隠者
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梁鴻(zh:梁?)、後漢の文人で、憂国憂民の詩「五喧之歌」を作って朝廷の怒りを買い、妻を伴い名を変え隠者となる[12][13][14]会稽郡の豪族の使用人となったが、妻の夫への仕え方からただ者ではないと見破られ、礼遇されてその庇護のもと十数冊の書を著した[15]。妻の孟光(zh:孟光 (??))は好道安貧(道を好み貧に安んず)な賢女として『列女伝』などにも登場し、イバラの髪飾りから妻の謙辞「荊妻」の由来ともなった[13][16][17]



日本

西行

鴨長明

卜部兼好、日本の著述家


アメリカ

エミリー・ディキンソン、アメリカの詩人

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー


創作における隠者In 『狂えるオルランド』より、隠者に出会うアンジェリカ

中世の騎士道物語では、遍歴の騎士が冒険の中でしばしば隠者に遭遇する。隠者はしばしば年老いた賢者で、騎士に忠告を与える。特に聖杯を求めている騎士はきっと後悔する失敗から学び、出会い、あるいは夢見たものの意義をそれらによって説明する[18]。邪悪な魔法使いは時に隠者の姿をとり、自分が荒野に住んでいることを説明し、主人公に間違った防衛手段をとるよう仕向ける。エドマンド・スペンサーの『妖精の女王』では、両方の隠者の例が見られる。騎士は冒険中に善い隠者とも会うし、隠者の姿をとった魔法使いアーチメイゴーとも出会う[19]。こういった隠者は禁欲主義的理由からヴェジタリアンであることがあり、トマス・マロリーの『アーサー王の死』でもそうである。: 「そしてガウェインとエクター卿は災難(事故)が待っているかのように沈鬱な様子で出発し、急峻な山にたどり着くまでは馬に乗って行き、そこからは馬を繋いで徒歩で隠者の庵へ向かった。そして彼らは山道を登って行くと、粗末な家と、教会に隣接した中庭が見えてきて、そこで隠者ナシエンが草(野菜)を収穫しており、彼は長い間肉を食べずにその野菜ばかりを口にしているのであった[20]。」 菜食主義の慣習は文学の中にとどまらず実際の中世の隠者の間にも存在した。

隠者は御伽噺に提供者といったキャラクター類型を伴って現れることがあり、ルーマニアの御伽噺『F?t-Frumos with the Golden Hair』にみられる。

ジョン・レンボーンはあるアルバムとアルバム・タイトル曲に『隠者』(英:The Hermit)と名付けている。そのアルバムのジャケットにはタロットのものと同様の隠者が描かれている。

フリードリヒ・ニーチェはその影響力の強い作品『ツァラトゥストラはこう言った』の中で、隠者ツァラトゥストラ(名はゾロアスター教予言者ザラスシュトラに因む)というキャラクターを生み出しているが、このキャラクターは隠遁の身であったのに他の人間の前で自身の哲学を称揚するために姿を現すのである。

かつて、貴族は隠者を自分の領土内に、例えばフォリーに住まわせた。隠者は飲食物、骸骨、本、砂時計を与えられた。こういった「装飾用の」隠者の中には、使用人と話をすることなく、ラテン語の語句を繰り返すだけだった者もいた。その多くはひげを伸ばし爪を切らなかった。装飾用の隠者のいた著名な場所にはペインストーンやホークストーン・パーク(英語版)がある[21]

スター・ウォーズ』では、ベン・ケノービは視聴者に対して最初は年老いた隠者として紹介されるが、周囲の登場人物のほとんどにはしばしば非常に危険で狂った魔法使いとみなされる。物語の後半には、彼は政治的理由で流浪を始めたが、彼は若いころ戦士僧だったために、それが彼にとって精神修養にもなったことと、彼の本当の名前がオビ・ワンであったことが明かされる。もう一人のジェダイの戦士ヨーダも最初隠者または魔法使いとして描かれていた。

13日の金曜日』シリーズのキャラクタージェイソン・ボーヒーズは少年時代に溺れ死んだと信じられていた。しかし、後に変わって彼は生存していて隠者としてすごしている-後に自分の母の死を目撃してからは殺意を持った怒りに入るためだけに(シリーズ第一作の設定)-ということがわかる。

有名な漫画・アニメ『ドラゴンボール』では、武術の達人武天老師が、シリーズを通して他の登場人物が頻繁に彼の住む島の自宅を訪れ、さらに同居する者もいるにも拘らず、しばしば亀仙人(英:Turtle Hermit)と呼ばれる。

モンティ・パイソンは、二人の隠者が最初に「だらだらとくだらないお喋りをして人生を過ごしても無駄」ということを認めるがすぐに思い直して退廃し、普通に町で噂話が行われているのと同様に、隣人たる別の隠者や自分たちの棲み処の噂話に興じるという寸劇を行った。これは次のパンチラインで終わる: 「少なくとも人に会う方が隠者でいるよりいいね」 ? 「おおそうだね、一般人と交わろう。」

脚注[脚注の使い方]
脚注^New York Times
^Numbers 13:3, ⇒Numbers 13:26
^ Marina Miladinov, Margins of Solitude: Eremitism in Central Europe between East and West (Zaghreb: Leykam International, 2008)
^eremita, Charlton T. Lewis, Charles Short, A Latin Dictionary, on Perseus project

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