基本回路としては以下が挙げられる。
論理回路
加算器
乗算器
フリップフロップ
カウンタ
レジスタ
マルチプレクサ
シュミットトリガ
高集積部品としては以下が挙げられる。
マイクロプロセッサ
マイクロコントローラ
ASIC (Application-specific integrated circuit)
デジタルシグナルプロセッサ (DSP)
FPGA (Field-programmable gate array)
放熱熱設計支援ソフトウェア (FloTherm)[39] によるヒートシンクのシミュレーション「ヒートシンク」も参照
電子回路は熱を発生するため、誤動作を防ぎ長期間の信頼性を確保するには放熱が重要となる。放熱技法としてはヒートシンクやファンによる空冷、コンピュータの放熱に見られる水冷などがある。放熱システムの設計にあたっては、対流、熱伝導、熱エネルギー放射などを利用する。 電子回路にはノイズが付き物である。この場合のノイズとは、電気信号に重なっている好ましくない変動で、電気信号の内容である情報を不明瞭にする傾向がある[40]。ノイズは回路に起因する信号の歪みとは異なる。ノイズは電磁気や熱によって発生し、回路の温度を低く保てば低減させることができる。その他のノイズとしてはショットノイズなどがあるが、これは電子回路の物理特性の限界に起因するため、除去できない。 今日のエレクトロニクス設計技師は、電源回路、半導体素子(トランジスタなど)、集積回路といった既存の要素を組み合わせて電子回路を設計する。その際に使用するEDA(電子設計自動化)ソフトウェアは、回路エディタ機能やプリント基板設計機能を備えている。[42][43] 電子部品を相互接続するに当たっては、さまざまな技法が長年使われてきた。例えば、初期の電子システムでは部品を木製の板(ブレッドボード)に固定し、それらを空中配線することで回路を構成していた。他にもコードウッド型配線(図参照)やワイヤラッピングなどが古くから使われてきた。現在ではガラスエポキシ基板などのプリント基板が主流で、より安価な紙フェノール基板(黄色から茶色の色が特徴)も使われている。近年、電子機器は処分時のリサイクルや健康・環境への配慮から、有害物質の使用が規制される流れにあり、欧州連合 (EU) のRoHS指令[44]やWEEE指令[45]が2006年7月に施行されたのをはじめ、[46][47]各国においても類似の制度が制定・検討されている[48]。
ノイズ
CAD(コンピュータ支援設計)プリント基板設計用EDAソフトの例(FreePCB)[41]詳細は「EDA (半導体)」を参照
組み立て技法コードウッド型配線
団体
学会
IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers)
電子情報通信学会
業界団体
EIA(アメリカ電子工業会)
JEITA(電子情報技術産業協会)
脚注[脚注の使い方]
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