モーターは振動体の変形による細かな位置変化を摩擦によって回転運動や直線運動に変える。ローレンツ力を使用する従来のモータと比較して効率が低い。圧電素子による圧電現象を利用しているものは、圧電モータと呼ばれることもある。カメラのフォーカス合わせのほか、ハイレゾリューションオーディオ向けイヤホンの超音波帯域を再生するスピーカードライバーなどに利用されている。
振動モーター
振動モーターは携帯電話などでの着信を振動で知らせる目的で開発されたものがある。小型のものでは、回転子の重心が偏って作られ回転子自身が振動を作り出す重りとなっているものがある。
歴史ファラデーの電磁実験(1821年ごろ)[1]イェドリクの "lightning-magnetic self-rotor"(1827年、Museum of Applied Arts, ブダペスト)
モーター誕生の前に

1740年代、スコットランドの修道士アンドリュー・ゴードンとアメリカの実験家ベンジャミン・フランクリンが製作した単純な静電デバイスが最初の電気モーターであった。現代の電磁モーターの前には、静電気の力で作動するモーター(静電モーター)の実験が行われていた。

1771年、ヘンリー・キャベンディッシュがその理論的原理を発見するも発表されず、1785年、クーロンが独自に発見し発表したため、クーロンの法則と呼ばれる。 実用に足るような大きさの力を発生させるためには高電圧が必要となるため、静電モーターは実用化されなかった。

1799年、アレッサンドロ・ボルタ化学電池を発明すると、持続的な電流を作り出すことが可能になった。

1820年、ハンス・クリスチャン・オルステッドは、電流が磁場を作り、磁石に力を与えることを発見した。アンドレ・マリー・アンペールは、わずか数週間で電磁相互作用による機械的な力の発生を記述したアンペールの法則を発表した。

1821年、イギリスの科学者マイケル・ファラデー電磁気的手段で電気エネルギーを運動エネルギーに変換する実験を行った。上から導線を吊るし、水銀のプールに少し浸しておき、その上に永久磁石を置く。その導線に電流を流すと、導線の周囲に丸い磁場が発生し、磁石の周りで導線が回転する[2]。この実験は学校の物理学の授業でもよく実施されるが、毒性のある水銀の代わりに塩水を使うこともある。これは単極電動機と呼ばれる最も単純な形式の電動機である。後にこれを改良した Barlow's Wheel もある。これらは実演向けであり、動力源として実用できるものではなかった。

1827年、ハンガリーのイェドリク・アーニョシュは電磁作用で回転する装置の実験を開始し、それを "lightning-magnetic self-rotors" と呼んでいた。彼はそれを大学での教育用に使っており、1828年には実用的な直流モーターの3大要素である固定子電機子整流子を備えた世界初の実用的な直流電動機の実験に成功した。その固定部分も回転部分も電磁石になっていて、永久磁石は使っていない[3][4][5][6][7][8]。この装置も実験用であり動力源として使えるものではなかった。
DCモーター

1832年、イギリスの科学者ウィリアム・スタージャンが、機械の動力源として使える世界初の整流子式直流電動機を発明した[9]

1837年、アメリカでトーマス・ダヴェンポートとその妻エミリーと共に商用利用可能なレベルの整流子式直流電動機を開発し、特許を取得した。この電動機は毎分最大600回転で、印刷機などの機械を駆動した[10]。当時電源としては電池しかなく、その電極用の亜鉛は非常に高価だった。そのためダヴェンポート夫妻は商業的には失敗し破産した。他にも直流電動機を開発した発明家が何人かいたが、いずれも電源コストの問題に直面した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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